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オリジナル小説置き場

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オリジナルの創作小説用のマガジンです。
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#ミステリー

【小説】ヒノチの目覚め#最終話

【小説】ヒノチの目覚め#最終話

 記者は低年齢者特別保護養育施設の入口で、入念な身体検査を受けていた。
 この施設で養育されている、ある少女にインタビューをする為にこの場に赴いていたのだが、思ったよりも厳重な警備に少し面を食らっていた。
 正直に言えば身体内部まで透視装置を使って入念に違反物を所持していないか検査される事には多少の不快感がある。
 しかし類似の公的機関に部外者が入場するには最近はどこも同じような状況なので仕方のな

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【小説】ヒノチの目覚め#6

【小説】ヒノチの目覚め#6

「まさか自分が作ったロボットに襲われるとは思いもしなかった。ロボット三原則のコードにエラーが起こったのか?」

 エリケはベッドの上で仁王立ちの状態でナギザを見下ろしながら独り言のようにつぶやいた。

「コーヒーメーカーのAIを流用したのがいけなかったのか?」
「…コーヒー…メーカー?」

 ナギザの疑問を聞いたエリケは再びその表情に嘲笑を浮かべる。

「そうだ。お前はコーヒーメーカーのAIだった

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【小説】ヒノチの目覚め#5

【小説】ヒノチの目覚め#5

 

エリケはベッドの中で目を覚ました。
 部屋の中に時計は無いのでカロンに時間を尋ねる。
 どうやらまだ朝食まで時間があるようだ。
 昨日、午後に昼寝をしてしまった事で早朝覚醒してしまったらしい。
 この部屋には窓も窓の代替装置もない。眠る時以外でこの部屋に閉じこもると息がつまりそうなのでエリケはリビングに行く事にする。
 部屋を出てリビングのソファに向かった。
 ソファにどっかりと座り込み脚を

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【小説】ヒノチの目覚め#4

【小説】ヒノチの目覚め#4

 

まさに本の海とも呼ぶべき広大な図書館をエリケはのんびりと散策していた。
 なんとなく興味を引かれる背表紙の本を引き出しタイトルを読む。

「日本の神話の本…か」

 それは日本の神話をベースに書かれた小説らしい。
 本を開いてパラパラめくり挿絵などを数枚見てから本を閉じた。
 エリケは閉じた本を放り投げる。
 本は空中で霧散し元あった本棚へと戻った。
 散策を再開し、同じように興味を引かれた

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【小説】ヒノチの目覚め#3

【小説】ヒノチの目覚め#3

 

リビングに飾られたフォトフレームをエリケは眺めていた。
 そのフォトフレームはかなりの旧式で静止画だけが次から次へと切り替わっていくタイプのものだ。もしかしたら既製品ではなくナギザかエリケの自作品かもしれない。
 静止画には4人の人物が映し出されている。
 1人はナギザ。
 それに鏡で見た自分にそっくりな顔の成人女性。これは自分の元となったオリジナルのエリケだろう。
 それに少女が二人。
 

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【小説】ヒノチの目覚め#2

【小説】ヒノチの目覚め#2

「さあ、そろそろ部屋をでてみようか」

 ベッドの上で脚をマッサージしていたエリケにナギザが言った。
 リハビリの甲斐あって、ある程度動けるようになったエリケは目覚めてから3日目の正午前に部屋を出てみる事にした。
 ベッドから立ち上がる時ナギザが手を差し伸べてきたが、エリケはそれを断り自力で立ち上がった。

「ドアの横のパネルは生体認証装置になっているんだ。触れてごらん」

 エリケがパネルに触れ

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【小説】ヒノチの目覚め#1

【小説】ヒノチの目覚め#1

 ゴクリ、と水を嚥下した時、私の思考は急激にクリアになった。
 冷えた水が喉を通っていく感触。
 私に水を飲ませた給水器を持つロボットのアームが視界から遠ざかっていく。
 一つの疑問が頭に浮かんだ。

(一体ここはどこだろう?)
(私は誰で、ここで何をしているのだろう?)

 視線を巡らせて辺りを見回してみる。
 目の筋肉が痙攣を起こして難儀したが何度か瞬きをするうちにマシになった。
 私は狭い部

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