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暮らしの記録

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#育児

帰省

帰省

一年ぶりに実家に帰る。

小さい子どもを連れての長距離移動は勇気がいるものだ。電車で1時間、新幹線で2時間、そして車で3時間、合計6時間の道のりだ。
小田原から指定席に乗り込む。どうか隣の席に人が来ませんように。祈る気持ちでベビーカーをなんとか席の前に押し込んで、娘を膝に乗せると新幹線は動き出す。隣の席は空いたままだ。良かった。これで娘が泣き声をあげた時には席を立つことができる。前回の帰省のときは

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あなたの一歳の誕生日は、私のためだった

あなたの一歳の誕生日は、私のためだった

昔から、特別な日には予定を思いっきり詰め込んでしまう癖がある。

例えば、両親が遠く離れた地元からやって来るとする。そうすると親の都合はともかく、やれこの美術館に行こう、やれこの店が美味しいから行こう、また、景色が良いから遠回りして歩こうだの、散々連れ回して一日の終わりにはヘトヘトになっている。

ただ単に、予定を立てることと予定をこなすことに慣れていないのかもしれない。比較的、物事をこなすのに時

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「もどかしさ」と「期待」はよく似ている

「もどかしさ」と「期待」はよく似ている

娘は食い入るような目つきで、カラフルなビーズを見つめている。手はビーズを叩いたり、握ったり。
もっと自由に動かしたいのに、ワイヤーに通されたビーズはなかなか思い通りに動いてくれない。しまいにはワイヤーに噛みついている。

「もどかしいなぁ」と側から見てる者としては感じてしまう。
それなのに、不思議と飽きずに遊んでいる。

そういえば、「もどかしさ」と「期待」はよく似ている。

夢中になってビーズを

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