ヨーロッパ退屈日記 読書ノート#13
<タイトル> ヨーロッパ退屈日記 <著者>伊丹十三 <レーベル>新潮文庫
3月4月と一年の中で良い気候に恵まれている日本だが、どうも今年は違う。海外旅行に行きたいけれども、行くのは持っての他。
しかし、「Google マップ」のストリートビューを使えば、現地に足を踏み込んだかのような感覚が味わえるようになった。それも最近のことだ。
現地と同じ風景を見ても、やはり「臨場感」が足りない。例えば、話し声や生活の様子などだ。身を持って実感するのは、その国の「文化」に触れた時である。日本で「常識」であることが、他国では「非常識」になることもある。
一国の文化を垣間見ることで少しでもヨーロッパの雰囲気を知りたい、そう言った方におすすめなのが「ヨーロッパ退屈日記」だ。
1.伊丹十三について
映画監督やデザイナーなど非常に多種多様な職業をされている方です。妻は宮本信子さん。
私はNHKの連続テレビ小説「ひよっこ」を見ていたので、非常に驚きでした。
伊丹十三氏の最初の映画作品は「お葬式」。非常に暗く、悲しい出来事をコミカルに描いた点で評価を受けているようです。YouTubeに予告編があったので見たのですが、かなり衝撃です。
2.「ヨーロッパ退屈日記」
私の感覚としては、いつ読んでもかなり新鮮だろうなということです。おそらく、この本が出版された当時の斬新さは、息を飲むほどのものであったと推測されます。
書評にすると非常に難しいのだけれども、うーーん・・・・・
まあ、とりあえず読んでその感覚を味わうのが一番じゃないですかね。
3.心に残ったところ
旅行者は、それゆえ、事実、その母国を代表していると思わなければならぬ。
そんなことより、かつては美しかった、日本人の人情を失わないようにしようじゃないの。思いやり、気がね、遠慮、謙遜。こういったものは、世界のどこにも例の無い美しい国民性なんだ。
要するに、運転者を信頼してはいけない、ということです。車にはだれも乗っていないと思えばよいのです。
言葉、というのは、先ず、話せて、相手のいうことが理解できて、つまり意志が通じる、ということが第一義です。
自分の欠点を分析してそれを単純な要素に分解し、その単純な要素を単純な練習方法で矯正する技術を学んだ
いくつか気になったところを引用させていただきました。
この他にも、「スパゲッティ」の食べ方は非常にわかりやすく、すぐにでも実践したい作法でした。今にも、著者の目の前にあるスパゲッティが食べれそうです。