パーソナルトレーナー藤井自伝153
あすけんアプリ利用者1万人の調査からわかった、痩せる食事
今回は食事管理アプリである、あすけんを利用して食事管理をしている1万人のユーザーのデータを参照して、減量効果との関連性を調べたものである。
アプリでは毎日の食事内容から体組成の変化などデータが収集されている。
今回は朝食と夕食のPFCバランスと減量効果について調査されている。
実は夜の食事の一部を朝に半分回すだけで減量効果が増した、という事がわかったのだ。
それは何かというと、夕食の炭水化物の量である。
実際に夕食の炭水化物の割合が少ないほど減量効果が高い事がデータとしてわかったのである。
炭水化物は糖質+食物繊維であり、糖質というとなんとなく悪者のイメージが強いが、実は摂取するタイミングによって消費を大きくしたり、逆に脂肪を溜め込みやすくなったりと、効果も変わってくるのだ。
例えば朝食に糖質を摂ると血糖値が上昇し、インスリンを出して血糖値を下げようとする。
特に朝はインスリンの働きが良いため、優位に血糖値を下げエネルギーを消費するべく筋肉などに運んでいく。
そうすることで消費を上げ、さらに体内時計をリセットする役割もあり、パフォーマンスの高い1日をスタートすることが出来るのである。
つまり朝の糖質は痩せやすくする栄養素でもあるのだ。
逆に夕食に糖質を摂ると血糖値が急上昇しやすく、活動量が少なくあとは睡眠に入るだけなので、余剰なエネルギーになりやすく、エネルギーが筋肉ではなく脂肪に運ばれ、体脂肪として溜め込みやすい状況になってしまうのだ。
このように糖質は摂取するタイミングによって役割と効果が大きく変化するのである。
もちろんこれは糖質以外の栄養素でも同じようなことが言えるものも多い。
そのため、夕食に主食を普通に食べていた人は、その半分の量を朝食に回すだけで
体内時計がリズムよく動き、消費をしやすい1日のスタートができ、体重も減らしやすくなるというわけだ。
このように食事はカロリーやPFCなどの成分だけが重要なのではなく、食事する時間、タイミングも非常に重要な要素のひとつなのである。
ぜひただ数字上の計算で食事を摂取したり、体のことを見るだけでなく、時間という概念を視野にいれて、食事をする、栄養を入れるタイミングも考えて生活習慣を組み立てていくことが、健康的なダイエットに繋がるのである。
続く
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