矢野和也

矢野和也

最近の記事

PHR(Personal Health Record)サービスを国はどのように考えているか?

この記事では個人の健康診断結果や服薬歴等の健康等の情報を電子記録として本人や家族が正確に把握するための仕組み(以下「PHR」という。)について、国がどのように考えているのかについて説明していきます。 PHRとは?PHRはデジタルを活用して健康・医療・介護に関する個人様々な情報を統合的に収集し、一元的に保存したデータです。「生涯型電子カルテ」といわれることもあり、生涯にわたる個々人の健康増進や生活習慣の改善を実現するために活用が進められています。情報の管理を個人自身が行うとい

    • 健康診断の受診者を増やすには 〜営業編〜

      健診施設様を運営している経営層の方々、健診の管理者様の中には健診の受診者数を増やして経営を安定させていきたいとのニーズがある方々も多いのではないかと思います。この記事では健診施設が受診者数を増やしていくための方法について営業の観点から説明していきます。 医療機関の健診事業の捉え方 医療機関の経営に大きな影響を及ぼすのは診療報酬です。この診療報酬改定は現族として2年に一度行われますが、行政の医療政策の目標達成に即した改定が行われるため、目標達成に必要な医療サービスであるか否か

      • 健康診断の受診者を増やすには 〜マーケティング編〜

        健診施設様を運営している経営層の方々、健診の管理者様の中には健診の受診者数を増やして経営を安定させていきたいとのニーズがある方々も多いのではないかと思います。この記事では健診施設が受診者数を増やしていくための考え方についてマーケティングの観点から説明していきます。 健診施設が受診者数を増やすための概要については下記記事をご参照下さい。 企業や個人はどうしてあなたの施設を選ぶのか?前回の記事では受診者数を増やす事が出来ていない要因について貴施設の分析を説明しました。ここでは

        • 健康診断の受診者を増やすには 〜健診施設〜

          健診施設様を運営している経営層の方々、健診の管理者様の中には健診の受診者数を増やして経営を安定させていきたいとのニーズがある方々も多いのではないかと思います。この記事では健診施設が受診者数を増やしていくための考え方について簡単にご説明させていただきます。 受診者数を増やすための自施設の現状分析受診者数を増やしたいと考える上で、今自身の施設がどのような理由で受診者数を増やせていないのかを分析する事が大切です。受診者数が増えない要因として大きく4つの原因が考えられます。あなたの

          組合健保とは?〜健康保険組合連合会より〜

          健康保険、その中の協会けんぽについて述べてきた。この記事ではもう一つの健康保険である組合健保について説明する。組合健保については約1400の数があるため、この記事でそれらの組合健保の集まりである健康保険組合連合会の内容や取り組みについて説明する。 健康保険、協会けんぽの内容については下記の記事をご覧下さい。 健康保険の種類についてはこちら↑ 協会けんぽの詳細についてはこちら↑ 健康保険連合会(以下健保連)とは健康保険組合連合会(健保連)は、一定規模以上の社員(被保険者

          組合健保とは?〜健康保険組合連合会より〜

          協会けんぽとは?

          本日の記事では、日本最大の公的医療保険を運営する協会けんぽについて説明させていただきます。 協会けんぽについて詳しく知っていく上で必要な、公的医療保険、健康保険についての説明は下記の記事をご覧下さい。 協会けんぽとは協会けんぽは国が運営してきた政府管掌健康保険と呼ばれる健康保険事業を引き継ぎ、平成20年10月に設立された健康保険法に基づく公法人です。 主に主に中小企業で働く従業員やその家族の方々が加入している日本最大の医療保険者であり被保険者の数は約4,000万となっており

          協会けんぽとは?

          あなたの健康保険証はどれ? 

          この記事では健康保険証の種類について整理し、特にその中でも会社勤めの方が加入している、被用者健康保険について詳しく説明していきます。 健康保険とは日本ではいつでも必要な時に適切な医療サービスが利用できるように国民皆保険制度が導入されています。病気や怪我、またはそれによる休業、出産や死亡といった事態に備えるため、日頃から加入者が保険料を支払い、それを財源に必要なときに必要な人が保険給付を受けられるしくみとなっています。そのため日本では全ての人が何らかの公的医療保険に加入してい

          あなたの健康保険証はどれ? 

          健康経営優良法人とは?2023年の認定要件について

          健康経営を進めていく事は従業員、企業双方にとってメリットがある事をお伝えしてきました。この記事では国が健康経営の取り組みを進めていくために設けている健康経営優良法人制度について、2023年度の要件について説明します。 健康経営に関しての概要は下記の記事をご覧下さい。 現在の健康経営の国の捉え方健康経営優良法人とは「優良な健康経営を実施している企業である」と認定された法人の事を指します。まだ認定制度が始まってまだ数年ですが、エントリーしている企業は着実に増えてきており、20

          健康経営優良法人とは?2023年の認定要件について

          健康経営まずは何から始めれば良い?

          この記事では健康経営の第一歩として、従業員の健康診断を効果的に実施していく方法について説明します。 健康経営を推進するための第一歩健康経営について経済産業省は「従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること」と定義しています。 健康経営についての詳細は下記の記事をご参照下さい。 従業員の健康管理を実施する上で、基本となるのが健康診断となります。まずは従業員の健康診断実施率を高めていく事で、従業員自身の健康状態の把握や、疾患の早期発見や予防に繋がります。従業

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          企業が取り組むべき健康経営とは

          この記事では、経済産業省の資料を中心に企業の取り組むべき健康経営について説明していきます。 1  健康経営が求められる日本の背景下記の図は日本の総人口長期的推移と将来推計になります。日本の総人口は今後100年間で100年前(明治時代後半)の水準に戻っていくと予想されており、この変化は千年単位でみても類を見ない、極めて急激な減少となります。このような状態を踏まえ、国としても健康への投資を促進し、就労世代の活力向上や健康寿命の延伸等を実現する事が重要であると考えています。 (

          企業が取り組むべき健康経営とは

          どうして企業にとって健康診断が大事なのか

          企業にとって従業員はとても大切な存在です。日本の社会においても働き方改革や、人生100年時代といった仕事に対する捉え方も変わってきているため、企業としても新しい取り組みが必要となってきております。 この記事では、従業員の健康管理の基本となる健康診断の重要性について従業員と企業の視点から述べていきます。 1 健康診断の目的健康診断の目的は以下の3つとされています。 企業と従業員が良好な関係を築くためにも健康診断は重要なものであり、労働安全衛生法により企業は従業員に対して健康

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