【仕事は煙突掃除です】 英国人から「仕事は煙突掃除です」と言われたらどんな気がするでしょうか?「煙突掃除って? あの煙突掃除?」とメリーポピンズの一場面を思い浮かべた人は、ミュージカル映画ファンかある年齢以上の人かのどちらかかもしれません。そう、「あの煙突掃除」の仕事は、実は21世紀の英国でも健在なのです。 再開発地区を除き、英国には古い建物が多く残っています。19世紀のヴィクトリア朝時代の建物は当たり前で、ロンドンでは18世紀のジョージ王朝時代の建物も健在で、オフィス
【ヨーロッパはデコボコ】 ヨーロッパに永く住む日本人が一時帰国した時の感想を教えてくれました。「他の多くの人と目線が合って驚いた」と言うのです。「電車でも通りでも、みんな自分と同じぐらいの高さに目がある」と。これは背が高すぎず低からずの人が、特に経験するようです。初めてこれを聞くと何を言っているのか分からないかもしれません。「日本人だって背の高い人もいれば低い人もいる。目線の高さが同じわけはない。何を言っているんだ」と。 その人は言います。「ヨーロッパでは身長は全く
【体温の話】 フランス人と結婚している日本人女性が言いました「旦那はあったかい」。それはそれはごちそうさま。一緒にいた英国人と結婚している女性も「そうそう」。優しいヨーロッパ人男性に大満足の様子。 ところがこれは心の話ではありませんでした。ボディー・テンパラチャー、即ち体温が違うと言うのです。初めの女性が繰り返します。「本当に触ると温かいのよ」 ヨーロッパ人の平熱は大体37℃ぐらいです。英国の国民健康サービス(NHS)のサイトによると: ・平熱は37℃(耳、わ
【各国人の性格】 ヨーロッパ人と一言で言っても様々です。ヨーロッパ各国は風土も文化も大きく異なります。それだけではなく、各国人の性格も大きく違うという実感を持っている人も多いでしょう。スウェーデンの大学の心理学者の論文が目に止まったので、筆者の体験を交えながら一部を紹介してみましょう。 これは世界22ヶ国の人々の性格を調べたものです。ヨーロッパ9ヵ国、北米2ヵ国、中南米1ヵ国、アジア7ヵ国、太平洋州2ヵ国、アフリカ1ヵ国の計22ヵ国です。ヨーロッパは、英国、アイルラン
【ヨーロッパと英語】 ロンドンの地下鉄で車内アナウンス。「ザ フロントドーズ ウイル ノット オープン」。ホームが短くて、一両目のドアが開かないときの決まり文句です。この「ドーズ」は doors。英国人、少なくともロンドナーは door を「ドー」と発音します。car は「カー」と同様に、door は「ドー」。最後の ”r” を発音しないのです。とすると、hair はほぼ「へー」に近い(へー)。 デパートに花瓶を買いに行った時のこと。売り場が分からないので、売り場のおば
【女性参加率が高い社会】 ノルウェーで何かの組織を訪問すると、部門トップが女性であることは決して珍しいことではありません。ごく普通です。こう言うと、「北欧は女性の社会進出が進んでいるからそうなのでしょうね」と言う声が聞こえてきそうです。 確かに、ヨーロッパ各国の国会議員に占める女性の割合(2021年)を見ても、ノルウェーは40.8%、スウェーデンも49.6%あります。加えて、フィンランド46%、デンマークも40%なので、北の国々(ノルディックカントリー)は、男女差が少ない
【そこここに高級?車、クラシック?カー】 ヨーロッパの街角は、ヨーロッパ車で埋まっています。当たり前です。ヨーロッパではヨーロッパ車が”国産”車なのですから。日本車の方が”外車”です。その”普通”の車は国によって異なります。ドイツではフォルクスワーゲン、BMW、アウディ、メルセデス(ヨーロッパではベンツという呼び方は聞かない)が、フランスではシトロエン、ルノー、プジョーが普通の車になるのは当然です。英国では、これらに加えて国産のジャギュア(ジャガーとは言わない)、ランド
【コーヒー大好き、ヨーロパ人】 ヨーロッパ人はコーヒーが大好きです。英国では朝の出勤時、人々はサンドイッチ屋などでテイク・アウェイしたコーヒーを片手に職場に急ぎます。職場では、缶コーヒーと言うものはない(少なくともヨーロッパでは見たこと無い)ので、コーヒー・マシーンのお世話になります。キッチンがあって湯が沸かせるなら、自分で入れる人も多いでしょう。 ヨーロッパのコーヒーは、何故か非常に美味しい。ノルウェーやドイツで会議をすると、大抵の場合、会議室にポットに入れたコーヒー
【ヨーロッパ人は花が好き】 英国の春は水仙から始まります。2月下旬ぐらいからスーパーマーケットに、つぼみの水仙の束が並び始めます。それはとても安くて、10本ほどの束で200円ほどです。最初は、こんな安物は開かないのだろうと半信半疑で買いました。ところがこれです。ただ花瓶に入れているだけでみるみる開き、満開です。 公園でも水仙が咲き誇ります。白いものは見たことがなく、筆者が知る限りはみな黄色です。水仙の黄色が「春が来るよ~」と言うサインです。また、面白いことに英国の水仙は
【歩いて10分で3ヶ国に】 言うまでもなくヨーロッパの特徴は、多くの国々が肩を寄せ合っていることです。ある国に永く滞在していると、日々の暮らしに密接に関係するその国のことにだけ関心が及びがちですが、旅行などで短期間の内に複数の国をまたぐと、その”肩寄せ合い”を実感することがあります。 その最たるものがスイスのバーゼルでしょうか。バーゼルはドイツ、フランス、スイスの3ヶ国が接する場所にある町です。真ん中をライン川が流れ、バーゼルから北に向かって流れていくライン川の中央が
【前向き駐車は珍しくない】 車の駐車場の話です。ヨーロッパで駐車場に車を止める時、頭から駐車スペースに突っ込んで停める、いわゆる前向き駐車は珍しくないと思います。と言うか国や場所によっては主流と言えるかもしれません。少なくとも英国では、前向き駐車する人の方が多いような気がします。 駐車場に入って、空きスペースを見つけたらそのまま頭から突っ込んで終わり。多少ゆがんでいても気にせずさっさと降りていく。何故でしょう? 後ろ向き駐車だと、後続車を待たせることになるので、英国人