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かぞかぞ。第7話。誰かが一緒にいてくれる温かさ🌰

ドラマ「家族だから愛したんじゃなくて愛したのが家族だった」の第7話は、家族と離れて東京で働く七実が新たな試練を乗り越える回でした。

ママがまた、命に関わる手術を受けることになりました。いつも笑顔で見守ってくれていたママ。家族の中心でいてくれていたママ。
七実は、中学生の頃、パパが亡くなって途方にくれていた時に、ママに抱きしめてもらったことを思い出します。
パパが死んだのは私のせいだと自分を責める七実に、ママは、「そんなことあるわけない」と言ってくれます。パパが大好きだった七実が、「パパに褒められるために頑張ってきた、これからは誰に褒められるために頑張ればいいのかわからない。」と言うと、ママがいつでも褒めると言ってくれました。
「今に世界中が七実を褒める、皆んなが七実のファ
 ンになる。ママがファン第一号や。」
とも言って、二人で草太に内緒で、コンビニで温かいココアを飲もうと誘ってくれるのでした。

一番辛い時に、しっかり受け止めて寄り添ってくれたママ。自分も辛いのに、笑顔で励ましてくれたママ。こんなやりとりがあったから、二人の間に強い信頼が存在して、七実も今日まで頑張ってこられたんだと納得しました。

そのママが、以前の病気の関連で、また命の危機にさらされます。実家に戻ってきても、その悲しみや不安を誰とも共有出来ない七実。
病院で一人、ママの手術が終わるのを待つ七実のもとに、やってきてくれたのは、東京で共に仕事をしている、小野寺さん、二階堂さん、末永さんでした。
三人の姿が、エスカレーターの上に見えた時、笑いながらエスカレーターで降りてきた時、私も、なんだか泣いてしまいました。
七実よりもずっと年上の三人が、忙しいはずの大人達が、ただ、七実と一緒にいるために、東京から神戸まで来てくれたのです。
末永さんは、「東京にお姉ちゃんができたみたいで嬉しいって言ってくれたんだから、もっと頼って。」なんて言ってくれました。
手術中の長い長い時間をずっと一緒にいてくれた三人。喋ったり、ぼーっとしたりしながら、ただ一緒にいてくれることが、どんなに七実の心を温めたことでしょう。

俵万智さんの短歌に、
「寒いね」と話しかければ「寒いね」と、答える人のいるあたたかさ
というものがあります。
私は、一人暮らしをしていた時に、この短歌のことをよく考えていました。そんな気持ちになるのは、本当の寂しさを知っている人なんだななんて思っていました。
何をしてくれるわけでなくても、自分が一番辛い時に、あえて一緒にいようとしてくれる人がいるという事実そのものが、心を温めてくれて、凍っていた歯車みたいなものをゆっくり回してくれる。
そんなことを昔の七実とママとの出来事や、この三人と七実の優しい場面から、思い出しました。

「東京のお姉ちゃん」という言葉の響きのくすぐったさや、嬉しさも少し懐かしく思いました。
家族と離れて暮らす人には、実際にそう呼んでい
なくても、なんとなくその土地に、〇〇のお姉ちゃんや、〇〇のお兄ちゃんや、〇〇のお父さん、〇〇のお母さんがいるものです。
自分もそんな人達に、とても助けられていたんだなと、今更ながら思います。
そして、自分もそんなふうに誰かに寄り添える人になれているのかな、少なくとも現実の家族にそう出来ているのかな、と考えました。
七実の大切な思い出や、七実が大人になって出会った人達の姿から、忘れかけていた、とっても大事なものを思い起こさせてもらいました。

それから、あの高校の同級生のまりかちゃんが、二階堂さんとお付き合いをしているという事実も、突飛ではありますが、そんなこともあり得るのが人生なんだと感じました。まりかちゃんの言葉も刺激的でした。
「人生はいつも旅の途中。私の全ては今日の私でははかれない。今でもアップデート中やねん。」
これはこれで、いただきました!と言いたくなるような名言でした。

次回は、ちょっとずつ危うい感じになってきているおばあちゃんの回。おばあちゃんの歴史。
とても、楽しみです。
心して見させていただきます🍎



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