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#250[自由詩]言葉にならない、記憶に残る風景[2025年2月]

信号を曲がると、いつもの桜並木に出る

桜が満開なことは、なぜか知っていた


だが、まさかこれほどの光景とは……

圧倒的な幻想、街道の桜吹雪
いまの AI ではまだ描ききれない風景


数百メートルも続く道、桜の街路樹

桜吹雪が、横に吹いている

車が走り抜けるたび、対向車とすれ違いで
つむじ風が起きるたび

何度も、何度も、花びらが舞う


あちらの木から、こちらの木から、
風に吹かれて、花びらが、まるで雨のように


足元のつむじ風、木から降りて来る花びら


一体、何が起きているの……?


こんな場所で止まってはいけない
迷惑になるし、帰らないと
でも……


焦りが増す、心がかき乱される
いつまでも、眺めていたい
永遠に時が止まって欲しいと思える
愛しい時間


この世のすべてを愛し
なんどでも生まれ変わりたくなるような光景


勇気を出して、ハザードランプを点けた
カチッ、カチッという音が
まるで鼓動と同じようにも思えた

実際にそこまで速くはない


でも、こんな光景 みたことがない


窓を少し開けただけで 無数の花びらが
次々と、車内に入って来る
降りようか? いや、警察が来たら……?
離れなければ大丈夫 いや、救急車が来たら……?


ダメ、降りる

電車がすぐ脇を通り、花びらを散らしていく
自然に吹く風が、電車が煽る風が、
車が舞い上げるつむじ風が……


何度も、何度も、花びらを空高く舞い上げる

<了 533字>

こういうことを、素敵な詩や絵にできたら。



エピソード、物語、プロンプトの原型。


これは、本当にみた光景。

動画で保存してあります。


ずっと、わすれられない記憶。


こんな情景を、ことばに、メロディにしてみて。



「みんなが望むもの」と「自身の表現」とのバランス



【次回予告】
記事: [星夜読書]論理の枠で現わす「表現と実体」の困難性[考察](仮題)

レジリエンス、回復力
記事がなかなかまとまらず
今日だそうかな、できたとこまで


【作品リスト】自由詩

#118 言葉で殺す[2024年8月]

#139 嘘と安心と僕の夢 [2500字]

#166 君のいる家へ帰るよ,深夜の手みやげ[157字]

#141 通過儀礼[255字]

#212 明日を待ちわびて[2025年1月]

ディスコグラフィ音楽作品歌詞)



本日もありがとうござました

それではまた、次の記事でお会いしましょう!


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久藤 あかり | はじめまして!
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