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映画『何者』を観て就活中の娘と重なって胸が痛くなりました
今日も私のnoteを読んでくださりありがとうございます。
candy@です。
3月1日から就職活動が解禁になりましたね。
この春大学4年生になる娘も本格的に就活が始まるんだなぁ
以前、娘の就活のことを記事にしたことがあります。
もし良ければこちらの記事を読んでみてください。
昨年の12月に書いた記事です。
今年の1月に書いた記事です。
実は昨日Amazonプライムビデオで『何者』という映画を観ました。
大学生の就活を題材にした映画です。
以前一度見たことがある映画なので内容は知っていました。
なので就活生の娘がいる今の私にとってはきつい内容だなと思いながらも急に観たくなった、あえてもう一度 観ておこうと思ったのです。
男女5人の大学生の就活を通して起こる様々な人間関係の悩みや葛藤、友情や恋愛を描いたストーリー
一言で言えばそんな映画なんですが
ただこの映画はそこにTwitterというsnsを使っての本音や虚栄心も見え隠れするという設定。
大学の演劇サークルで脚本を書いていた二宮拓人(佐藤健)
学生バンドでボーカルをしていた神谷光太郎(菅田将暉)
かつて光太郎と付き合っていた田名部瑞月(有村架純)
瑞月と留学時代に知り合った小早川理香(二階堂ふみ)
理香と同棲している大学生の宮本隆良(岡田将生)
拓人と大学のサークルで演劇活動していた銀次
キャスティングも人気俳優さんたちが揃っていてそれぞれの個性が光る演技で見応えがありました。
あらすじ
銀次は演劇にのめり込み、大学を辞めて自分の劇団を作り活動をしていて、就活にはそもそも興味がない様子。
拓人はそんな演劇サークル仲間だった銀次を冷めた目で見ながら自分は淡々と就職活動を進めている。拓人は絶えず冷静で人の分析も得意。
バンド活動を目一杯していた光太郎は落単で留年したが、引退ライブの後は心を切り替えて就活モードに入る。明るくノリが良い性格でいわゆる愛されキャラ。
瑞月と理香はアメリカでの留学生活を終えて日本に帰国してから就職活動を始める。瑞月はどちらかというと内向的だが、理香は国際学部の帰国子女で意識高めの積極派。
理香と同棲しているいわゆる業界人に憧れている隆良は最初は就活に懐疑的だったが、実は焦りや不安もありみんなに隠れて就活をしていたりする。
就活というワードがいつの間にか人生を決めるかのようなイベントに変わりそれぞれの立場で就職活動に向き合う彼らの様子は
みんな仲間でよかった学生時代から
みんながライバルへと変わっていくようで息苦しさを感じてしまった。
「誰が先に内定を取れるか」
「どれだけ要領よくこのレースに勝ち残れるのか」
それは「就活はトランプのダウトに似ていて、どれだけ自分の持っているものを会社に大きく見せるかにかかっている」という拓人のセリフにも表れている。
その気持ちの吐け口としてTwitterのツイートがしばしば出てくるのだ
たった1分間で自己紹介をするシーンでは私なら何をアピールできるのか?
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そもそもそれになんの意味があるのかと思ってしまった。
拓人よりも後から就活を始めた光太郎が先に内定をもらった時に
「不思議なんだけど、内定をもらった途端に自分を全肯定された気分になるんだ」と光太郎が拓人に言うのだが、裏を返せば内定をもらえない拓人は全否定されたとも言えるのか?
本当はそんなことはないのに
若者がそのような気持ちで就活に追い詰められてしまうことがどれほど残酷なことなのかと思うと、とても虚しくなり無力感を感じた。
特に新卒での採用は一度しかないというプレッシャーがある。
娘からも以前「就活はどれだけみんなと足並みを揃えられるかなんや、考えても仕方がないんやで」と言われたことがある。
頑張っているのに、うまくいかない焦りを抱えている学生たちもいるのだ
”早くから就活を始めていたのに一向に内定をもらえない拓人”
”あらゆるテクニックやツールを使って勝者になろうと努力しているのに、 おっとりした瑞月に先を越された理香”
この二人が内定をもらえないことに耐えきれずに、お互いが本音を言い合ってぶつかるシーンは辛すぎて、まるで私の娘の気持ちを代弁しているような気持ちで涙が溢れた。
理香との衝突の後で何かを変えたかったのか、拓人はそれまで認めたくなかった銀次の公演を観に行く。
本心では拓人は就活よりも演劇を選んだ銀次の自由さに憧れていたのかもしれない
最後のシーンで初めて本当の自分の言葉で自分のことを語ろうとした拓人
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その時の彼は今まで自分を偽り大きく見せよう、立派に見せたいと演じていた拓人とは違っていた。
そしてその面接のシーンでほのかに見えた明るい兆しが私にとっての救いとなった。
たとえ内定が出なくてもそれはあなたのせいじゃない
あなたを全否定されたなんて絶対に考えないで
私が就活において娘にしてやれることは限られている。
コネがあるわけでもないし、上京して一人暮らしなので一緒に暮らしてサポートすることもできない。
”ただ何があっても私はあなたのやったことは認めるよ”
”あなたのことを受け止めて受け入れる準備はいつでもできてるよ” と言いたい
初めて『何者』を観た時は娘の就活など関係ない時だった。
その時は自分の感情を表に出さずに人を冷めた視線で俯瞰する拓人に違和感を感じたし、なりふり構わず使えるものは利用しようとする利己主義な理香のことも共感できなかった。
しかし今回見た時は私の娘の就活のせいなのか、この二人の気持ちも痛いほど理解できた自分がいた。そしてむしろ彼らに寄り添ってやりたい、応援したい気持ちでいっぱいになった。
同じ映画でも自分の観るタイミングや背景でこんなにも感想が変わるのだと再認識させられた作品だ。
もしこの映画に興味を持たれたなら予告編を見てくださいね。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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