健康診断の受診者を増やすには 〜営業編〜
健診施設様を運営している経営層の方々、健診の管理者様の中には健診の受診者数を増やして経営を安定させていきたいとのニーズがある方々も多いのではないかと思います。この記事では健診施設が受診者数を増やしていくための方法について営業の観点から説明していきます。
医療機関の健診事業の捉え方
医療機関の経営に大きな影響を及ぼすのは診療報酬です。この診療報酬改定は現族として2年に一度行われますが、行政の医療政策の目標達成に即した改定が行われるため、目標達成に必要な医療サービスであるか否かによって診療報酬の点数が増加・減少することとなります。国は医療政策のビジョンとして患者の治療と生命維持(キュア中心)から、生活の質の維持向上と精神的・社会的な意味を含めた健康維持(ケア中心)へとパラダイムシフトを目指しております。その背景もあり健康の予防の観点から国は健康診断実施率向上や企業に対しても健康経営の推進などを進めています。
病院にとって健康診断や人間ドックなどは、保険診療との親和性も高く保険診療外収入として年間である程度安定して売り上げに計上する事ができます。特に人間ドックなどはCTやMRI、血液検査など高単価のメニューを加えることで収益を伸ばす事が可能になります。
健診施設が収益を上げるには?
健診施設が収益を上げる方法としては大きく分けると単価を上げるか、受診者数を増やすのかの2つの方法があります。それぞれ下記に整理します。
単価を上げる
・検査内容などメニューや価格の見直しをはかり単価を上げる
・人間ドックなどの高単価の比率を向上させていく
受診者数を増やす
・組合健保や企業に対しての営業
・マーケティング戦略や、サービスの向上
・業務フローの見直しや稼働日数を行い受け入れる人数を増やす
最後に実際の営業について説明させていただきます。
健診の営業力とは?
健診の受診者数を増やしていくために、「閑散期」をいかになくしていくのかがポイントになります。貴施設ではいかがでしょうか?「閑散期は存在しない」という施設では、頻度・粒度の高い営業にポイントがあるかもしれません。
規模の大きい企業様にはルート営業などを行い、訪問機会だけでなく、フィードバック資料を作成するなどの取組みが行われています。いかに既存の顧客との密接な関係を構築しているかという視点です。一般の業界で言えば、「当たり前」のことかもしれませんが、医療機関では営業がそもそも苦手な業界の様に思います。
既存顧客に対しての営業のメリットとしてはリピートしていただく、予約確定をしスケジュールを決める事ができることになります。スケジュールをたてる事ができると、受診者数が不足する閑散期が把握できるため、その時期に合わせたキャンペーン等、積極的な営業などの施策を実施する事ができます。
企業への営業については下記記事をご参照下さい。
上記のように営業組織を自分達の組織で雇う事ができれば良いのですが、なかなか健診事業の規模やコストの関係で難しい組織も多いと思います。
まず出来る事から行っていくしかありません。実際のアクションをしていく上で、下記の記事を参考にしてみて下さい。
健診施設が受診者数を増やすための概要についてはこちら。
マーケティングの視点からの受診者数増加の考え方についてはこちら。
まとめ
この記事では健診施設が受診者数を増やしていく上で、営業の視点から説明させていただきました。医療機関にとってなかなか馴染みのない営業という言葉かもしれませんが、一度営業について考えるきっかけになればと思います。