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収入が減っても大切にしたいこと①【予兆~診断編】

閲覧いただきありがとうございます。
私は約2年間、甲状腺の疾患である「バセドウ病」と闘っています。私の場合はフィジカル、メンタル双方で症状が長く続き、辛い日々を送ってきました。

この記事では、私が経験したバセドウ病の予兆から診断、回復、再発、そして休職、復職までの一連の闘病生活を紹介してまいります。
また、仕事内容が変わって収入が大きく減ってしまった話も紹介していきます。バセドウ病ではなくとも、病気によって休みたい方、仕事を見直したい方にも通じる部分があると思います。
体と仕事、家庭と仕事、趣味と仕事どっちが大事?
そんな悩みを抱えている方のご参考になれば幸いです。
記事は3回に渡って公開しています。今回は1回目「予兆~診断編」です。


バセドウ病とは

バセドウ病とは甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまう自己免疫疾患の一つです。特に女性に多い疾患と言われていますが、男性患者も一定数います。直接的に命に関わる病気ではありませんが、適切な治療をおこなわないと心不全などの命に関わることもある病気です。

症状は動悸、頻脈、息切れ、暑がり、手の震え、倦怠感、食欲増進、不眠、下痢、イライラや集中力低下、神経過敏や不安感といった精神症状など、多岐にわたります。

原因は遺伝、ストレスなどと言われていますが、現在でも明確な原因は特定されていません。
治療法は「手術」「投薬」「放射線療法」の3つです。

私の場合は母も妹もバセドウ病を経験していますが、「大病」というイメージはありませんでした。ただ、実際に罹患してみて、予想を超える症状の重さに大変苦しめられました。

異変から診断まで

私は2023年の3月にバセドウ病と診断されますが、それよりもかなり前、2022年夏ごろから不眠、下痢、暑がり、不安感の症状が不定期に現れました。

2022年の秋の健康診断では異常がなく、その後念のため受けた胃カメラ・大腸カメラも問題がありませんでした。メンタルクリニックでは不眠防止のため睡眠導入剤を処方されたものの、一向に体調は上向きませんでした・・・

その後も眠れる日もありましたし、他の症状も毎日出ていたわけではないのですが、妻と些細なことで喧嘩をすることが増え、仕事では以前よりも不安感が増し、億劫に感じることも少し多くなってきました。

そして2022年の冬(診断の2か月前)、地元の祭りに参加しましたが、これでかなり疲弊しました。その数日後に家族と出掛けたあとの夜、体の重さを強く感じ、いっぽうで深く眠れないという不思議な状態に初めて陥りました。

また診断1か月前には妻との喧嘩の延長で、私が突然家を飛び出したようです。また妻に「最寄り駅まででいいから車で送ってほしい、とにかく体が重いから」とお願いしたようです。

「ようです」と書いている理由は、私にはこのエピソードに全く記憶がないのです。それくらい疲れていたんだと思います。。。

この頃からは、とにかく体の疲労感が強く、そして眠れない(睡眠導入剤で何とか2~3h浅く寝る)、そんな辛い夜が1~2日おきに表れていました。加えて、これまで感じていた「不安」に加え、何事も「過敏」に感じるようになってきました。
とはいえこの頃は「まあいずれ治るだろう」という程度で深く考えていませんでした。

そして診断直前、4泊5日の家族旅行に向かいます。妻と1年前から計画していた国内旅行です。

旅行後の異変

待ちに待った家族旅行、仕事も前日までに片付け、あとは5日間楽しむだけ・・・そんな高ぶった気分もあり体調も上向いていました。

ただ、ここで落とし穴がありました。旅行の1日目、私はスマートフォンを紛失します。タクシーの車中で忘れたものと思い、思い当たるタクシー会社、警察などに片っ端から電話しました。夜中まで電話をしたためか、上向いていた体調が一変し、大きな疲労感を感じているにも関わらず、一睡もできず朝を迎えます(睡眠導入剤も服用したにも関わらずです)。

2日目の朝、幸いにも地元の警察から連絡がありました。ご親切な方が「駅」で拾って届けてくれたとのこと。私は「駅」ではなく「タクシー」を必死で探していた時点で疲弊していたことが分かります。
(ちなみに警察の方によると、拾ってくれた方は名前も名乗らず、お礼も不要との言葉を残して立ち去ったとのこと。見知らぬ私のスマートフォンを拾ってくれた方、本当に感謝しています!)

2日目は多少の観光もしましたが、私はただボーっと過ごしました。夕食のタイミングになると、今度は妻が体調に異変を訴えました。妻も体が強い方ではなく、当日は私が使い物にならない中、見知らぬ土地でまだ小さい子供と行動していたため体調を崩してしまいました。
病院で薬を処方され妻の体調は回復したのですが、私はこの日も大きな疲労感を抱えながらも、ほぼ眠れませんでした。

3日目、4日目も疲労感は全く変わりません。ただ、さすがに少し眠れるようになってきました。

そして5日目、自宅に到着します。帰宅の安ど感からこれまでに味わったことのない重い疲労感が襲ってきました。簡単に夕食を済ませた後はベットに倒れこみました。今日はさすがに爆睡か・・・
と思いましたが、爆睡どころかこの日も全く眠れませんでした。

翌朝になっても「味わったことがない疲労感だな・・・」「あれ?これって動悸?心臓が踊っているみたいだ」と、とても不安になりました。そもそも気にしなかっただけで、ずいぶん前から動悸は出ていたのかもしれません。相変わらず仕事に対しても、集中力が低下し、疲労感や不安感も増してきました。

それから約2週間後、動悸を強く感じ始め、食欲がかなり増えてきました。あれこれ考えているうちに、ここでようやくあることに気づきました。
母と妹も甲状腺を治療していたこと、私自身も10年ほど前に似た症状(とはいえ当時の症状は比較的軽い)で検査を受け、甲状腺の値が少し悪かったことを思い出しました。
とにかく移動自体も辛くなってきたため、いつもお世話になっている近所の内科で診察と血液検査をしてもらいました。

まず、脈を測ってもらいましたが

「120/分」

こ、これは早いぞ・・・
とゾッとしました(一般的には1分間に60~80/分です)

そして4日後に検査結果を聞きました。

「バセドウ病です」
「甲状腺の機能を抑える薬を処方します」
「定期的に通ってもらえますか?」
「動悸が出ていますので運動はダメです」

・・・

などなど、担当のお医者さんには他にも様々なお話しをいただきました・・・まあそのうち治るのか、仕事も問題なく続けられるかな、などと「当時は」考えていました。

参考までに当時の検査結果は以下です。23年3月に初めて検査を受け、その後も断続的に検査を受けることになります。

青文字が基準値以下、赤文字が基準値以上

検査結果の詳細は割愛しますが、全ての項目で基準値から外れていることが分かります(これがバセドウ病の典型的な数値とのことです)。まずはこれらの値を基準値内に収めていくことが当面の目標となります。バセドウ病にはいくつか治療方法がありますが、私は投薬で様子を見ることになりました。メルカゾールを1日6錠処方されました。

この頃の症状は、動悸、頻脈、下痢、食欲増進、不眠、疲労感、集中力低下、神経過敏、不安感でした。

(次回、「回復・再発編」に続きます)
収入が減っても大切にしたいこと②【回復~再発~休職編】|FFman (note.com)

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