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猛暑を乗り切れ! 夏の救世主〈キュウリ〉による、キュウリ活のススメ

連日の猛暑、たまらなく疲れますよねえ?
そんなあなたを救ってくれるものがあります。
それは、あの「キュウリ」です。

実はキュウリって、猛暑から人類を救うために神が作られたと考えてしまうほど、暑さ対策に優れた特殊アイテムだったんです。
実際、昔から「キュウリを知りキュウリを知れば猛暑危うからず」と言われなかったとか、言われなかったとか。

すでに暑さに疲れ切っているあなた、猛暑の疲労を回復する手軽な方法として、キュウリ推しする理由と活用方法を説明してきます。


夏バテによる深刻な「栄養不足」。でもキュウリ食べれば乗り切れる!

皆さん、ちゃんとご飯食べてます?
ひょっとして、ソーメン、ざるソバ、ソーメン、冷麦、みたいな食事を続けていませんか?

そこで「キュウリ」です。
食欲なくても「キュウリ」なら食べられるでしょ?

「えー、でもキュウリって栄養ないんでしょ?」
ほら、きた。キュウリといえば…と典型的なら反論パターン。さて、栄養がないのは本当なのか?

キュウリは栄養がない?

キュウリは、ギネスブックに掲載されました。

掲載理由は「最もカロリーが低い果実」(Lowest calorie fruit)
でもよく見てください。「カロリー少ない」=「栄養が少ない」ではありません。
確かに、キュウリは水分が約95%を占めていますが、残りには多種多様な栄養分が含まれているんです。

低カロリーだけれど、栄養素は豊富。特に、皮やタネに栄養が凝縮されている。300gのキュウリには次の栄養素が含まれている。
炭水化物11g
タンパク質2g
繊維質2g
1日あたりのビタミンK推奨摂取量の62%
1日あたりのビタミンC推奨摂取量の14%
1日あたりのカリウム推奨摂取量の13%
1日あたりのマグネシウム推奨摂取量の10%
1日あたりのマンガン推奨摂取量の12%

人生を変えるかも!? キュウリの「栄養価」と驚きの12の健康効果を解説|ハーパーズ バザー(Harper's BAZAAR)公式 (harpersbazaar.com)

このように、キュウリには、炭水化物、タンパク質、ビタミン、ミネラルという5大栄養素のうち4栄養素が含まれています。
また本体の95%という豊富な水分は潤いを補給し、熱中症予防に役立ちます。

昔、キュウリは「薬」だった

さて、キュウリとは何者か?
キュウリは約3000年前からインドのヒマラヤ山麓で栽培されていた由緒正しい農作物です。
ですが、江戸時代に、あの水戸黄門様から「毒多くして能無し。植えるべからず。食べるべからず」と言われたりして、散々な扱いだったんです。

しかしそれには理由あって、昔のキュウリって「黄色くて非常に苦かった」んです。
なぜ昔のキュウリは黄色く苦かったのでしょうか?
それは、当時は成熟したキュウリを食べていたからです。
(実際、キュウリの名前は『黄瓜』から来ているという説もあります。)
そして、キュウリは成熟すると黄色くなり、苦味が強くなります。

https://blog.goo.ne.jp/kirioji1201/e/54287aaa9a926a8291a8370957aad309

しかし江戸時代におきた「初物ブーム」のとき、未成熟のキュウリを食べてみると「あれ、こっちのほうがうまいんじゃね?」となり、未成熟のキュウリを食するように食習慣が変わったのです。
というわけで、近代に入って未成熟のキュウリが好まれるようになり、さらに多く品種改良され、多くの人に親しまれるようになったのです。

江戸時代以前は、キュウリが持つ抗炎症作用のほうが知られており、火傷や霜やけ、切り傷の薬として珍重れていたことが多かったようです。近代になると、そのキュウリの薬としての秘められたパワーが再認識されるようになってきました。

驚くべきキュウリの効能<5成分>

キュウリには、近年の科学的に分析によってキュウリ革命的な薬になるがもしれない成分が含まれていることがわかってきました。

1. 未来の抗がん剤「ククルビタシン」

キュウリに苦みがありますが、それは「ククルビタシン」という成分のせいです。
ククルビタシンは、植物が外部の有害なものから守るために作りだされる成分(ファイトケミカル)です。
つまり毒の一種。たまに苦~いキュウリは食べないほうが良いと言われるけど、それが理由。

でも、この「ククルビタシン」は、強力な抗腫瘍、抗炎症、肝保護効果などを持っており、中国の古文書「本草綱目」でも「甜瓜のへたには催吐・消炎の効果がある」などと記載され、昔から強力な薬理学的特性を持っているこが分かっていました。

そして、最近の研究では、この「ククルビタシン」が、ガン細胞の増殖を抑制することがわかってきました。それも他の抗がん剤とも併用できるとか。
キュウリには、まさに将来の抗がん剤の成分が入っていることになるんですね。

2. 痴呆症防止、もしくは記憶力向上「フィセチン」

フィセチンは、血液サラサラのポリフェノールの一種であり、強力な抗酸化物質です。
フィセチンは、血管の異常な収縮の予防の効能あり、それにより、血管が原因による代表的な現代病(脳梗塞、心筋梗塞、片頭痛、めまいなど)に対する予防効能あることがわかってきました。

さらに、皆が心配している、あの痴呆症(アルツハイマー型認知症)の予防にも効果がある可能性が出てきました。

通常、アルツハイマー病の症状を発症するマウスを使った実験では、この化合物(フィセチンと呼ばれるフラボノール)を毎日投与したところ、進行性の記憶・学習障害が防止された。
しかし、この薬は、一般にアルツハイマー病の原因とされるタンパク質の蓄積である脳内のアミロイド斑の形成を変化させることはなかった。
この新たな発見は、アミロイド斑の標的化とは無関係にアルツハイマー病の症状を治療する方法を示唆している。

天然植物化合物がマウスのアルツハイマー病を予防 - ソーク生物学研究所 (salk.edu)

ここでの注目ポイントは、現在の治療法(脳内のアミロイド斑が原因とされる)の理論では、効果ゼロのはずなのに、それでも効果があった(記憶・学習障害の拡大防止)ということ。
実は、痴呆症(アルツハイマー病)の原因は、現在に至っても不明なところがあり、最近発表されてた話題の新薬でも、アルツハイマー型の痴呆症が効く効果はかなり少ないのです。

なので、キュウリに含まれる「フィセチン」は、現代の医学でも突き止められない、アルツハイマー型痴呆症の真の防止剤の元になる可能性があるのです。
凄い期待しちゃいます!
ただ残念なことに、天然ボケに対する効能は不明とのことです。

3. ダイエット効果(ホスホリパーゼ)

みんな気になるダイエット!
以前「きゅうりダイエット」とか流行りましたね。
あれは「所詮、キュウリなんて水だけなんで、いくら食べても太らない!」という理由でした。

多分、きめつのなんたら

分かってない。なぁぁぁぁーーーんにも分かっていない!キュウリのことを。

実はキュウリには「ホスポリパーゼ」という酵素があることがわかりました。
この「ホスホリパーゼ」は、 2010年に発見されたばかりの新しい酵素で、これは、体内にたまっている脂肪を分解する働きがあります。

実際「ホスホリパーゼ」は、脂肪を分解する働きにより、パン生地の伸展性アップや、パンや蒸しパンのボリュームを増やすために使用されており、すでにその効果は実証済み。
ただ、このパンなどに使用されている「ホスホリパーゼ」は、食品添加物として人工的に精製されたもの(動物の臓器由来)なのですが、なんとキュウリに入っている「ホスホリパーゼ」は、もちろん自然の植物由来。安心でしょ?
ちなみに「ホスホリパーゼ」は、キュウリだけでなく他の野菜にも入っているのですが、キュウリに含まれるホスホリパーゼは特に脂肪の分解力が強いということです。

4種の野菜中のホスホリパーゼの特性について
https://yone.repo.nii.ac.jp/record/118/files/ymjcp-45-01030112.pdf

(山形県立米沢女子短期大学紀要 第45号)

「ホスホリパーゼ」は酵素で熱に弱いため、キュウリは生のまま食しましょう。(すりおろしと火オススメ)

もちろん従来の「きゅうりダイエット」で言われていたように、大量に含まれる水分と水溶性繊維は、消化を助けて血糖値を下げ、食事の満足感を高めてくれ、利尿作用のある「カリウム」はむくみを解消してくれるので、健康的なダイエット効果を期待できます。

4. 視力の悪化防止(βカロテン)

βカロテンは体内でビタミンAに変換されるため、視力の悪化を防止し、さらに酸化作用まであります。
通常、βカロテンは、緑黄色野菜のカボチャやニンジンなどに含まれているのですがなぜか、淡色野菜のキュウリにもβカロテンが含まれているのです。凄くないですか?
緑黄色野菜チャンピオン級のかぼちゃやニンジンなどに比べると、キュウリに含まれる量は20分の1程度(100gあたり330μg)ですが、βカロテンを含むビタミンAの1日の必要量は、18~64歳の男性で600~650μg、女性で450~500μgなのすので、キュウリを1日2本も食べれば十分な量をとなります。

5. 炎症抑える

ここまででお分かりのように、キュウリには抗炎症作用の塊てす。その効果は、科学的分析できない昔から知られおり、いわゆる「おばあちゃんの知恵袋的」な使い方をされていました。

蚊にさされたら、キュウリを貼れ
さきに紹介した「ククルビタシン」の抗炎効果で、蚊にさされた箇所の炎症を抑えてくれるようです。誰が実践お願い。

日焼けしたら、キュウリを張れ

キュウリは熱を冷まし皮膚の水分をうるおします。
昔は火傷の付け薬として使われてきました。(密封した壺にキュウリを入れ、出てきた汁をキュウリ水と呼んで塗るとののも。激烈に臭いらしい)
なので、日焼けで軽い火傷状態になった皮膚には、キュウリを貼るとよいようです。
ただし、本当に日焼けが酷い場合は、皮膚への刺激が強すぎる場合があるので、控えたほうが良いようです。
また「ソラレン」という物質により、日光を浴びると逆に日焼けが進む場合があるため、夜に行いましょう。

<結論>やってみよう!「一日一本 キュウリ チャレンジ」

さてキュウリに含まれる成分とその効能について説明してきましたが、それで分かってきたことがあります。
それは、キュウリの栄養素は 多種(↑) 少量(↓)
つまりキュウリ1本だけでは、十分な栄養素がありませんが、その代わり多種多様な栄養分を含んでいるため、毎日食べることでバランスよく栄養を摂取できるのです。
多種多様の栄養を採る方法としては、サプリを思い浮かべますが、そういう意味では、キュウリも大変優秀な「総合サプリ」なんです。

製法の怪しい(最近問題になりましたが。。)サプリを、ちまちま飲むよりも、一日キュウリを数本食べる。
これからは、栄養価の高い自然のサプリとして「キュウリ」を日常的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

<注意! 朝にキュウリを食べるな!>
実はキュウリを食べるとき一つ注意があります。
キュウリを朝や昼に食べると日焼けしやすくなる、ということです。
それは、キュウリに含まれる「ソラレン」という化学物質のせいで「ソラレン」は、日焼け促進剤として用いられていたくらいに紫外線吸収がよいからです。
なので、キュウリを食べたて日光(紫外線)を浴びると、日焼けしやすくなってしまいます。
ソラレンの効果は2~6時間程度なので、キュウリ摂取するなら夕食にしましょう

試してみたい、キュウリのおすすめレシピ

キュウリを1日1本食べようとすると、創意工夫が重要。
無理なく楽しく毎日キュウリを食べる方法をご紹介します。
キュウリの食べ方、ベスト3です。

<1位>キュウリのカッパ割

焼酎の水割り・炭酸割りに、キュウリを入れるだけ
一見躊躇しますが、飲んでみるとあら不思議。
キュウリの生臭さなどなく、メロンのような爽やか~な風味。
見た目も超Cool!

もともと、キュウリとアルコールの相性はよく、韓国でもキュウリと焼酎の組合せはメジャーとなっています。
お酒は、濃い焼酎がおススメ。どんな濃い癖のあるお酒でも爽やかになるので大丈夫。
キュウリは、輪切り、千切り、すりおろしなどお好みに次第。
個人的には「輪切り」がおススメです、お酒に入れたキュウリを、飲みながらのつまみにできるからです。
あとは、氷と水をジャブジャブ入れて、ガブガブ呑みましょう。非常に飲みやすく、調子にのってホイホイ飲めてしまうので、飲みすぎに注意してくださいね。ほんと。

<2位>そのまま、かじる

四の五の言わず、そのままかじる。これ最強。
シチュエーションとしては、以下どうでしょうか?
・おやつ
 「ただいまー。あーお腹空いた!」でガブッ。
 小腹も膨れるし栄養も取れるし、最強じゃないすか?

酒をしこたま呑んだ夜(二日酔い防止)
昔の民間薬用植物誌で「往昔より焼酎にあたりたるには胡瓜または胡瓜の擣き汁をのむべしと云へり」という記載があるようです。
また、本草学の古典・本草綱目では、キュウリのへたには催吐の効果があると記載されているとのこと。
つまり、しこたま呑んだ夜には、寝る前にキュウリを一本丸かじると、次の日、胸やけや二日酔い防止になるとのこと。
効果の怪しいウコン入りドリンクのむよりも効果抜群!
だれか試して。

・夏のハイキングや山登り
スポーツドリンクもよいですが、きゅうりを持っていってはどうでしょうか?
水分補給はもちろん、食欲なくても栄養の補給できます。
また、大量の発汗による、熱中症状(塩分が不足で、足がけいれんなどを起こす)を和らげてくれます。(特に味噌をつけると、体のだるさも解消するとか!)持ち運びも、小さくて軽いですよ。

<3位>ぬか漬け

キュウリのぬか漬け、それはぬか漬けの王道中の王道ですが、これにはちゃんと理由があるのです。
キュウリは水分が多いため、ぬか床の栄養分を吸い込む力が、他の野菜に比べてダントツに高い。
多彩な栄養のあるキュウリに、ぬか床の栄養がチャージされたら無敵じゃないですか?昔からおばあちゃんが「体にいいんだよ」って言ってたのは、ちゃんと理由があったんですね!

ぬか漬けに使われるのは米ぬかですが、米ぬかにはビタミンB1が豊富に含まれているそうです。
「ビタミンB1は水溶性なので、漬けている間にキュウリに浸み込んでいき、漬ける前と比べてその量が約9倍になります。ビタミンB1は糖質を素早くエネルギーにに変えてくれ、疲労回復に役立ち、皮膚や粘膜の健康を保つ働きがあると言われています。また、カリウムは生のときの約3倍、ビタミンCは約1.6倍にもなります。」

https://weathernews.jp/s/topics/202008/080105/#

自分も、初めて作ったぬか漬けは、キュウリのゆか漬けでした。
ぬけ漬けの超初心者でもつくれちゃう、キュウリのぬか漬けに興味もたれたら、こちらを。

新鮮なキュウリを毎日食べる方法

ほら、夏になったらキュウリを毎日たべたくなってきたでしょう?
でもキュウリは保存が難しい。すぐに傷んでしまう。
暑いから毎日スーパーに買い物にいくのもしんどい。

じゃあ、自分で作ってみませんか?
キュウリはプランターでできます。

キュウリを育てるときの特長は、
・すぐに成長する
・実がたくさん成る
・実があっという間に大きくなる

夏の悩みは「キュウリがたくさん出来過ぎること」という人もいるくらいです。
もうこれって、暑い夏はキュウリを毎日沢山食べて乗り切れよっていう、神様からの贈り物ではないか?なんて思いません

ということで、素人がプランターで実際育てみました。

ちなみに、スーパーで買ったキュウリを少しでも長く保存したい人は、コチラ。

<キュウリを冷蔵庫で保存するときのコツ>
冷蔵庫でも、ちょっとしたコツで新鮮な状態を保つことができます。これで1週間程度は大丈夫。
①キュウリをビニールから取り出す
②キュウリを水に30分~1時間程度つける。
③水気を切って1本づつキッチンペーパーにくるみ、ラップする。
④冷蔵庫の野菜室に、へたの部分を上にして立てて保存。
あと、しなびてしまったキュウリでも、50℃のお湯でつけ洗いしたら復活?

【まとめ】日本の夏はキュウリの夏。夏はキュウリを毎日食べましょう!

暑いと言ってアイスばっかり食べている人。
スタミナ食という栄養がない、ただの味の濃い料理ばかり食べている人。
食欲ないけど栄養摂っているよ、とお高いビタミンサプリをちまちま飲んでいる人。
ぜーんぶ間違いです。残念!
正解は、シンプルにキュウリを毎日食べることだけだったんです。

ということで、日本の夏は、キュウリをひとつよろしくお願いします。

https://natsunobonyari.hatenablog.com/entry/2022/08/13/175414


キュウリ好きといえばカッパ。でも近代がメジャーデビューのキュウリは、カッパとの接点がないんです。あの「カッパ巻き」も「キュウリ捲き」という商標登録で使えないため考案されたとか。
なので。河童に会っても、キュウリを与えないでくださいね。


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東のテツ

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