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読書ノート

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読書をして心に残った言葉や新たに得た知識、感じたこと、考えたことを書いています。
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#読書日記

捨てる力 読書ノート#19

<著作名> 捨てる力 <著者> 羽生善治 <レーベル> PHP文庫 日々の暮らしが窮屈になっていく中、自分の展望が明るくなり、今やるべきことは何かという「考え方」の部分に指針を与えてくれる書籍に出会った。ここ半年くらいで読んだ本の中ではダントツに刺激を与えてくれた。 私は、何回か斉藤孝氏や外山滋比古氏の本を紹介している。両氏の著書には共通する考え方がいくつかあり、私もそれをよく実践する。羽生氏もこのグループに入りそうだ。今回は、3人の方が日々している考え方を本書の引用を元

乗り物、ニューヨーク、宇宙 読書ノート#18

一見なんの関わりもないように見える今日のタイトル。それもそのはず。今日、私が久しぶりに思いのまま手にとった本たちだ。 でも一つだけ共通点があることを忘れてはいけない。 そう、どれも世界を揺るがすウイルスに今なお影響を受けているということだ。 <タイトル>新交通システム <著>吉川文夫 <レーベル>カラーブックス モノレールや「ゆりかもめ」などの新交通システムのことを紹介。1990年に出版されている書籍なので、情報はかなり古いが、それなりの興味深さがある。 モノレール

文鳥と恋愛関係 読書ノート#17

<著作名>文鳥 <著者>夏目漱石 <レーベル>kindle ある日、夏目漱石の家に詩人の鈴木三重吉がやってきて、文鳥を飼えという。漱石は、三重吉に全てを一任。ある時、約束通り文鳥と籠を持ってきた三重吉は、熱心に文鳥の飼い方をレクチャーする。最初の頃は文鳥を世話する漱石だが、次第にお手伝いさんにやらせたりして、世話をしなくなっていく。すると、ある時、文鳥は息途絶えてしまった。 というあらすじだけ見ると、非常に単純なストーリーなのだが、どうも気になる箇所がある。 三重吉の小

寺田寅彦の随筆を読む① 読書ノート#16

<著作名>数学と語学・科学者とあたま <著者>寺田寅彦 <レーベル>kindle 寺田寅彦という科学者をご存知だろうか。寺田寅彦は、夏目漱石の友人として知られている。漱石の「吾輩は猫である」の水島寒月のモデルとしても知られている。また、「天災は忘れた頃にやってくる」と発言した人として有名である。 実は、寺田さんの随筆は科学好きにはたまらないほど興味深い。今後も何作品か読んでいくつもりだ。著作権が切れ、青空文庫で読むことができる。非常に短いので、読みやすい。 今日は2作品

一挙一動皆責任あり 読書ノート#15

<著作名>人生 <著者>夏目漱石 <レーベル>kindle 昨日の「夢十夜」に引き続いて、今日も夏目漱石の作品をかじってみる。 「人生」は、夏目漱石の作品とは一風変わった文体であると思う。格調高く、少し読みにくい。だが、夏目漱石がどう云う風に人生を考えているのかを理解するには、分かりやすい作品である。 この作品の真髄は、次の一文に尽きる。 思ひがけぬ心は心の底より出で来る、容赦なく 且 乱暴に出で来る 私は、目標がなくても、アイデアがすぐに出てこなくても、焦る必要は

こんな日常も「夢」なのか 読書ノート#14

<著作名>夢十夜 <著者>夏目漱石 <レーベル>Kindle なかなか大学が始まりそうにない。こんなに時間のある日常は、もう生きている限りないんじゃないかと思えてきた。一見、無味な日常かもしれない。しかし、この「今」を生かすことを考え、日々成長していかなければならない。そこで、世の中で名作と言われ、何百年も引き継がれている作品を読むことにした。「青空文庫」で公開されている作品だと思っていただけると分かりやすい。紙の本を買うのは、時間もかかる。だからkindleで読むことを選

ヨーロッパ退屈日記 読書ノート#13

<タイトル> ヨーロッパ退屈日記 <著者>伊丹十三 <レーベル>新潮文庫 3月4月と一年の中で良い気候に恵まれている日本だが、どうも今年は違う。海外旅行に行きたいけれども、行くのは持っての他。 しかし、「Google マップ」のストリートビューを使えば、現地に足を踏み込んだかのような感覚が味わえるようになった。それも最近のことだ。 現地と同じ風景を見ても、やはり「臨場感」が足りない。例えば、話し声や生活の様子などだ。身を持って実感するのは、その国の「文化」に触れた時であ

独創的な思考法 読書ノート#12

あと少しで大学生活が始まる。こんな世の中でどうなってくるか分からないが、とりあえず上京するつもりだ。よく考えてみれば、あと三週間くらいで大学の講義が始まるのだ。私は「講義」が楽しみだ。しかし、高校生みたいに何でもかんでも繰り返し、覚え、点数を叩き出すことはそんなに重要ではないようだ。そもそも自分で問題を設定して、深く掘り下げていく作業、それが大学の学びだろう。 「思考の整理学」は、私が小学6年生から中学へ進級する春に購入。まだ、よくわからず、何度も挫折をした。理由は「早すぎ

星新一は現代社会を予想していた #読書ノート10

<書名>きまぐれ星のメモ <作者>星新一 <レーベル>角川文庫 ショートショートを書いた作家としては日本で最も有名な星新一。フィクションも興味深いが、エッセイはさらに興味深い。その内容は現在の世界の状況を的確に予言している。 このエッセイ集は、1968年に初出である。しかも、「あとがき論」には10年間書いた連載などをまとめたものとあるからおそらく1950年代後半から1960年代前半に書かれたものだと推測できる。これは、まだ人類が月に行ったことがなく、今のように家庭用コンピ

宇宙飛行士は預言者 読書ノート#9

<本の題名>星宙の飛行士 <著者>油井亀美也・林公代(敬称略) 預言者というとスピリチュアルな匂いがする。でも、私が感じたことそのままなのだ。宇宙飛行士油井亀美也さんが宇宙滞在中に自分のカメラでとった写真を見ながら、ふと心から湧き出てきた言葉だ。 宇宙の写真は、地上から望遠鏡でとったり、人工衛星が宇宙から撮ったりしてきた。しかし、人間が宇宙に飛び立ってから「人間の感性」に基づいて、写真を撮ることができるようになった。今では当たり前のことのように思えるが。油井さんの本を読み

自分を教育する 読書ノート#8

<題名>教育力 <著者>斉藤孝 <出版社・レーベル>岩波新書 私は著者の斉藤孝さんの新書が非常に好きだ。いつ読んでも、自分自身をやる気にさせてくれる。特に岩波新書の「〇〇力」シリーズはおすすめだ。読書をするきっかけとなったのも「読書力」を読んでから。さらに古典を読もうと思ったのは「古典力」を読んだのがきっかけである。古典へのハードルを下げてくれた。 今回は「教育力」。前書きには、教育に携わるものに教育方法を提示したいと書いてあるから、対象は先生や先生を目指している人、あ

学びの予習の予習 読書ノート#7

気が付けば2020年も2月。私はあと2か月後には大学生だ。これまで小中高と行ってきた勉強と異なると誰もが口をそろえて言う。では、どうやって大学では勉強すればよいのか。この謎を解くために3冊の書籍を芋づる式に読んでみた。最後には、どの本にも貫いて書かれている要点をまとめてみたいと思う。 1.先生は教えてくれない大学のトリセツ私がまず読んだのがこの本。大学の授業と高校の授業の違いは?授業はどこに注目して聞けばいいの?レポートはどうやって書く?など大学生になるにあたり、常日頃考え

読書ノート#5 眠れる美女

<著者> 川端康成 <レーベル>新潮文庫 <心に残ったフレーズ> 老人は娘のからだに音楽が鳴っていると感じた。 女の乳房を美しくして来たことは、人間の歴史のかがやかしい栄光ではないのだろうか。 男を「魔界」にいざないゆくのは女体のようである。 老人は死、若者には恋、死は一度、恋はいくたびか 老人は死の隣人さ。 <感想・考察> まだ10代の性経験のない男にとっては、非常に重い話だった。短編小説である。全体は5パートに分かれている。 あらすじは67歳の江口老人が