【茶道】中村昌生(まさお)氏設計の茶室で濃茶をいただく
今年に入って、茶道稽古場に新たに入られたAさんが、「毎月一度、月釜の手伝いをしていて、その日だけは(稽古に)来られない」とお話されていた。
うかがうと、表千家に限らず、さまざまな流派の方が点前を担当されて、勉強になるので毎月手伝いにいっている、とのこと。
「もしご興味があれば」と後日、詳しい開催概要や地図をご用意くださった。
「一度行ってみたい」と思いつつ、予定が合わないまま2か月ほど経過。
と、先月、6月下旬に、ある呈茶のお手伝いへ参加し、その場でご一緒して知り合った方とお話していたところ、
「毎月、月に一回、月釜をしているところがある」とお話され。
場所をうかがうと、
Aさんがお手伝いされていると言っていた、まさにその月釜のことかも?と思われ。
帰宅後に改めて月釜のことを調べてみると、
茶室研究者・建築家として何度もお名前を拝見したことのある、故・中村昌生氏設計の茶室であるらしい、ということが判り。
・・・中村昌生氏設計の茶室、体感してみたい!!
先週の日曜日、ちょうど都合もよく、勇気を出して(?)月釜へ。
Aさんに事前に電話でお聞きすると、洋装でも和装でもどちらでもOK、気軽な会ですから~とお話されていたのだけれど。
朝ドラ「らんまん」で、主人公・万太郎さんは植物採集に行くとき、花に敬意を表して正装で行く、と言っていたな…。
気温が30℃越えの予報で少し迷ったけれど、敬意を表して和装(色無地に夏帯)でうかがうことに。
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受付を済ませ、腰掛けて濃茶席への案内を待っていると、
「こんにちは~!また会えましたね~!」
と明るく声をかけてくださる方が。
顔を上げると、先日の呈茶お手伝いでご一緒したSさんが、やはり和装でいらっしゃっていた。
「Sさんがお話してくださったので、初めて来てみました!」とご挨拶でき、うれしく。
まもなく、小間での濃茶席にご案内いただく。
憧れの、小間での濃茶✨
以前通っていた稽古場、現在の稽古場とも、小間はなく。
なかなか、小間で濃茶をいただく機会にこれまでは出会えなかったので、
ものすご~く、うれしく。
そしておもしろいなと思ったのが、
広間、小間、立礼席とが一つ屋根の下にあるのだけれど、
小間の躙り口も、屋内にある、という!
ご亭主が「ここは全天候型の茶室です」とお話されていて。
東京、しかも駅からの便もいいところに新たに造るお茶室となると、さまざまな制約があると思われるけれど。
思い切って玄関側の茶庭、路地などは省略、屋内に躙り口を造り、立礼のスペースも確保。
暑く、また雨の予報もあったこの日、一度玄関で草履を脱いだら室内で過ごせる設計、ありがたかった。
いずれ、自宅に茶室を設けたいと考えているので、こういう方法もあるのだと、とても勉強になった。
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小間ににじって入り、床の間、点前座と拝見。
拝見が終わると、ご亭主が入られ、菓子が出され、濃茶点前が始まる。
今回、ご亭主をされた方の流派は、武家の流れなのだろうな、と思われる、所作の随所に「武士」を感じるお点前(特に、柄杓の扱いなど)。
表千家、裏千家以外のお点前をあまり拝見する機会のなかった私は、
心の中でずっと「へー!」の連発だったのだけれど(笑)、
男性が和装で、武家の流れのお点前をされるのをほの暗い小間で拝見していると、現代から時空を飛び越えていくような感覚に。
濃茶を表千家では「点てる」ではなく「練る」といって、
かなり濃度高めな状態でお客様にお出しするのだけれど。
点前を拝見していると、「練る」というより「点てる」に近く、
「ザッ、ザッ」と力強く茶筅をふる音が。
今回、各服で次客以降は点て出しだったのだけれど、温かくたっぶりで、とてもおいしく頂く。
小間では、客4人。
たまたま、皆さんお一人で来られた方々だったのだけれど。
お茶を頂き、次の案内を待つ間、能のことや歌舞伎のことなど、話題は尽きず、楽しい時間を過ごさせていただく。
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月釜のほかに、茶事も催されているそう。
ちょうど、そろそろ茶事にも参加したいと求めていたところであった。
書きたいことはまだまだあるけれど、子どもたちが帰ってきたので、このあたりで😊
#1日6000歩 7/5-7/11 計69,430歩 9,918歩/日💮