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情報過多社会の今だからできること

 20年前はゲームの攻略などは本屋さんに向かい、開発元の公式が出している本を読み漁り、クリアすることが一つの楽しみでもありました。情報は貴重なもので、価値のあるものでした。Web2.0になり、皆が誰しも情報を提供する側に立てた反面、情報商材といった実態のない商品が売られていたことも副産物と言えます。

 我々が一日に取り込む情報量は昔とは比にならないぐらい多いでしょう。スマホから大量に流れるプッシュ通知、大手SNSのタイムラインは特に整合性抜きに情報が垂れ流されているプラットフォームも多いかと思います。電車バスなどの公共交通機関や病院の待合室に至るまで、人間は「時間」があると、取り憑かれたかのようにスマホを見る人が多いのではないでしょうか。

 スマホもWeb2.0渦中にできた技術革新ではありますが、その副作用が早くも脳科学の研究者によって明らかになってきていることはご存知でしたか?「脳過労」と呼ばれるこの症状は、認知機能の低下や、子供の学力低下にもつながると指摘されており、最早現代病の一つといえます。実際脳は寝ている間も記憶整理のために活動しているため、常に働かせている状態ではその日その日のベストが出ないことは明白だと思います。

 筆者も数年前まではスマホがないと生きていけないと思っていたほど依存していました。電車で目的地に向かう途中に忘れたことに気づくと、取りに帰るといったぐらい。正直財布よりも大事にしていました。当時のSNSは殺伐としていて、現代のような規制線がはられていたわけではなかったため自分の興味関心のみを取り込めました。それに相対するようにしてTikTokなどのFYP(For You Page)やインスタグラムのフィード、Twitterのタイムラインも「こちら側」に選択肢がなくなってしまっているなと痛感するばかりです。

 興味のないアカウントや投稿内容も必然的に目に入ってくるため、それに疲労感を感じてしまいました。自然とSNSから離れることができたのは結果的に良かったですが、時事ネタにリアルタイムで関わることができなくなったことには少し寂しさを感じています。

 情報過多はスマホの中に限らず、現実の社会でも存在します。ビルの最上階にある広告募集のフレームやサムネイルにもしている渋谷のスクランブル交差点が最もわかり易い例ではないでしょうか。目に入ってくる余計な情報や喧騒とした町並み、高収入を謳う街宣車。大体あの場所に行くとその翌日は具合が悪くなって、「都会は向いてないや」と毎回後悔するサイクルに入っています。

情報のコンマリ

 最適化されたSNSフィードや、屋外広告 etc. これだけ多い情報を「こちら」側が制限をかけるためにはどうすれば良いでしょうか?見出しにもあるようにコンマリです。

あえてカタカナにしましたが、知らない人に紹介すると、上記の女性は近藤麻理恵さん、通称「こんまり」。散らかったお部屋のお片付けのアドバイスをくれる人で、彼女の著書「人生がときめく片づけの魔法」は米国で大ヒットし、Netflixの独占ドキュメンタリーもあります。

要するに物理的にお片付けができるように、「情報」のお片付けもしてみることが我らにできることではないかと思っています。例えば、以前紹介したApple Watchの記事で通知の管理をすることで物理的にスマホから離れることができますし、強硬手段を取るのであれば、SNSをすべて消してしまうというのがベスト。

 ただ、しようと思ってもなかなかできないのが人間の性。喫煙者がなかなか禁煙できないのと一緒で、スマホから離れることができない人もいると思うので、筆者が慣習としてやっている行動を紹介します。

脳をゆっくり休ませてあげよう

  1. 本当に「今」見ないといけないのかを考える

大体の人は「ポケットから、あるいはかばんからスマホを出して見る」というクセがついてしまっていることが多いので、まずは「本当に今見ないといけないのか」を考えてみましょう。災害などの緊急性が問われる場面出ない限り、スマホを逐一見る必要はないと思います。通知のバイブレーションが気になる場合は、今一度インストールしているアプリの通知設定や、この際に不必要なアプリはスマホから消してしまうのが良いでしょう。

2. 集中モードを使う

iPhoneには集中モードと言う機能があります。説明は省略しますが、機になる方はこちらを。AndroidはDigital Wellbeingというアプリがあります。これらでスクリーン時間を可視化することが大事です。使いすぎているなと思うアプリには制限時間を設定することで、物理的にアプリが使えなくなリマス。一体何時間が正解なのかわからないという人のために、目安としてはスクリーン時間の統計データがありますので、そちらも合わせて参照してみてください。

3. スマホ以外の趣味を探してみる

人は趣味に没頭すると、必然的にスマホから離れるようになります。身近なことで言うと読書やヨガになります。レンタカーでドライブすることやコンデジや一眼レフなどで写真撮影するなど・・・スマホから離れられる趣味は十二分に転がってます。友人と談笑する際もスマホを見ないという縛りを自分につけてみるのも一つの方法だと思います。

結論として、「何もすることがない」ときの暇つぶしにスマホを使うのは良くないよということでした。画面の外は五感を刺激する素晴らしい景色や空気があります。疲れている人も是非一旦デジタルデトックスをすることをおすすめします。

それではまた。

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