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目でみるロケット図鑑

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これまでに打ち上げられたロケット、今活躍しているロケット、計画中のロケットなど全世界のロケットをまとめています。写真だけでも楽しめるようにしております。ロケットの形の美しさやカッ…
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#ロケット

目でみるロケット図鑑 〜美しさから歴史を学ぶ〜

随時内容を更新いたします。ロケット図鑑の全ての項目をここに載せていきます。それぞれアクセスしていくと、読むことができます。最新の図鑑は、最下部です。基本的には国別、シリーズの派生系も含めた時系列になっております。派生系の多いロケットには、summary ページを設けており、そのロケットの時代と全体像について説明しています。このページは「目次」の役割をしてます。 では、ロケットの世界をお楽しみあれ!!!!!!!!!!!!!!!! (2020.4.16 理念とコンセプトを制定

目で見るロケット図鑑 コンセプト紹介

いつもお読みいただきありがとうございます。趣味と英語の勉強ではじめた、ロケット図鑑ですが多くの方に読んでいただいています。 そこで、完成した時の方向性などを定めた「コンセプト・シート」を作成しました。随時変更していきます。また、定期的に改訂を重ねていきたいと思っています。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 目で見るロケット図鑑 〜美しさから歴史を学ぶ〜<コンセプト> ロケットの美しいフォルムに興味を持ってもらう。そこから、歴史や

人工衛星の軌道についてわかりやすく説明してみた 〜ISS低し、「ひまわり」高し 〜目で見るロケット図鑑 コラム

これまで様々なロケットについて紹介してきました。まだまだ歴史上のロケットの説明は続いていきます。しかしながら、ロケットを説明するときにどうしても避けては通れないことがあります。それは、「人工衛星の軌道の種類」についてです。必ず理解できるように、絵やイラストをふんだんに描きました。絵やイラストは、あくまで参考です。 ◎キーフレーズISS(国際宇宙ステーション)低し 「ひまわり」(気象衛星)高し 1.なぜ、このことを知る必要があるのか?私は、人工衛星のことは、さっぱりです。し

月への道のりの第一歩 タイタンⅡ GLV

アメリカは1961年にケネディ大統領が「人類を月へ着陸させ、安全に地球へ戻す」宣言をしてから急ピッチに宇宙開発が進みました。1961年といえば、1958年にアメリカ初の人工衛星「エクスプローラー1号」が打ち上げられてから2年です。やっとアランシェパードがアメリカ人初の宇宙飛行を成功させ、帰還してから三週間。まだまだ未熟な状態の中、ソ連との賭けに出たのでした。月着陸計画「アポロ計画」を遂行するために、アメリカは、当時遂行中だったマーキュリー計画との間に「ジェミニ計画」を挟みこみ

クレメンタインを打ち上げ、月の地形を明らかに   タイタンⅡ 23G

アメリカ初期のロケットは、全て大陸間弾道ミサイルの転用であることはすでに述べている通りです。冷戦が終結してから、核軍縮への動きが強まり、アメリカでも保管してあった大陸間弾道ミサイルの多くは、人工衛星打ち上げ用ロケットへと変貌を遂げていきました。前回紹介した「タイタンⅡミサイル・ロケット」も人工衛星や宇宙船を打ち上げるロケットへと改造されていきました。今日紹介するのは、タイタンⅡ 23Gです。 <基本データ> ・打ち上げ国:アメリカ ・初打ち上げ:1988年 ・最終打ち上げ:

目で見るロケット図鑑 制作日記

こんにちは。学問の海に溺れ、サークルの波に乗っていますshun吉です。最近はなかなかnoteを投稿できていませんが、やっぱり寝ても起きても「宇宙」なのです。今日は、私がnote上で制作している「目で見るロケット図鑑」の制作秘話を書いてみようと思います。 1.情報調べていて感じたのは、ロケットに関する情報は、他の宇宙の情報に比べると少ないということでした。ロケット の面白さを伝えるには、それが打ち上げた人工衛星や逸話についても触れたいのです。しかし、なかなか見つかりません。こ

バリエーション豊富 デルタロケット(summary) 目で見るロケット図鑑

※久々の「目で見るロケット図鑑」始動です。最後の投稿は「タイタン Ⅲロケット」でした。タイタンロケット関連では、あと2つ紹介する必要がありますが、ちょっと飛ばして、新しい機種を紹介します。残りのタイタンロケットについては、後日書きます。 ここまで、「アトラスミサイル・ロケット」や「タイタンミサイル・ロケット」を紹介してきました。この2機種に今回から紹介する「デルタロケット」を加えた3機種、これらは全てアメリカを代表するロケットになります。よく「御三家」と呼ばれます。ロケット

月面着陸への第一歩 サターン1ロケット 目で見るロケット図鑑

※どうしても「目で見るロケット図鑑」を書きたくなったので、書きます。 今日は、アメリカで月への道のりを短くした「サターン1ロケット」について説明していきます。サターン1ロケットがなければ、その後に控えるアポロ計画も順調に遂行できなかったかもしれません。 <データ> ・打ち上げ国:アメリカ ・運用開始:1961年 ・運用終了:1965年 ・全長:55m <歴史・構造>今日紹介するのは月への一歩を踏み出したロケット「サターン1ロケット」です。いくつかポイントに分けて紹介して

ミサイルとしての性能を向上させた タイタンⅠミサイル・ロケット

以前紹介したアトラスミサイル・ロケット。アトラスミサイルは、準備してから発車するまでに非常に長い時間を要してしまいます。そのため、引退し、代わりにタイタンミサイル・ロケットが使用されました。とは言っても、アトラスミサイル・ロケットとタイタンミサイル・ロケットは同時に開発が行われました。 <基本データ> ・打ち上げ国:アメリカ ・打ち上げ開始:1959年 ・打ち上げ終了:1965年 ・全長:31m <歴史・背景> タイタンⅠミサイルは、アメリカで開発された大陸間弾道ミサイ

アメリカの宇宙開発を支えた知られざるロケット タイタンミサイル・ロケット<summary>

2019年の暮れ、次のようなニュースが少しだけ話題になったのを覚えている方はいらっしゃるでしょうか? 最初は、アメリカのICBM(大陸間弾道ミサイル)「タイタン」がスペースワールドのバックヤードにあると掲載されていました。しかし、ロケットファンは、みな口を揃えて「あれはサターンIBだ」といいます。僕も調べてみましたが、どう考えても「サターン IB」の第一段なのです。。。。(うっすらと機体に書かれていた型番を調べました)。結局、タイタンロケットなのかサターンIBなのか結論はわ

画期的なロケットエンジン搭載 アトラスIロケット

これまで様々なロケットを紹介してきましたが、今日紹介するロケットは、少し時代が新しくなります。このロケットは1986年、スペースシャトル・チャレンジャー号が爆発事故を起こした後、アメリカが人工衛星の打ち上げを再開する時に開発されたロケット。重大な任務を負いながらも、世界有数の成功率と安全性を持っているロケットだと言われます。その秘密は、「エンジン」にあります。 <データ> ・打ち上げ国:アメリカ ・運用開始:1990年 ・運用終了:1997年 ・全長:43m <構造>

アメリカ初の軌道周回 マーキュリー・アトラスロケット 目で見るロケット図鑑

何度も同じことを言いますが、やはりアメリカはソ連に遅れを取っていた時代がありました。どうしてもぬかす事のできない人がいるのと同じように。 ついにアメリカも1962年2月ジョン・グレン飛行士が4時間56分の地球周回軌道での飛行に成功しました。これでアメリカも人を軌道に乗せることができたのです。今日は、主に有人の「マーキュリー計画」で使われた「マーキュリー・アトラスロケット(Atlas LV-3B)」についての解説をし、その流線型をした機体の美しさを是非感じ取っていただきたいと

世界初の通信衛星を打ち上げたミサイル アトラス・ミサイル 目でみるロケット図鑑

今アメリカは、ミサイルなどの軍備が非常に整っている国の一つです。しかし、その歴史は意外にも短いと私は感じています。例えば、国境を飛び越え、攻撃できるミサイルが開発されたのは1960年代でした。そこから約10年で人類を月まで到達させるに至ったのです。この技術力には驚きます。 大まかに言えばアメリカのミサイル技術は、1950年から60年にかけて大きく前進しました。その原点となったのが、今日紹介する「アトラス・ミサイル」です。 <基本データ> ・打ち上げ国:アメリカ ・初打ち上

世界一マヌケなロケット マーキュリー・レッドストーン 目でみるロケット図鑑

「人間の乗るロケットは、やっぱりそのためだけに設計されてるよね?」なんて思っている人もいると思います。もちろん、人間が乗って安全な設備をロケットに付け加えたり、さらに安全性を高めるのは必須です。しかし、実際初期の有人ロケットは、ミサイルに毛が生えたようなものでした。ある宇宙飛行士は「ミサイルに乗るなんて不安」と発言したと聞いたことがあります。今日は、前回紹介したレッドストーンミサイルの改造版である「マーキュリー・レッドストーンロケット」を紹介します。 <主要データ> ・打ち