音楽家の旅行記 伊勢・奈良編 Part6 -赤福氷〜散策〜生原酒-
赤福氷
9時になりお目当の赤福氷を求め赤福の参道口店へ移動。店頭で赤福氷を注文し席へ移動。程なくして運ばれてくる。
夏季限定の赤福氷だ。赤福はお土産で何度かいただいたことがあるが赤福氷は今回初めてなので楽しみにしていた。そもそも赤福、関東だと入手が非常に困難である上赤福氷は更にその上を行く代物である故待ち遠しい一品だった。まずはほうじ茶を一口。京都とも金沢ともまた違うなんとも言えぬほうじ茶の味わい。枯れた感じでもないし、透明感があるという意味では金沢よりだが甘みは控えめで少し厚みがあるように思う。そして氷を一口。その強烈な抹茶の風味と甘み多目のシロップがガツンとくる。餡子がなくても成立するくらい甘味として満足感があるかき氷だ。しばらくその冷たい氷をパクパクと食べていく、これだけでも満足してしまいそうな感じがするが半分ほど食べて現れたのはあんことお餅だ。
赤福氷の場合餡子と餅が別々の状態でかき氷の中に挿入されている。まずは餡子を食べて見てその味に驚く。今まで食べてきたこしあんの中で一番味が濃いのではないかと思うくらい濃厚だ。冷やされているせいかあんこの腰も強い。私はどちらかというとこしあん派なのだがこしあんの場合白あんと小豆餡を混ぜることになるので多少あんこの風味が落ちるのだがこのこしあんは豆の強さをしっかり感じあんこらしい感覚もあるので気に入った。その隣のお餅も冷たい氷のおかげでしっかり締まっており腰と歯ごたえが凄い。
その上もち米の旨味をしっかり感じられてとても良い。これらがなんとも不思議な感覚でそれぞれが独立していながらもかき氷としてのバランスも保っておりとても満足する一品であった。また機会があれば迷わず食べることだろう。
散策
さて、参拝も終わりお昼までにはだいぶ時間がある。昼は参道にある店で魚介を食べたいと考えていたのでこの辺りで時間を潰すことになる。
9時半頃に赤福を出てその後のお昼の店の開店まで1時間半以上あるわけでどうやって時間を潰そうかと途方に暮れつつ参道とおかげ横丁をぶらぶらする。お土産屋さんに入り店内を物色。ここで伊勢海老せんべいを購入する。他には、伊勢には伊勢茶というものがあるらしい。おそらくこれまでお店でいただいたものがそうなのではないかと想像する。こうしてみると三重は土地が良いのだなと思う。海産物はもちろん良い水も米も酒もあるし肉はもうご存知の松坂牛がある。石川もそうだが、土地が肥えていると食べ物が美味しい。三重は関東民の私には正直あまりそういった認識がなかったのだが三重も土壌に恵まれているのだろうと今回の旅を通じてなんとなく思った。意外と野の幸海の幸、そして郷土料理やB級グルメ、洋菓子洋食などといった洋物全てが美味しいという場所は多くはない。三重に関しては洋物をいただいていないので判断しきれないのだが、次来た際は試してみたいところである。
生原酒
さて、おかげ横丁の酒蔵に入り、火入れしてない生原酒をいただく。
火入れしていない分お酒の味をダイレクトに感じる。人によっては火入れしているものの方が飲みやすく感じるかもしれない。甘みや辛味、旨味などが入り混じった複雑な風味に感じた。暑い中だいぶ歩いたので酔いの回りが早い。じっくり飲みつつ次はどうしようかと考える。飲み終え店を出て、おかげ横丁に入りそこでまたお土産に伊勢醤油を買う。あっちへこっちへぶらぶらしていてようやく時間になりお目当の店に入る。そしてこの旅で一番楽しみにしていた旅中最高額の食事を注文することとなる。
次回に続く。