節約・貯金ブースター -金持ちがより金持ちになるメカニズム-
はじめに
資産形成に励む人が毎年楽しみにしてる(?)ものの1つが「家計の金融行動に関する世論調査」です。
金融広報中央委員会が毎年発表してる収入や貯金など、お金に関する世の中実情と自分の現在地をザックリ把握する機会になってます。
この結果の詳細は別の解説などに譲るとして、年々お金を持つ者と持たざる者との格差が拡大しつつあります。
暮らし向きの明暗がくっきりです。
そして2024年に始まった新NISAによって、この格差はさらに拡大するんでしょう。
もちろん投資によって格差拡大はさらに加速することになりますが、投資は元手になる資金あってのものです。
つまりその資金を捻出できるかが運命の分かれ目。
「資金を捻出できるかは元を辿れば収入の差」って考える人も多いかもしれませんが、さほど収入の多い・少ないは関係ありません。
大事なのは支出を抑えること。
すなわち節約をどれだけできるかに懸かっています。
そしていったん節約を始めると節約がどんどん極まっていきます。
節約家はより節約家に。そして金持ちはより金持ちに。
格差が拡大しつつある真の要因はココにあります。
このノートでは節約するほどに節約が捗るようになる理由。
イコール金持ちがより金持ちになり格差が拡大する一方であるその理由について解説します。
<これは手取り20万円のぼくが数千万の資産を築いてくるプロセスで気付いた、実体験に基づく分析である。>
1 カエル化現象?
一時期、若者を中心にカエル化現象ってワードが話題になりましたよね。
(若者とか言うとオジサン感がヤバいすね)
すきぴだったはずなのに、いざ手が届くと急に細かな言動が目について気持ち悪く感じてしまうようになるアレです。
素敵なプリンス(プリンセス)がカエルに変身してしまうファンタジーになぞらえたもの。
(すきぴとか若者ぶるのもまた寒いね)
これと同じような現象がお金の世界においても起こります。
節約してそれなりのお金を持つようになると、あれほど欲しかったはずのものに全く魅力を感じなくなるってことです。
原因は定かじゃありませんが、ギリギリ手が届くか届かないかだからこそ輝いて見えるんじゃないかと。
十分なお金を手にして「買おうと思えばいつでも買える」ってなってしまうと、憧れが消えて急に色褪せて見えちゃうってこと。
恋愛の方のカエル化現象もこんな感じなのかもしれませんね。
高嶺の花だからこそ良く見えるってことです。
魅力で言うと、せっかく築き上げた資産を崩したくないって理由もあると思います。
資産○○○万円とモノの魅力を比べた時に、前者の方が輝いて見えるんじゃないかと。
資産額が増えるほどにお金の価値を高く見積もるようになってきた気がします。
数百万程度では実感できませんが、数千万になると生活と心、両方のセーフティーネットとして機能し始めるからです。
理由はともあれ、お金を手にするほどに買えるものは増えていき、逆に買いたいものは減っていきます。
物欲がムリなく消滅してくので、お金を使わなくなり、より貯まる好循環になるわけです。
2 ストレスが軽くなる
2つめがストレスの問題。
節約して大きなお金を手にすると、それに伴ってストレスも小さくなっていきます。
お金は人生のあらゆる場面で重要なものです。
カネが全てじゃないが、全てにカネは必要、ってやつ。
そのため、お金に関わる心配や悩みがあると、日常生活においてかなり大きなストレス要因になってしまいます。
お金が無いことで抱えるストレスは、生活の心配によるものだけじゃありません。
退屈でつまんなかったり、人間関係で苦しんでたりするにも関わらず、そんな仕事を辞められないのもお金の問題です。
どんなに劣悪な環境であってもお金で縛られてしまえば、逃げ出せません。
そんなストレスを解消するためにお金を使ってしまって、さらに抜け出せなくなる負のループ。
まさに絵に描いたようなマッチポンプ。
こういう悩みもお金がありさえすれば消し去ることができます。
ある程度のお金があれば仕事にしがみつく必要はありません。
「辞めようと思えばいつでも…」って思えると、実際に辞めなくとも心が羽のように軽くなります。
まさに財布の重さは心の軽さ。
そうして余分なストレスを抱えなくなると、その解消のためにムダなお金を使う必要もなくなります。
余計な仕事も不要になり、ストレスも減って、よりお金を使わなくなるわけです。
つまり今度はお金に恵まれる好循環に入るってことです。
どこから悪循環を断ち切るかは、その人の好みや性格に依りますが、個人的にはストレスをお金で解消するのを辞めるのがベストだと思います。
3 判断がシビアになる
節約をしていくうちに、お金に恵まれる上で最も大事なことに気が付けます。
それは「お金を使わなくても人生は充実する」ってことです。
お金を使わない生活にも楽しみや幸せはあるって意味で受け取る人が多いかもしれません。
いわゆる丁寧な暮らしやら清貧的なやつです。
確かにそういう側面もありますが、実はそれだけじゃありません。
もっと踏み込んで「お金を使ったとこで充実感に大した変化はない」って言った方が正確です。
世の中の浪費家はここで盛大な勘違いをしています。
「お金を使わない人生なんてつまんない」って言ってるのは、この事実を実感できていない心も財布も貧しい人です。
お金を使うことを人生の楽しみや充実に結びつけるのは、多いほど豊かって考え方と一緒で、非常に短絡的かつ動物的な発想。
令和の時代になっても、こんな典型的な昭和マインドを持ってる人だらけなんて超アメイジング。
平成生まれのZ世代でも、親など上の世代からの影響を色濃く受けてしまったせいで、この貧乏マインドをインストールしてる人は多いかもしれません。
ただコロナ禍で強制的に外出などを減らされたことで、この事実に気付いて、アンインストールできた人も結構いたんじゃないかって思ってます。
(リモートワークの浸透と合わせてコロナ禍のケガの功名)
多くの節約家は「お金を使ったからって恩恵が受けられるとは限らない」ってことを知っています。
そのため貧乏人には想像がつかないほど判断がシビアです。
実際にお金を使う価値があるものはさほど多くないのが現実なので、よりお金を使わなくなってく。
ちなみにぼくの個人的な話ですが、「金額=価値」ではないことを実感できてるのは浪費家の経験があったからこそだと思います。
お金を無闇やたらに使った経験があるからこそ、使わなくなっても変化が無いって、実体験として自信を持って断言できるわけです。
そういう意味では(若いうちに)1回くらいは浪費家になってみても良いかもしれませんね。
20代の時に遊び倒したおかげで落ち着いた30代になる元チャラ男みたいなイメージでしょうか?
4 丁寧にお金を使える
価値あるものがさほど多くないって現実に気付くと、判断がシビアになると同時に、そもそもお金を使う対象に関心が無くなっていきます。
1つ目のカエル化現象の発症にはこのことも関係してるかもしれません。
消費欲・物欲が湧いてきてしまうと、それらに対していちいち「使う・使わない」、「要る・要らない」の判断をしなきゃいけません。
この数が多いと労力も非常に大きくなってしまい、判断を間違ったり放棄(脳死ポチり)したりしやすくなります。
浪費家が節約を苦しがる真の原因はコレです。
お金を使えないことが苦痛なんじゃなくて、頭を使うことが苦痛ってこと。
一方で世の中の現実を知った節約家の場合は、そもそも消費欲・物欲が湧かないので、こういう判断の対象そのものが少なくなっていきます。
1つ1つにかけられる脳の判断リソースに余裕があるからこそ、丁寧で正確な判断が下しやすく、ムダな買い物をしなくなるってことです。
浪費家が勘違いしがちなことですが、節約家の自制心とか判断力が特別ぶっ飛んでるってわけじゃありません。
ただ判断しなきゃいけない敵の数が非常に少ないだけです。
所詮は同じ人間だから浪費家と同レベルの大量の判断をしようとすれば、節約家だろうとショートしてしまいます。
またオトクな制度の恩恵も享受しやすくなります。
代表例がポイ活などです。
今はあらゆるサービスや買い物に対してポイント還元を発生させることができます。
ポイントサイト経由の買い物やサービス利用なんかかなり多いですよね。
こういう還元の恩恵を余すことなくフルで受けられます。
と言うのもどこを経由して使うのが一番オトクかを考える余裕も十分にあるからです。
オトク度を比較しやすいって言えば、最安値を探すのも含まれますね。
浪費家の場合は買い物の頻度もバリ高なので、いちいち最安などを探してるわけにもいきませんが、頻度が極端に低くてたまの買い物ならそういうことにも時間をかけられます。
節約家のしてることに「そんな暇ない」「チマチマして」なんて思う人は、自分がバカみたいに物欲に踊らされて、買い物が異常な数・頻度になってないか見直してみてください。
少ない買い物なら何の苦労もありません。
まとめ
金持ちはより金持ちに、節約家がより節約家になってく理由について解説しました。
理由は大きく以下の4つです。
①いつでも買えるカエル化現象
②財布が重く心が軽くの好循環
③お金を使う意味の無さに気付く
④丁寧かつオトクに買い物できる
明確な理由があるわけじゃないですが、実感として買えると思うと一気に萎えます。
高嶺の花じゃないですが、ギリ届きそうで届かないくらいが魅力的なんですよね。
また十分なお金を手にすることによって様々なストレスから解放されていき、ストレス解消のための浪費をしなくて済むようにもなります。
逆向きの悪循環に陥ってる人は多いので、いち早く脱出してください。
そして何より節約してお金を使わなくなっても、生活の充実度にさほど影響がないことに気付きます。
つまりお金を使うことと生活の満足度の関係は深くないってことです。
これは価値ある使い道がそんなにないってことも示しており、その選別がよりシビアになります。
そうやってどんどん賢くなり、ますますお金を使わなくなります。
ゴミだらけって知ってる場所に財布を持って飛び込む理由がないですからね。
そして使う機会が減れば、たまの買い物の時には慎重に要不要の判断をする余裕があります。
また必要と判断した際もポイントの還元や最安値など、なるべくオトクに手に入れる方法を模索することもできるわけです。
ストレスの部分が典型例ですが、どれもこれもお金が貯まるループができあがっています。
逆に言えばこれが逆回転するとお金が一向に貯まりません。
世の十分な資産を持たない貧乏人は揃って逆のループを全力で回しています。
ストレスを無くすとか欲しいものを無くすってのは至難の業です。
なのでまずは何かを解決するのにお金を使うことをやめる、すなわち節約から始めて悪循環を断ち切ってください。
てなとこで。
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