呼吸先生:歌う時と普段話している時の呼吸は違うの?ニューヨークで活躍中のボイストレーナーと議論してみた。
そもそも腹式呼吸ってなに??
腹式呼吸は寝ている時の呼吸という方もいますが、それはあり得ないと思います。もしそれが寝ている時の呼吸が腹式呼吸というのであれば「腹式呼吸の定義」の問題ですね。
呼吸を追求している「呼吸先生」としては言葉が一人歩きしているような感覚に陥っています。
なぜなら腹式呼吸とは何か?というハッキリとした定義が無いです。
例えば、ヨガのインストラクター、ピラティスのインストラクターなどが教えている時を観察していても「腹式呼吸」という言葉は使ってるが、教えている内容は多くの場合バラバラだったりします。
またリハビリなどで使われるドローイングイン(drawing-in)なども正しく理解して行えている方は少ない様に感じます。(お腹を引っ込めて息をするみたいな感じで伝わって無いですか???)
要するに言葉や、テクニックだけが一人歩きしていて「正しい呼吸」または「呼吸の基本」とは何かを理解している方は少ないです。
寝ている時の呼吸は腹式呼吸?
ここでは寝てる時も肩呼吸をしている人は例外としますが、寝ている時の方が腹式呼吸になることは多いと思います。
注:あや先生はラジオの中では「腹式呼吸=正しい呼吸」という前提で話されているので寝ている時の呼吸は腹式呼吸では無いという言い回しをされています。
寝ている時はお腹を緩めて受動的(Passive)に呼吸をしている人が多いと思います。なのでお腹の上下動が大きくなりがちですね。それを腹式呼吸と呼ぶのであればそうだと思います。
寝てる時の呼吸で歌は歌えるか?
結論から先に言うとNOです。声は出せると思いますが歌は歌えませんね(ここで言う歌は鼻歌とかじゃ無いですよ)。
あや先生が言う様に、もっと大きく使っています、より能動的に使っています、そしてより胸郭を動かしています、より癖が強くなります。
お腹を緩めて息を吸った場合、お腹の筋力で空気を吐き出さないといけないです。それは叫ぶ!とか泣く!笑う!という時には良いのかもしれません。
しかし「歌を歌う」「音を響かせる」といった場合は私は良い呼吸法では無いと考えています。
歌を歌う時はどの様に息を吐くのがいいの?
歌を歌う時に大切なのは出来るだけ受動的に吐くことが大切だと私は考えています。
あれ?寝てる時と反対ですね。寝てる時はお腹を緩めて受動的に息を吸うと話しました。
しかし、歌う時は能動的(Active)に息を吸って受動的(Passive)に息を吐くことがいい考えています。
その理由
1、力まずに歌える
2、声帯に負担をかけない
3、身体を響かせやすい
などが挙げられます。
なんかややこしいですよね。
そして、さらにややこしい話をします。
歌う時は受動的(Passive)に息を吐くべき、しかしそれを成り立たせるには能動的(Active)に息を吐く、そして息を吸う練習をすべき!
どう言うことでしょうか?
簡単に言うと、歌を歌っている時のパフォーマンスを上げるためには、呼吸は出来るだけ受動的に出来る様にする必要があります。
ただそれだけでは歌は歌えませんし、声も出ません。
なので練習、エクササイズとして腹側筋や腹横筋を最大限につかいZone of Apposition (ZOA)を最大限に高める。そして肋骨のRecoil(反発)を使える様に横隔膜そして内圧で肋骨を広げられるようにエクササイズを普段からしておくことが大切です。
そして歌っている時はこの肋骨や肋間などの組織のRecoilで息を吐ける様になれると素晴らしいパフォーマンスになると思います。
またその様な呼吸を手に入れている歌手は80歳でも90歳でも歌い続けることができるのでは無いでしょうか?
YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCoIWs1FYVbv63hNRn0dRa5Q
Instagram
https://www.instagram.com/new_york_funcphysio_jp/
https://www.instagram.com/pelvicrehab_funcphysio/
https://www.instagram.com/funcgolf_yohey/
ラジオ Stand.fm
https://stand.fm/channels/600669212b4a4592fe996d77
Facebook
https://www.facebook.com/funcphysio
ゴルフ好きのための、FuncGolf「身体研究所」オンラインサロン
https://www.facebook.com/groups/FuncGolf/