富士通はなぜ入社式をやらないのか?役員×新入社員の交流を通じて富士通の今を体感するイベント
こんにちは。富士通 広報note編集部です。
4月から2024年度が始まり、新入社員を迎えた企業も多いと思います。
今年創立89年を迎える富士通では、2023年度より入社式ではなく、ユニークなかたちで新入社員を歓迎しているので、背景とともにその様子を皆さんにご紹介します。
社長の時田が重視する「タウンホールミーティング」とは
富士通の時田は、2019年に社長に就任して以降、「会社経営で最も大切なのは『人』である」という考えのもと、国内外の様々な部門で働く社員と「タウンホールミーティング」を通じてインタラクティブなコミュニケーションを交わしています。これは、社員が富士通の戦略や方向性をより理解できるよう自身の言葉で直接伝えること、経営層からは見えにくい現場の実態や社員の本音を直接聞くことを目的としており、その実施回数は80回を超えています。
この考えに基づき、富士通では、2023年から入社式ではなく、入社初日に新入社員と社長の交流会を実施し、その2週間後には「タウンホールミーティング」を行うという新たなかたちで新入社員を迎えています。
新入社員 1,100名と役員40名が横浜に集結!
さて、「2024年度新入社員向けタウンホールミーティング」 は、4月12日にパシフィコ横浜で開催され、「富士通の全社戦略と富士通の未来について」をテーマに、日本国内の富士通グループ新入社員 約1,100名と、社長の時田を始め役員約40名が参加しました。
本タウンホールミーティングの目的は「富士通への理解度を深めること」、そして「今後富士通を創る人材として活躍するモチベーションを醸成すること」の2点で、多様な社員を迎え入れており、和英同時通訳や手話通訳も取り入れました。
「Purpose Carving」を含む事前プログラム
実は、4月12日のタウンホールミーティングを、よりインタラクティブで充実した時間にするため、新入社員が段階的に富士通の全社戦略への理解を深められるように事前プログラムも実施しました。4月1日の入社早々に時田との交流会の場で「新入社員に向けた期待」を聞き、後日、未来への想いを掘り起こす「Purpose Carving」を実施しました。さらに別の日には、富士通のエバンジェリスト※による「富士通や世界の未来について知る」講話とCEO室長よる全社戦略についてのレクチャーを受けた後に、新入社員同士でディスカッションする場を経て、4月12日を迎えています。
※エバンジェリスト: ITの最新トレンドやIT製品・サービスなどを世の中に発信し、啓蒙する役割を担う専門人材
役員×新人の交流
タウンホールミーティング当日は、はじめに時田より新入社員に向けて歓迎のメッセージがあり、5名の副社長それぞれが以下の順に新入社員に向けた期待を伝え、歓迎しました。
続いて副社長5名によるトークセッションがあり、新入社員とのインタラクティブな企画として、4つの質問に対して、スクリーンに投影したQRコードを新入社員が自身のスマートフォンに読み込み、イベント会場などで参加者と双方向でQ&Aやライブ投票、アンケートなどを行えるクラウドサービスSlido(スライドゥ)などのコミュニケーションツールも活用し、QAセッションを行いました。
「富士通に入社して12日、ぶっちゃけ富士通ってどうですか?」という冒頭の質問に対して最も多かったコメントは「オフィスきれい!!!」で、「日本の古い企業というイメージだったが、そんなコトなかった」や「風通しが良い」などの声もあがりました。
富士通のAIも駆使
次の質問は、「全社戦略に対する新入社員1,100人の感想」、そして「富士通の全社戦略、ここが知りたい!」です。
ここでは、社内向けに開発した富士通のAIサービスが登場します。
新入社員1,100名が各自のスマートフォンより、登壇している5名の副社長への質問を送ると、AIが瞬時に、質問に対する最適な回答者を5名の中から選び司会者に提案することで、会の進行をよりスムーズにし、新人社員にも富士通のテクノロジーを体感してもらいました。
タウンホールミーティング前に実施した全社戦略講話後のアンケートの集計にも、同AIが活用され、以下の通り結果を分析してくれました!
自分の描く未来
最後の質問は「2030年に富士通でこんな未来をつくりたい!」でした。
「2030年にこうなっていたい」というそれぞれの想いをSlidoに投稿し、他の方の意見に賛同、共感する場合はイイネ!をつけ、イイネの数などの複数の要素をAIが分析し、回答をピックアップしました。選ばれたコメントは、「財布を持ち歩かなくてもいい世界にしたい」や「GAFA※のFを富士通にする」など、想い想いの未来を描く様子が伺えました。
※米国のIT企業大手であるグーグル(Google)、アップル(Apple)、フェイスブック(Facebook、2021年10月よりメタに社名変更)、アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)の頭文字をつないだ造語。
夜は、役員と新入社員の直接的な交流を目的とした「2024年度新入社員交流パーティ」と題した立食パーティも開催し、シークレットゲストにもお越しいただき、役員も新入社員も一緒に盛り上がりました。
ここで、参加した新入社員に突撃インタビュー!!
Q1:入社式ではなく、このようなユニークなかたちでの歓迎についてどう感じましたか
小高:タウンホールミーティングが始まったときは、まるでテレビ番組の公開収録を見ているかのような気持ちになり、新鮮さと驚きを感じました。また、盛大な歓迎のために、ここまで企画や準備をしていただけたことも嬉しかったです。
新井:入社式がないと知ったときは寂しいと感じましたが、横浜で一堂に会せる機会(タウンホールミーティング)があるとわかったときは、わくわくしました。他社に入社した友人たちから、いわゆる入社式は基本的に話が一方向と聞いていたので、富士通のタウンホールミーティングでは、社長や役員、新入社員同士で双方向のコミュニケーションができ、満足度が高かったです。
Q2:実際、タウンホールミーティングに参加した感想をお願いします
小高:役員の方へ直接質問ができるセッションでは、緊張で頭が真っ白になっていたのですが、疑問を素直にぶつけることができました。真摯に回答していただけて、勇気を出して質問して良かったと心から思っています。
新井:役員の話を聞いて皆さん非常に視座が高く知識が豊富で、日本のリーディングカンパニーを引っ張っているのはこういう方々なのだと改めて感じました。一方で、役員の方々がとてもやわらかい雰囲気だったおかげでリラックスして参加できました。入社する前にOB訪問も10名くらいお願いしていて、富士通の先輩は皆さん人が良く明るくて親身に話を聞いてくれる、愛社精神があると感じていましたが、タウンホールミーティングに参加して、やはり間違いなかったと確信しました。
Q3:富士通に入社する前と後で印象が変わったことがあれば教えてください
小高:“変革”といったイメージが強くなりました。より自由に、よりグローバルに対応するために組織全体が変わっているのだなと研修を通して感じました。また、ただ働くのではなく、それらの変革の担い手として新入社員の私たちも期待されているのだと思い、一層身が引き締まりました。
新井:意外と放任主義だと感じました。例えば、今は研修中の身ですが、e-Learningなども各自のペースで進めましょうといった感じで、みんなで一緒にやるのではないことに驚きました。自分で考えてActionできる「自律した人」が求められるのだなと感じています。私にとっては魅力的な環境ですが、日系の大企業でゆるっと働きたいといった思考の人には向かないかもしれないとも思いました(笑)。私は学生の頃から自分で事業をやっていますので、今後は、富士通での本業と両立しながら、いつか社員のロールモデルになれるよう、どんどん自分でActionを起こしていきたいと思います!