【詩】観測されない感情の宇宙

波動関数の重ね合わせのように
私たちの心は
無限の可能性を秘めている

観測されるまでは
すべての状態が
同時に存在するという不思議

それは人の心にも似ている
誰かが見つめるまでは
知られることのない深い感情

確率の波が広がるように
私たちの思いやりも
空間を超えて伝播していく

量子のもつれ合いのように
遠く離れていても
心と心は繋がっている

観測することで
波束は収縮するけれど
思いやりは逆に広がってゆく

不確定性の原理は教えてくれる
位置と運動量は
同時には測れないと

同じように
相手の痛みを完全には
理解できないかもしれない

でもその不完全さこそが
私たちを謙虚にさせ
より深く想像させる

量子トンネル効果のように
厚い壁を超えて
心は相手に届く

確率という不確かさの中で
私たちは選択する
思いやることを

シュレーディンガーの猫のように
生と死の狭間で
私たちは生きている

だからこそ
今この瞬間を
大切にしたい

波動と粒子の二重性のように
私たちの心も
個でありながら全体である

量子もつれの神秘のように
この宇宙で
すべては繋がっている

そして気付く
科学の最先端が示すのは
古来より伝わる慈しみの心
それは普遍の真理

粒子の舞踏のように
私たちも踊る
この広大な宇宙の中で
思いやりの光を放ちながら

（画像：DALL-E-3）

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