🔲〈書評〉訂正可能性の哲学（東 浩紀 著）1

※ この書 訂正可能性の哲学は、家族的ものと、民主主義、政治もの（選挙制も含む）についての、著者 東 浩紀 氏の推論と、他の論者への批評が書かれている 書籍です。
そして東 氏は、政治的コミュニケーションでの条件を記していると、述べています。

△ 私見では、右派（保守）と左派（リベラル）の対立を、第三の立場（観光客とも）からで乗り越え、良い社会へとの思いが 込められています。（哲学 構築主義的）
・引き合いに出されるのは、プラトン、ヴィトゲンシュタイン、クリプキ、ポパー、ローティ、ルソー、アーレント、落合陽一、成田悠輔、トクヴィル、バフチン です。

☆〈本書 第一部  家族と訂正可能性から〉
△プラトンの国家には、優生思想の箇所もあると。しかし 著者 東 氏は、だからといって 国家を軽視していい訳ではないと。
※ 私見で これは、書物（文献）
には いい文もあれば、悪い文もあるということだと思われます。（人間の中身と同じ様に。あと 自分で判断すること必要です）
・そして、プラトン国家の 一方的批判は おかしいと考えられます。

△ 著者 東 氏、共産主義 成立は、大家族的な土地がらとも、関係ありとの見方を されています。
※ 確かに読んでみて、それもありかと思われます。まぁ 第一の理由は、みなが知っている通り、資本家の富の独占を防ぐためで、共有・共産主義ですが。
△ エマニュエル・トッド（人口学者）著作からで、イングランドは元々 絶対核家族が強い土地がらと、それで 親子・兄弟の関係が 他の土地と比べて希薄であると、それが 個人主義の元だとのこと。

※ 私見では、個人主義は 伝統的 固定観念を脱し、個人のアイデア出るのに 良いと考えられます。（英国 数々の発見者 発明家と）・元々 イギリスお得意の 合理的仕組化も（農業合理化、海軍組織化・大英帝国へと）

△  著者は、人間は 家族という形での 人間関係しか、つくれないのではないかと 述べられています。

※ 私見では、いろんな人間性での 家族的関係あると考えます。
確かに 著者の言われる通り、伝統ものに縛られている人は 多いと思われます。（家庭的、社会的もの）
そして 著者は、今後 家族の形は、ある程度 多様な形を認めることがいるとの 考えを 示されています。

※ 私見では、その通りだと思われます。そして 老害どもよ（老兵よ）去れと なります。

△ 著者は、ヴィトゲンシュタインの言語ゲームからで、人は自分たちが何のゲーム（家族・社会的もの）をしているのか 解ってはいないと。
そして 私たちは、ある言葉や記号を 意味も分からずに 使っていると。
（D.デネット的・デネットは 理解はしていないが 能力はあると）
この 解っていない ことでの、勘違い 食い違いものが、政治的 左・右対立の 大元の要因と、著者は考えておられる様です。（本書中、ルソー書の解釈で）

△ 本書中 クリプキ論から、今の・過去の行為も、未来からいくらでも 書き換えられると。（変えられると）
・ゲーデル、不完全性定理でのこと的
（何かの論・数式で、あとから矛盾しないと〈条件付きとかで〉証明されるときもあれば、逆に 矛盾していると証明されるときもある）

※ 前記のことでの私見は、たとえ変えられることがあるとしても 、その時に 何かの基準・ルールはいります。何もなければ 社会は大混乱になります。そして その場・その時において、信じる何かはいります。でなければ 野蛮人と詐欺師がはびこる、暗黒の世界になってしまいます。（相対主義ばかりは危険）
そして 信じるものは、完璧でなくても いります。あと 信じるものとかで、良い確率のものを 求めるのは、理性ある人間として 当然といえます。そして その良い確率のものが何かで、もめているとも いえます。その自分が信じる 良いものを変更（訂正）には 容易なことではないと考えられます。
・それは、人は自分のプロセスを重要と考える 生き物なので。こじつけでも、自尊心メーターを保つため。
ですので、昔の偉人が どうとか言ってみても、また 神聖化してみても 訂正は難しい面があると 思われます。
＊（なので 選挙等は、民主 多数決制がよいとも）
・変更しない一番の要因は、やはり自分の利害関係と考えられますが。

△ 本書中 クリプキの論から、数学で 普遍的に 足し算の共同体の世界
（例、加算 5＋8＝13・10進法）
に、普遍的に クワス算の共同体の世界
（例、モジュラー数 5＋8＝12回って1つだから、答えは 1と・12進法）
の者が来て、5＋8＝1だと言っても 原理的には反論できずと あります。

※ 私見では、前記の論に対して、今現代のレベルでは、昔の固定観念の強い時代とは違い、クワス算も有りだなと 別の種類もあるなと、理解を示す人もいるはずです。（もちろん、思考力弱い 固定観念強い人もたくさんいますが。それでも、メディアで良い感じに宣伝してもらうと、かなり違ってきます。例として、コロナ禍で 皆マスク。良くも悪くも）
・そして クワス算もあるなと、別の種類のもありだなと 考える人々は、ある程度の知性と教養のある人々です。
これが 私が 人々の知性と教養のレベルアップが大事であるとの 理由といえます。TVエンタメ 洗脳のみでは 問題です。こういうことは、古代から言われている ことですが。（論語的）

△ 著者は、クリプキの論から 我々は何のゲーム（家族・社会的もの）をしているのか、どんなゲームに参加しているのかは わからないと。それでプレイ（行為）の正否は、あとの第三者が下した ことのみで分かると。
※（これは、いわば 未来からの評価です）
このことから、著者は 何かのゲームや共同体が持続するには、遡行的訂正の連続でしか ないのではないかと。

※ 私見で このことは、悪いもの・悪くなったものは 変える、善いものは残すの、当然の 姿勢がいると考えられます。（政策とかには、ヴィジョンを示すことも必要ですが）
・あとで著者も、当たり前のことをしていくが大事と、述べられています。

△ 著者は、家族とゲームにおいて、観光客的連帯（家族的な繋がり）がいると、このような 新たな繋がりがいると、そして それには柔軟性がいると、述べておられます。

※ このことは、その通りであると 思われます。なにせ 迷信での頑固 イコール 愚か者です。あと 新しければ何でも良いも、愚かです。
頑固にならない、とらわれない には、やはり 個人の知性（思考力）と 教養（広い知識）がいると 考えられます。
大人になってからも、身につけるがいる。
・それから、メディアで 知性と教養を高めることが大事と、宣伝してもらうのが一番ですが。しかし今現代、逆のことをしているが 多い印象。その一因には 庶民に賢くなってもらっては 困る連中がいるからです。自分達の利権が 保てなくなるのでと 考えられます。
・その国の政治レベルは、その国の国民のレベルは、ある程度 当たっているのかも 知れません。

△ 本書中、家族は閉じらた共同体と考えられてきたと。著者は、家族は訂正可能性に支えられた 持続的な共同体と 定義したいと、訴えられています。

※ 私見で、正論と思われます。
一昔までは、三世代とかの大家族が当たり前ですし、（日本等） 村ぐるみで子供をみるなどの 助け合いが一般的というのもあります。核家族になったのは 近年代になってから。
著者が言われる通り、家族制は変化している。（変化するが当たり前・諸行無常）
ですので、やはり 善いもの残し、悪いもの変えるの、当たり前の姿勢が 必須です。あと、ヴィジョンを示すことも必要と思われます。
・そして、少しでも 良い方向へのスカラー功利主義も必要。
（殆どのことで）

※（次に）