「エネルギー代謝」について
エネルギー代謝の内訳と肥満との関係について解説いたします
〈目次〉
1.代謝とは?
2.エネルギー代謝の内訳
①基礎代謝
②活動代謝
③食事誘導性代謝
3.肥満と代謝の関係
4.筋肉量の減少は肥満のきっかけに
1.代謝とは?
代謝とは、からだの中で起きているもので人間の生命活動そのものである。
一般的には、新しいものと古いものとが入れ替わることと理解されているが、医学的には、取り入れた栄養をエネルギーに変え(エネルギー代謝)、からだをつくり、修復し、不要物として排出するまで、非常に幅広く捉えられている。
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代謝の具体例
1.食事などでからだの中に取り込んだ栄養を
エネルギーに変える
2.体中にめぐらせる
3.体の構成物質(骨や血液、筋肉や脂肪など)
をつくり、修復する
4.いらないものを排出する
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代謝とは、栄養分を摂取してから排出するまで、からだの中で起こる一連の活動を指す。
2.エネルギー代謝の内訳
エネルギー代謝は大きくは3つに分けられる。
①基礎代謝
体温維持、心臓や呼吸など、人が生きていくために最低限必要なエネルギー。
②活動代謝
家事や仕事、歩く、荷物を持つなど、日常の活動で動くことに使うエネルギー。
③食事誘導性代謝
食べたものを消化・吸収するために内臓などが動き、熱を発する。その際に使われるエネルギー。
余分な脂肪を減らしたい場合、一般に「食事」と「運動」が重要だとされている。しかし「食事量を減らしたり、運動を続けるのは大変」「なかなか効果を実感できない」という声をよく聞く。
その理由として、まず「食事」について。単に食事量を減らすだけではからだの筋肉量を減らしてしまうため、基礎代謝が下がり、かえって太りやすくなるだけでなく、ストレスが溜まっしまう。
また、「運動」で汗をかいて痩せたと感じても、水分補給をすれば元に戻ってしまう。隣の駅まで30分歩いて100kcal消費したとして、缶コーヒーを1本飲めば100kcal摂取で帳消しになってしまう。
では、エネルギー消費の大部分を担う「基礎代謝」を高める、というのはどうだろうか。心臓の動きを自分でコントロールできないように、残念ながらこれを意識的に高めることは容易でない。
また、女性はもともと男性より筋肉量が少ないため、基礎代謝が低い傾向にある。さらに妊娠・出産という大切な機能があり、多くの脂肪を蓄えていることも痩せにくさの一因となっている。
3.肥満と代謝の関係
人の体内ではいろいろな器官・機能が連携しながら様々な化学反応が起きており、重要なのはその収支バランスである。
からだが必要とする以上にエネルギーを摂取すると、余った分が脂肪として体内に備蓄される。適量であれば問題はないが、慢性的に代謝できる量を超え続けると、からだは余ったエネルギーを脂肪に変えて蓄える。
余分な脂肪が溜まった状態が肥満である。脂肪1kgがつくには7,000kcal、落とすにはその3倍近いカロリー消費が必要だといわれている。
なぜなら、脂肪はそのままではエネルギーにならず、エネルギーとして使われる形に分解されたとしても、すぐに使われなければ再び脂肪に戻ってしまうからだ。
このように、一度ついた脂肪を落とすことは単純ではない。なお、脂肪は筋肉と違って熱を生み出しません。おしりや太ももなど脂肪が多い部分は触ると冷たく感じるのはこのためだ。
4.筋肉量の減少は肥満のきっかけに
肥満の原因は人それぞれで、脂肪がつく部位や落ちやすさも様々だが、肥満のきっかけとして多く見られるのが、筋肉量の減少である。
筋肉は、私たちのからだを支えると同時に、体温をつくり出す働きを担っており、「筋肉の維持」は基礎代謝の中でも一番多くエネルギーを必要とする。
筋肉量が減ると代謝が落ちるだけでなく、体温が維持できなくなるため、からだの熱を逃がさないように筋肉が減った分を脂肪で埋めようとする。これが過剰に進むと「肥満」につながる。
実は、日本人の摂取カロリーは昭和45年をピークに減少している(厚生労働省 国民健康・栄養調査より)。それにもかかわらず、子供の肥満が増えたり、メタボリックシンドロームが話題になるなど、余分な脂肪に関する悩みは深まるばかりである。
その背景として注目したいキーワードが代謝である。生活が便利になりからだを動かす機会が減る、エアコンの普及で室内外の温度差が拡大する一方で、汗をかくことが少ない、ストレスや不規則な生活など、現代社会は代謝を低下させる要因が多い。
さらに、年齢を重ねるごとに自然と代謝が低下することを考えると、食事や運動だけで代謝を高めることは難しい。
そのため、筋肉量を増やす等、「意識的に代謝を高める工夫」をこらすこと必要である。
参照元: 「コッコアポ」Webサイト
以上