【小説】ヒノチの目覚め#最終話
記者は低年齢者特別保護養育施設の入口で、入念な身体検査を受けていた。
この施設で養育されている、ある少女にインタビューをする為にこの場に赴いていたのだが、思ったよりも厳重な警備に少し面を食らっていた。
正直に言えば身体内部まで透視装置を使って入念に違反物を所持していないか検査される事には多少の不快感がある。
しかし類似の公的機関に部外者が入場するには最近はどこも同じような状況なので仕方のない事だと割り切る事にする。
ひととおり検査が終わってようやく入場の許可が出る。