徒然ひとりごと

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経営の根本に宿る存在意義=企業にとってパーパスとは何か探ってみた

「〇〇経営」という言葉が氾濫しています。「ESG経営」「CSV経営」「タイムマシン経営」「パーパス経営」「ウェルビーイング経営」「人的資源経営」などなど…。そして呼応するかのように、経営戦略や経営改革、企業価値の創出などと銘打ったセミナの多いこと! しかも「〇〇流…」やら「〇〇から学ぶ」から果ては「間違いだらけの…」まで、興味をくすぐるタイトルの数々。 どれも素晴らしいのですが、こんな広告を目にするにつけ思いだすのは、本田宗一郎さんの言葉。京セラを創業して2・3年目の若かり

    • 日本企業の挫折と復活ついて考えた…モヤモヤする日本ブランドの現状

      きっかけは家電量販店へ行った時の衝撃からでした。 テレビ売り場では、Hisense(中国資本)、REGZA(東芝かと思いきや中国資本、その東芝も上場廃止)、シャープ(台湾資本)の中国系ブランドが幅をきかせていて、日本ブランドのPanasonicやSONY、船井電機は隅に追いやられているありさま。薄々とは感じていましたが、実際に今の勢力構成を目の当たりにすると、素朴に「何故だ⁉」…やはりショックです。 それもそのはず、財務省財務総合政策研究所などのレポートによると、 200

      • 今日から「パーパス経営」って言われても…? なんかモヤモヤするんだけど!

        「パーパス経営」あるいは「パーパス・マネジメント」という言葉が使われ始めてずいぶん経ちますが、いまだに「ミッションやビジョンはもう古い」なんていう人がいます。 「ビジョナリー・カンパニー」…特に「②飛躍の法則」に感銘を受け、また「両利きの経営」で、 さらに偉大な企業の印象を深くした私にとっても、昨日まで「ビジョンだ」「バリューだ」と言っていたのに、急に「これからはパーパス経営だ」という経営者に遭遇すると(しかも結構多い)、何とも言えないモヤモヤ感を抱かざるを得ません。 な

        • 文書レビューを頼まれたら…チョット味付けを!

          提案書、報告書、論文など、文書やドキュメントのレビューを依頼されたとき、まず、どこからチェックするか? 私は、  ① 見た目はキレイか  ② 全体の構成=ストーリーになっているか    └ 起承転結の場合は、起承転がすべて結に向かっているか…など  ③ 全体を通して論理矛盾はないか  ④ 伝えたいことが明確か、強調されているか  ⑤ 可能な限り具体的、定量的か ⑥ 誤字・脱字はないか です。 まずざっと眺めてみて、フォントや文字サイズが不統一、図表が見にくい・わかりにくい

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          「自己肯定感」だけで片付けようとするな!

          はやりのように「自己肯定感」や「自己効力感」という言葉は最近よく聞くし、日本人は自己肯定感が低いとよく言われる。 あまり自分で決めたことがなく、親や先生に勧められるまま、まぁいいかみたいなことが多い。やりたいことをあきらめた 兄弟と比較された。努力しても自分よりできる人は周りにたくさんいる。自分に自信が持てない によると、38ヶ国中、日本は総合20位(精神的幸福度=37位、身体的健康=1位、スキル=27位)。気になるのは、身体的健康が1位でありながら、精神的幸福度は下か

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          ガバナンス、マネジメント、コントロール みーんな管理!

          組織に所属している以上、健全な運営のために〝管理〟は必要。「当社は自由な社風です」という会社でさえ、社内規程はあるし。ただね、管理しようとすればするほど、 現場にメリットがない管理は破たんする やらせようと(管理のための管理)すればするほど、現場は離れていく ということ。 例えば、よく「セキュリティはマネジメントだ、PDCAを回せ!」と言うが、私に言わせれば 「リスクはコントロールせよ!」であり、 「経営や組織をマネジメントせよ」ですよ! そういえば、内部統制(I

          ガバナンス、マネジメント、コントロール みーんな管理!

          〝LOVE〟のある〝TEAM〟

          ずいぶん前ですが〝LOVE〟の語源を聞いたときの衝撃と感動は、今も忘れられません。  L=Listen(聴く)  O=Over Look(全体を見る・長い目で見る・存在を認める)  V=Voice(声を掛ける)  E=Excuse(赦す・許す) これを聞いてしまうと、〝LOVE〟には単に惚れた腫れたではない、相手に対する深い思いやりが溢れているし、相手に対する責任、約束も伴なっているような、深ぁ~い意味が込められていて、軽々しくは使えないなぁ。 そんな中、池照佳代さんが著作

          〝LOVE〟のある〝TEAM〟

          〇〇ハラスメント、言ったもん勝ち…みたいな解釈は間違っているんじゃないか⁉

          以前のこと、エレベータに乗り合わせた同僚の女性に、おもわず「今日も美しいね(本当にそう思ったので)」と声をかけたら、一緒にいた同僚の男性に「あっ、セクハラ!」と言われた。理由を聞いたら、「ほかに乗り合わせた女性が〝嫌な思い〟するかもしれないから」だと⁉ 「なんでオメーが代弁してる? それともオメーが今〝嫌な思い〟でもしたのか?」、「そもそも、その解釈は正しいのか?」 セクハラ、パワハラ、モラハラ、マタハラなど、さまざまなハラスメントが問題となるたびに、「自分の意図ではなく、

          〇〇ハラスメント、言ったもん勝ち…みたいな解釈は間違っているんじゃないか⁉

          わかってるのに、なぜ人はルール違反を起こすのか?

          仕事柄、セキュリティインシデントに遭遇することも。中でも内部不正による情報漏洩など、内部の人間による意図的な犯行には本当に悔しい思いがする。いくら事前に対策を施していても、与えられた権限の中で行われる内部犯行は、予測なんてできないし、検知・発見も難しい。加えて会社や事業に与えるインパクトには計り知れないものがあるからだ。  スピード違反、駐車違反、飲酒運転など交通ルール違反といった卑近な例から、製造業における品質検査データ改ざん、内部不正による情報漏洩といった社会的な問題な

          わかってるのに、なぜ人はルール違反を起こすのか?

          過去は変えられない、未来は変えられる…ってホントか?

          「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」 You cannot change others or the past. You can change yourself and the future. カナダの精神科医、エリック・バーンの有名な言葉です。一度は耳にしたことがあるでしょう。 私もこの言葉に励まされたことがある一人です。 でも、よくよく考えてみると、なんか不思議…というかなんかおかしい。少々、ひねくれた考えかもしれないけど、 〝変えられない〟過去を抱

          過去は変えられない、未来は変えられる…ってホントか?

          局所的な言葉の慣習…おもしろかったり、おどろいたり、あきれたり

          ①医療業界にて 先日、大学病院への紹介状を書いてもらったのですが、封筒の宛名に「△△科 〇○先生 御侍史」って書いてあって…? なにこれ? 早速調べてみたら、ほかにも「御机下」というのもあって、 御侍史:先生に直接手紙を出すのは失礼なので、お付きの方にお渡ししておきます 御机下:先生に直接お渡しするのは畏れ多いので、机の下に置いておきます との意味が込められているそう。医師は偉い存在ではあるけれど、医師同士でそこまでへりくだらなくても…、そこまで崇め奉らなくても…。昔の名

          局所的な言葉の慣習…おもしろかったり、おどろいたり、あきれたり

          自立した人材で自律したチーム! 組織力の評価は成熟度モデルで!

          分かっているようで難しい同音異義語。 先日、リスクアセスメント報告書に、「運用管理が俗人的…」と書いてしまい、同席されていた先方役員の方に悲しそうな表情をさせてしまったことがあった。「俗人的」ではなく、正しくは「属人的」でした。   一方、「体制」と「態勢」はこだわりを持って使い分けている。「リスク管理体制」と「インシデント対応態勢」といったように。前者はなんとなく静的な〝器〟のイメージ、後者は動的な〝備え〟のイメージを強く持っているので。 ただ多くの企業はすべて「体制図」と

          自立した人材で自律したチーム! 組織力の評価は成熟度モデルで!

          ビジョナリー・カンパニー、実は私の古巣も結構当てはまる…実感はなかったけど

          今あらためての「ビジョナリー・カンパニー」。ZEROとは、これまでのおさらいでもありつつ、原点に立ち戻れ…ということだろうか…、というわけで、あらためて全巻おさらいしてみた。これらによれば、偉大な企業とは、 業績:偉大な企業は自立して事業を営み、設定したすべての目標を着実に実現してきた実績がある。浮き沈みを経緯し、時に厳しい局面に立たされることがあっても、再び優れた業績を上げるようになる。 影響:偉大な企業は主導的立場で市場を形作っていく。規模だけでなく、イノベーションに

          ビジョナリー・カンパニー、実は私の古巣も結構当てはまる…実感はなかったけど

          素顔のままの自分らしさ…ということ

          素[(す、そ)]:何も加えていない、ありのまま、・・・ 最近なぜか「素」が気になり、「素」が付く漢字に目が行く昨今。 素顔、素直、素材、素数、簡素、素質、元素、色素、素行…などなどキリがない。 一方、素早い、素敵、素麺、素人…、などは同じ[素]でも[素]の意味が違うよう。不思議だね…興味を持つといろいろ発見があるもんだ。 それはさておき〝素顔〟。ビリー・ジョエルの名曲、Just the Way You Are. この曲は〝ありのままの君を愛している〟という、恋人・パートナ

          素顔のままの自分らしさ…ということ

          〝巧遅拙速〟のすすめ

          先日、とある勉強会で、「コンサルタントなら、課題がかわろうと、環境が変わろうとも、期待以上のアウトプットが求められる…」などと、 でも書いたようなことを説いていた時、受講生からこんな質問を受けました。 『仕事には納期がある。限られた時間の中でどうすればいいか?』と。 おもわず Good Question!、で即座に答えたのが〝巧遅拙速〟。 ホワイトボードに、太く、大きく、ゆっくり書きました。 これ大事! よくぞ聞いてくれた…! 納期ギリギリで良いものをアウトプットしようと

          〝巧遅拙速〟のすすめ

          自己効力感と自己肯定感、問題は〝センス〟だった!?

          PDCAサイクルを反時計回りに書いている人がいたんです。 まぁ間違ってはいないけど、レーダーチャートの高低が逆転していたり(普通は外側ほどポイントが高い)、ロードマップを右から左に時間経過を示していたり(普通は左→右、上→下)…、感覚的にとても気持ち悪い! 行頭がそろっていないレポートや、むりやり1ページに収めようとして極端に図や文字が小さいスライドなども気持ち悪い! この感覚の違いは何なんだろう? で、気づいた…というか思い至ったのは、〝センス〟の問題では…? 普通

          自己効力感と自己肯定感、問題は〝センス〟だった!?