肉の家
ママはぼくに、むぎの色のジュースばかり飲ませてくれる。
しゅわしゅわしているけどそれは苦くて、あんまり好きじゃないのだけれど、ちゃんと飲まないとママが怒るから、ぼくはいつも時間をかけてちびちび飲む。
おにいちゃんもおねえちゃんも、昔はあんなにたくさんいたのに、今はもう、ぼくといもうとしかいない。
コップを空にすると、ママがまた、新しくついでくれる。
「たくさんお飲み。肉がやわらかくなるからね」
その笑顔がとっても優しくて、ぼくはしあわせな気持ちになった。
お気持ちに応じておいしいコーヒーを飲んだり欲しい本を買ったりして日々の"イイ感じ"を増やします。いただいた"イイ感じ"がいつか記事として還元できますように。