「泣かないで」って言うのは違う気がする。【追記】
悲しんでほしくない
という思いは
もっともなんです。
ただ
「泣く」というのは
もうすでに
つらい気持ちがあるから
起こることであって
それなのに
その気持ちがある状態の人に
「泣かないで」と言うのは
体でたとえると
すでに体の中に
ウイルスが入っている人に
「熱を出さないで」と言う
とか
すでにのどに
食べ物がつまっている人に
「せきこまないで」と言う
とか
そういうことと
同じなんじゃないかなと
思うんです。
そして
「見ていてつらそうだから」
という理由だけで
そういう風に止めてしまうのは
実際に起こっていることを
見落とし、表面上の様子だけを
見て判断してしまう……という
とても危ないことだと思います。
心のことだから、
直接目には
見えませんけれど。
そもそも
心をスッキリさせるためには
涙を流すのはむしろ
有効な方法なんです。
イライラは
何かに当たっても
消えないどころか
増えてしまうのですが
悲しみは
それとは逆で
人間は泣いたほうが
むしろ心が落ちついて
悲しさやつらさが
減るんですね。
泣くことは
メンタル維持にも有効で
自ら進んで泣くために
泣ける映画などを見るといった
「涙活(るいかつ)」という
活動もあるくらいです。
泣くことは
人間の心にとって
ちょっとした
回復手段&強化手段であり
良いことなんですね。
悲しむ出来事が
あったこと自体は
良くないことかも
しれないんですけれど
「泣く=苦しむ」
ではなく
「泣く=苦しみをやわらげる」
なんです。
つまり
泣くことは
「自分を癒すこと」
「心の手当てをすること」
なんです。
なので
「つらい思いをしてほしくない」
ということであれば
まだ何も起こっていない内なら
つらくなる出来事に遭わないよう
守ったり支えたりしてあげて
つらい気持ち、苦しい気持ちを
かかえてしまった後なら
自由に泣いてもらうことで
そのつらさから解放させてあげる
それが本人に無理をさせずに済む
正しい対処法なのではないかなと
思います。
●涙や涙活に関して、もう少し詳しい説明のある記事がありましたので、よければこちらも読んでみてください。