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新しい哲学

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時間と因果

時間と因果

 我々の宇宙では、エントロピーの流れが存在している。エントロピー 低から高である。高温側から低音側に熱が流れると言っても良い。しかし我々生命はこの流れを遡上する存在である。Eさんのように前を向いて遡上すれば、未来に原因があり、過去に結果があることになる。

 しかし、Wさんのように後ろを向いて遡上すれば、過去に原因があり、未来に結果があると錯覚する。Wさんの場合、時間の流れ感覚はエントロピーの流れ

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過去は変えられる。予測と自由。主観(ミクロ)と客観(マクロ)

過去は変えられる。予測と自由。主観(ミクロ)と客観(マクロ)


 今あなたが、全くの等確率で表か裏が出るコインを投げるとする。表と裏どちらが出るだろうか。それは予測不可能である。表と裏がそれぞれ1/2の確率で出るとしか言いようがない。逆に言えばあなたは、1/2の確率で自由とも言える。

1.因果はマクロに宿る。 次に、あなたが、一度に100枚のコインを投げるとする。あるいは、1枚のコインを100回連続で投げるとする。すると、その結果は、経験上、概ね、表:裏=

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新しい哲学−2

新しい哲学−2

今回は、新しい哲学−1の内容を、数式で説明していきたいと思います。

まず、これまでの多くの経験と実験により裏付けられ、いまだに反証されていない、つまり客観性が非常に高い熱力学第一法則(エネルギー保存則)からスタートします。この法則は、高校物理から登場し、そこでは簡単に、

ΔU = W + Q ・・・(1)

と書きます。ΔUは注目した系の内部エネルギーの変化、Wは外界が系にした仕事、Qは外界か

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新しい哲学−1

新しい哲学−1

新しい哲学の第1歩として、まず、「空間」「時間」「志向性」を所与とし、これに加えて、ある程度合意が形成されていて比較的わかりやすい言葉「知覚」「認識」「行動」だけを用いて 『意識』、『意志』を語る。

志向性の別名は焦点化。いままで焦点化といっていたものをより一般化したのが志向性。

定義1:意志とは、空間への志向性である。
定義2:意識とは、時間への志向性である。

空間においては、志向性は行動

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