名古屋工業大学 社会共創企画室

次の時代を突き抜けるオープンイノベーションで、価値と未来をつくりだすことを目指しております。 新しい価値の発見と創造を、新しいビジネスにつなげていく、そんなチャレンジをする人たちとともにビジョンの達成に向けたビジネスのストーリーを、バックキャスティングで一緒に構築しています!

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次の時代を突き抜けるオープンイノベーションで、価値と未来をつくりだすことを目指しております。 新しい価値の発見と創造を、新しいビジネスにつなげていく、そんなチャレンジをする人たちとともにビジョンの達成に向けたビジネスのストーリーを、バックキャスティングで一緒に構築しています!

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他律機能のコーチに成れるか?

問題・課題に対する解決策を提示したり、助言を提供するのがコンサルという職業らしい。「弊社のビジョンを示して欲しい」なんて、本来であれば「それは社長の中にあるものですよ」と助言するべきところを「信頼!」なんて寝言を刷り込むことが許されるのは、『助言を提供する』ことがミッションであって、その助言を社長氏が採用するのかしないのかはコンサルの範疇では無いからということなのですな。とある時に「信頼!」と胸を張って「コンサルに一千万支払って、これを導いて頂きました!」と嬉々として語られた

    • 基礎とは共通言語

      共通言語で語れることが共通知識であるとするならば、文系も理系も全く関係ない哲学世界の対話となる。そこには文化、歴史、倫理等々、人が人として存在している理由が含まれる。基礎を学ぶということは共通言語で語れる内容を身に着けるということだ。即ち、自らの言葉で語れなければ、それは学んだことにはならない。座学で身に着けた基礎知識は実践によって活用可能となっていく。実務によって共通言語化していくということなのだが、そこにはしっかりと落とし穴がある。自らの価値観にマッチした単元に出逢った者

      • 知恵の対話力・交流力から得られる機能

        聴き力・質問力・伝達力・要約力、そして比喩力は、自らの知恵を持って他者と対話し、交流することによってもたらされる、他者の他律機能そのものである。他律機能が高い者と出会うこと。その為には、自らの自律機能を「売り」として高め、それを他律機能として磨き上げなければならない。唯一無二の他律機能を有していることを掲げ、知って頂くことで、初めて、他律機能のつわものと共鳴の可能性が出てくる。   自らが他者に働きかけることは、自らの能力を高めるための作業そのものである。自らの資本である他律

        • 企画室にて 室長との対話:近未来のペインって?

          ある日の室員の頭の中 起業の勉強会で、ペイン、ペインってペイン探しをした。この先端技術は何に使えるかな、って考えに考えた。 現在のペインを考えたら、バックキャスティング思考にならない。なぜならば、現在のペインを考えたら、それを解決する策を練ることになりそれはフォアキャスティング思考。もしかしたら、それを解決する策を練っている間に、ほかの人がすごい技術を見つけてしまうから。 テック系起業では、他よりずば抜けた技術を持っていることが前提。その技術を使った起業をするために、今そ

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        • 猫でもわかるMOT1.0
          11本

        記事

          自らの資本を活かす 比喩力

          要約力によって聴き手に自らの主張を漏れなく伝えることが出来る。聴き手の地図の上での伝達であり、聴き手独自のビジュアルを描く。聴き手の意識の中を覗くことは出来ないが、それを察する事は出来る。意識の共有が出来ているかを確認する機能として比喩力がある。お互いが極めて近い専門分野である場合、おぼろげな表現であっても、相手の聴き力によって主張の伝達が可能な場合がある。一方で、異なる分野の者に自らの活動がもたらすアウトカムズの価値を伝達する事には大きな困難さを伴うことが常である。   要

          自らの資本を活かす 比喩力

          自らの資本を活かす 要約力

          聴き手が「この話し手の言いたい事には価値がある」と納得した時、話し手の主張が聴き手に理解されている状態にある。聴き手は更に納得したい情報を、迷いなく尋ね返すことが出来る。聴き手の意識の地図上に結論を描かせ、その結論に至るための、聴き手にとって最大の機能を発揮できる道筋を創造させる。聴き手に、自らの機能を活用したいと欲する意識を喚起させ、自らの他律機能の高度化に誘う為には、話し手は聴き手にとっての価値を提供しているという意識が無ければならない。聴き手の価値観をイメージし、聴き手

          自らの資本を活かす 要約力

          自らの資本を活かす 伝達力

          自らの発案を他者と共有したい。他者からの素晴らしい気付きを、第三者と共有したい。研究の成果を他者に広める手法の最も重要な行為は伝達である。その手法は論文に限らず、学会での発表や、プライベートコミュニケーションに至るまで多岐にわたる。また、講演の壇上に立てば、目の前には自らを見つめる無数の眼光が、貴方から発せられる知的好奇心を喚起する声を待っている。    しかしながら、伝えたいと願ったとしても聴衆は受け入れたいと考えているわけではない。限られた興味の範囲にある学会の分野別のセ

          自らの資本を活かす 伝達力

          自らの資本を活かす 質問力

          「聴き力」と対になる機能である。「この人は、一体、何を聴きたいのだろう?」と、他者の問いかけに思案したことがあるだろう。あるいは返答はしたものの「そうではなくて、これを答えて欲しい」と再度聴き返された経験がおありでは無かろうか。自らの立場に戻って考えて頂きたい。何故、貴方は誰かに質問を投げかけようと思ったのか?それはその相手が、自らに対して論理的な回答を見いだせない内容に関して、明確に返答をして頂けると考えたからではないだろうか?即ち、質問の回答によって、自らが到達したい未来

          自らの資本を活かす 質問力

          自らの資本を活かす聴き力2

          経験上で「納得した!」と満足出来たことは無いだろうか?相手の主張がビジュアルとして浮かび上がり、相手の主張が自らを何処に、どのように誘っていくのかが時系列で浮かび上がって来た時、理解を超えた納得の状態となる。相手の表現を自らの語彙の辞書に照らし合わせ、一言一句逃すことなく繋ぎ留め、「貴方の仰ったことは『こういうこと』ですね」と、比喩によって簡便に返答でき、その返答に相手も納得出来た時、お互いが共通の理解に至った状態と言える。この「相手の言語体系と自らの言語体系を等価置換するこ

          自らの資本を活かす聴き力2

          自らの資本を活かす聴き力1

          会話が成立していないなと感じることは無いだろうか?自分の親は、何故、このように石頭なのだろうと、自らの欲求に対して聞く耳を持たない状況を歯がゆく感じたことなないだろうか。親子の会話においては、親側が敢えて「子の我儘は聞かない」という人生の教訓というか、知恵の伝承という意味合いもあるかもしれないので、ここでは少し脇に置いておく。   ビジョンを共有でき、価値観を等しくする者同士であっても、主張が異なるのは当然のことである。同様の価値観を有するからこそ、活きた討論が可能となるのだ

          自らの資本を活かす聴き力1

          QOLとCo-Being

          その昔、大学院の技術経営コースに参加した際、QOLという言葉そのものが議論となった。それはお一人の大教授の「QOLを向上させるための何々」という研究テーマ設定に対して、お一人の大教授が「QOLは割合を示す言葉そのものなのだから、それは定量的に決定していることであって、向上するものでは無い」という、大教授同士の戦いらしく終わりのない言い合いに終わった。自分らしさを発揮しているという状態であれば、高いQOLを獲得している状態となるのかもしれない。学会のようなものまであり、立ち入り

          自分らしさから

          ビジョンに他律機能をもって参画する者は、情熱を傾けられる「好きなこと」であること、自律機能(才能)を発揮出る得意なことであること、価値観から生じる大事にしていることをが無意識に発揮する。好きなことが欠けていると、自分のやっている仕事自体に面白さを感じず、得意なことが欠けていると、仕事で躓くことが多く「この仕事を続けていいのか?」と悩むことになる。さらに、大事にしていることが欠けていると、充実感はあっても大事なことを置き去りにしている感覚になる。 自分らしさは「いきもの」であ

          生命維持機能

          ビジョンを描き、そこからバックキャスティング思考で新規ビジネスを構築しようと試みるのだが、多く、現業の改良や改善に留まり、価格競争に向かって突撃していく。欲しいものが海外にあって、それを国内に持ち込んで、多くの人々が「それを欲しい!」と願うことから「無意識に喚起された消費者ニーズ」に応える商材づくりが成された。大量生産・大量消費型ビジネスであり、ビジョンを描いたわけでは無く、同質の商材を、持たない者が欲する時代であり、国民に行き渡るまでビジネスチェーンは拡大し、旺盛な内需によ

          ペルソナのためのバックキャスティング思考

          自ら創造し、目指すべき未来のありたい姿として描くビジョンであるが、それは自らの価値観を基軸とした信念に左右される行動規範であるが故に、自らの過去の経験や、それに基づいて形成されてきた人生観が方向性を縛る可能性がある。テクノロジーが進化し、世界中の情報に触れる機会が得られる社会活動に関わらず、軸ブレしてはいけない部分と、未知であるが、それを自らの腑に落とすことを、自らに許す寛容さが必要である。「安定と変化」の両者ともに、過去に実現された自らのビジョンを起点に「何故、その価値観と

          ペルソナのためのバックキャスティング思考

          その数値、真実ですか?

          明確なビジョンを描き「これは素晴らしい!」と思う仮説であっても、全く受け入れられない場合もあろう。それは「人は頭の中で都合の良い理屈を創作する」からである。絶対的に正しい解釈では無く「自らが正しく感じる解釈」を、自らの価値観から来る確証バイアス印加の元、自ら採択するからである。価値観を大切にすることがビジョン創りの根本にあるべきなのだが、確証バイアスとして視野を狭める危険性があることを意識しなければならない。自らの心理を自覚して、巷にあふれる数字やデータ、情報に触れた時、自ら

          ペルソナを想う

          ペルソナは商材が持つ技術的機能の差別性に金銭を支払っているのではない。商材がアウトカムズとして呈する価値は、受け手であるペルソナ個人の価値観に合致して「納得」を得る機能ではない。納得を超えた、価値観を昇華させ、ペルソナ自身に新たな自分を獲得させる期待感に代価を支払っている。 ビジネスにはペルソナ個人が新たな次元を獲得できる個人価値も、それを提供する側の事業価値も共に必要である。人の感性を心地良くする場づくりは、その事業のペルソナを昇華させる。即ちペルソナが自らの価値観を新た