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ペルソナのためのバックキャスティング思考

自ら創造し、目指すべき未来のありたい姿として描くビジョンであるが、それは自らの価値観を基軸とした信念に左右される行動規範であるが故に、自らの過去の経験や、それに基づいて形成されてきた人生観が方向性を縛る可能性がある。テクノロジーが進化し、世界中の情報に触れる機会が得られる社会活動に関わらず、軸ブレしてはいけない部分と、未知であるが、それを自らの腑に落とすことを、自らに許す寛容さが必要である。「安定と変化」の両者ともに、過去に実現された自らのビジョンを起点に「何故、その価値観と信念で自らを縛るべきか」を常に評価しなければならない。即ち、自らの今を生み出した、達成し得た過去に創造したビジョンを振り返り、そのビジョンを創造した時の、自らの価値観と信念を評価して、手繰り寄せる未来に備える必要がある。言うなれば、未来社会をリードするビジョンこそ、自らの価値観と信念の評価基準である。

未来社会をリードするビジョンとは、ペルソナが活き活きと他律機能を発揮できる場、即ち、ペルソナが活動を望む地図上で、アウトカムズを活用して頂いている状況を描かねばならない。アウトカムズは「もの」・「こと」ではなく「場」であり、その「場」こそ顧客価値そのものである。ビジョンを描いたことによって生み出すことを可能とした他律機能と、それによって創造されるアウトカムズはペルソナを将来にいざなっているかを常に思考する必要がある。ビジョンを達成する為の要素技術開発は、ペルソナが叶えたい自らの変容を具体的な価値として行われなければならない。それ故にバックキャスティング思考を身に付け、それを実践できなければならない。