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【皆で備えよう!熱中症対策ガイド】第6回 高齢者の熱中症について
最近は梅雨の影響で気温だけでなく湿度が高い日も多いですね。
屋内での熱中症対策では温湿度を管理することが重要です。エアコンの冷房や除湿運転を適切に使用して、対策を行ってください。
そして今回は、「高齢者の熱中症」についてご紹介します。
高齢者は温度に対する感覚が鈍く、気づかないうちに熱中症のリスクが高い環境下にいる場合があり、特に周囲の方の気配りが重要です。
高齢者の熱中症について
高齢者が熱中症にかかりやすい理由は大きく3つ挙げられます。
1.周囲に熱を放出する能力が低下している
2.暑さやのどの渇きを感じにくい
3.体内の水分量が少ない
通常、体は温度が上昇すると自律的に皮膚の血流量や汗の量を増加させて周囲に熱を放出します。しかし高齢者はこれらの増加が遅くその割合も小さいため、周囲に体の熱を放出する能力が低く、深部体温が上昇しやすくなります。
また、年齢を重ねるにつれて温度に対する感覚が鈍くなり暑さを感じにくくなります。夏の間は部屋の室温が若者より2℃ほど高く、相対湿度が5%ほど高い環境で生活していることが報告されています。
さらに、のどの渇きを感じにくいことや腎機能が低下していることから体内の水分量が少なく、脱水状態に陥りやすくなっています。
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高齢者の熱中症対策のポイント
暑さやのどの渇きを感じにくい高齢者の方々の命を守るために、以下のポイントを心がけましょう。
![高齢者の熱中症対策のポイント](https://assets.st-note.com/img/1720137784617-dpU6VAG0FY.png?width=1200)
![対策1 水分を計画的に取りましょう のどが渇いていなくても早めに水分補給をするように心がけましょう。食事毎に2杯、お風呂の前後、就寝前・起床後に1杯ずつを目安に水を飲むと、約2Lは自然に水分補給ができます。](https://assets.st-note.com/img/1720146466991-HGladowvcm.png?width=1200)
![気温や湿度をこまめに測りましょう 温湿度計で室内温度をこまめに確認し、お部屋の環境を気にかけるようにしましょう。個人の感覚に頼らず、早い段階でエアコンを使用しましょう。](https://assets.st-note.com/img/1720145061228-VN5u6FHZu1.png?width=1200)
![対策3 お風呂屋寝るときも注意しましょう 入浴時や就寝時にも体の水分は失われていくため、入浴前後に十分な水分補給をしたり、寝るときは枕元に飲料を置いたりしましょう。](https://assets.st-note.com/img/1720145160854-lSj2YHK4ZG.png?width=1200)
![対策4 体力づくりをしましょう 日常的に体を動かしましょう。室内で運動する場合は、暑さ対策をして短時間で行いましょう。室内での運動も十分効果的です。](https://assets.st-note.com/img/1720137842252-SmVDlfTKxC.png?width=1200)
![対策5 外出は体に十分配慮しましょう。外出時は体への影響を受けやすくなったりします。服装を工夫し、水分補給や休憩を十分に行いましょう。](https://assets.st-note.com/img/1720137851741-hXq3FeiMBV.png?width=1200)
食事もきちんととるようにしてください。梅干と水分、梅こぶ茶、味噌汁なども予防に適しています。
高齢者の熱中症対策においては、周囲の人が体調をこまめに気にかけてサポートすることが大切です。家族が不在の場合は、身近な人の協力を仰いだり、介護保険サービスなど等を利用して、できる限り見守れる環境づくりをしましょう。
参照サイト:
・環境省「熱中症を防ぐためにはⅢ 2. 高齢者と子どもの注意事項」
「熱中症を防ぐためにはⅢ からだの中の水のはたらき」
・日本気象協会「熱中症ゼロへ」
監修:富士通ゼネラル 健康管理センター
高齢者の熱中症対策は、自らが意識して行動するだけでなく、周りの人の気配りがとても重要です。夏を乗り切るために、お互い気にかけて助け合いましょう!
次回は「障がいのある方の熱中症」について紹介します。
大切な人を守るためにぜひ読んでみてください!