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四川アーサイ(子持ち高菜、祝蕾)のザーサイ風浅漬け、パコラ(ひよこ豆の粉のフリット)
半月ぶりに直売所へ行くと、ラインナップがすっかり春に変わっていた。
サラダで食べられるみずみずしい野菜や大小色とりどりの柑橘類がずらりと並び、中でも目につくのは3月の短い間しか見られない蕾野菜たち。この時期しか出会えないので、見つけるとつい嬉しくなって買ってしまう。今回は白菜と子持ち高菜を手に取った。
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蕾のついた高菜を「子持ち高菜」または「祝蕾」と呼ぶのも初めて知ったし、「四川アーサイ」という名も初めて見た。なんだかザーサイみたいなごつごつしたルックス。食べてみたくて試しに買った。
この手の春野菜や山菜はだいたい天ぷらやフリットにすると間違いない。おそらくちょっとほろ苦い風味がして美味しいだろう。
でもそれだけではもったいない。せっかくのこの感じ、ザーサイ風に漬けてみたい。量がないので本格的に漬けるのは難しいけれど、数日楽しめる浅漬けくらいならできるかも。
という訳で、その日の夜ごはん。
いわし(もちろん氷見の)にライ麦粉をまぶしてバターで焼く北欧風の魚ステーキ(そういえば北欧でもいわしには茹でじゃが!)と春キャベツのレモンパスタ、茹で豚のトンナートソースは予め作るつもりで準備していた。ここに急遽加わった子持ち高菜。天ぷらよりしっかりした衣にしたくて、野菜を揚げる時よく使うベサン粉(ひよこ豆の粉)でパコラ(インド風フリット)にした。
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軽く洗って水気を拭いたアーサイを縦四つ割りぐらいに食べやすく切り、水溶きベサン粉をまぶして揚げただけ。それだけで美味しくなるのがベサン粉の便利なところ。ひよこ豆特有の香ばしさが出ていたく美味しい。衣がしっかり覆うので、水気の多い食材でも油がはねにくいのも助かる。
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残りのアーサイは2~3mm程度にスライスしてジッパー袋に入れ、ごま油、塩とこしょう、赤唐辛子と微量のすりにんにく、鶏がらスープの素を加えて軽く振ってなじませ、封をして冷蔵庫へ。
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ひと晩経つとしんなりしてこんな感じに。
適度にポリポリした食感が残って美味しい。味付けもちょうど良かった。淡いグリーンもきれいで春らしく、嬉しい。
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夫のお弁当に入れてみた。夫はお弁当のおかずは魚がいいと言うので、おかずはいつもだいたい焼き魚と青菜(ごま和えやおかか和え、辛子和えなど汁気がもれないもの)、卵料理(具入りの卵焼きか両面の目玉焼き、だし巻き等)の組み合わせ。ごはんの上には梅干しと、サイドに漬物や佃煮を添えることが多い。この漬物スペースにアーサイを。もう一品は以前投稿した大根漬け。これはほんとうに便利で常備している。
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するとお昼の後、メールが届いた。「ごま油のおかげもあるだろうけど、やっぱりザーサイに似てるね。美味しい!」とのこと。好評でよかった。
夫は長年私と一緒にいるうちに生まれ持った食いしん坊資質がすくすく成長し、珍しい食材を入手すると私以上に楽しみにしている節がある。今回は自らこれを手に取ったので、よほど食べてみたかったのだろう、それもよくある天ぷらではなく漬物を。
もともと身体も大きく生まれつき、体力もあって丈夫な人だが、長年の多忙と年齢もあって近年ちょこちょこ各所のメンテナンスが必要になって来た。丈夫なだけに自分の不調に気付きにくいところがあるので、今後はより目配りをしてお互いの得意不得意を補い合い、人生の後半を和やかにたのしく過ごしていきたいと思う。