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トリスシリーズ

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壮大なSFラブストーリーが今始まる
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#トリス外伝

【掌編】とにかく内気な内村

 「痒いところはありませんか」  こんなことを聞かれて、「ハイあります。左側のうなじの辺…

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【掌編】続・茶谷夫人の恋人

 2年ぶりにカフェで飲んだコーヒーは味が薄くて飲めたものじゃなかった。 それでも麗は、出所…

【SS】全力で推したいダジャレ

 居酒屋、六兵衛に珍しい客が来ている。 この二人が知り合いだとは思わなかった。  湯山学…

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【小説】六兵衛part3 #逆噴射大賞2022

「本番始まりまーす」 「酒は世に連れ、世は酒に連れ。  日本中の酒を身銭をきって呑み歩い…

【小説】どこでもナビ #逆噴射大賞2022

 湯山学は人類の未来を変える画期的な装置を発明した。 その装置の名は、どこでもナビゲーシ…

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【短編】サニーサイドアップとオーバーイージー

 姫野一と森永雪見はいつの間にか同棲していた。 「玉子を焼くならオーバーイージーに限るよ…

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【掌編】続・六兵衛という名の小料理屋

カランカラン♪ 「邪魔するでぃ!」 このところ御手洗六助は六兵衛が気に入って、週三の割合いでこの店に通うようになっていた。 「また、来ちゃった」 「お疲れさま」九里雨音は六助の暑苦しい笑顔を無視して、瓶ビールとグラスを差し出す。 「女将さんとは何故か波長が合うというか、六兵衛に居ると心が安らぐんだ」 「あら、嬉しいわ。私も一杯いただこうかしら」  そういうと雨音はグラスを取り出し、六助にビールを注いでもらった。 「この店の益々のご発展を祈念して、カンパーイ!」 「ミ

【掌編】生まれ変われるなら part2

私の名前は御手洗流美。
生まれたときから私の運命は決まってるの。ある特定の任務をこなすた…

【SS】火星からのメール

六助と雨音がカウンター越しに何やら話しています。早速、覗いてみましょう。 「雨音さん、僕…

【短編】クリスマスイブ

 カウンターの上で猫が鳴いている。 「にゃにゃにゃにゃーにゃ!」 「贅沢を言いなさんにゃあ…

【SS】火星の冷蔵庫

ここは火星の会議室。 地球から帰ってきた19人の小人たちの定例会だ。 小人α「地球人たち…

【三行】ジャスミンのかほり

蒸し暑い暗がりの中、胴付長靴を履き透明なビニール傘を持ったまま、もう三時間も上を見上げて…

【短編】肉汁屋のケンちゃん

 クリーニング屋でもなく八百屋でもない、そう、ここは肉汁屋。 なんの店かって? 肉汁物なら…

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【短編】六兵衛という名の小料理屋

 九里 雨音(クリ ウネ)は今日もヒステリックに怒っていた。 「わがまま言わずにご飯を食べなさい!」 「だってー、ボク、かつお節が乗ったご飯は、あんまり好きじゃないんだもん」 「そんなこと言わずに食べなさいよ!」 「えーっ!ボク、いつものが良いなあ」 「もう、黙ってご飯を食べるのにゃあー!」 🐠🐠🐠  ガラガラガラ♪ 「あの〜、一人なんですが、入れますか?」  ここはほんわか商店街の中にある『六兵衛』という名の小料理屋。 どうやらお客さんが来たようだ。 「あ