人生とは-夫婦ご卒業-
生まれて初めてのひとり生活の始まり
夫が息を引き取ると、医師に脈が止まった時間を電話で報告し、漸く医師が訪れ、死亡診断書を書いてくれた。それを役所へ提出し、静かに着々と別れの準備を進めて行く。すべてを一人で決めて行くわけだから泣いている暇なんかない。姉には区役所へ同行してもらったり、銀行で当面必要なお金を引き出したり等、最低必要限のサポートをしてもらったが、みなそれぞれの家へ帰って行った。
葬儀屋さんに連絡すると、翌日に来てくれることになった。
つまり、翌日にお棺に納めること