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城堀不動堂(出不動)は熊野に珍しい辻堂形式の建築物だった★広島県安芸郡熊野町★

そら不動(空不動、奥不動)に参拝したとき(2022年11月)、城山の麓にあった「城堀不動堂(じょうのほりふどうどう)」がずっと気になっていました(≧▽≦)

実は、城堀不動堂あたりは、2018年7月に熊野町を襲った「西日本豪雨」の爪痕が今なお残っている場所なんです。

無知な私でも「この辺一帯は、土石流で大変だったんだなぁ……」と理解できる状態でした。

ただ、不幸中の幸いと言うべきでしょうか。
(不謹慎な表現でしたら、申し訳ありません)

城堀不動堂の建物は、崩れ去ることなくその場にあって、城之堀地区の住民の方々が2年以上にわたってボランティアで復旧作業をしてくださったおかげで地区内外の人が憩えるような場所になっています。

今回は、熊野町では大変珍しい「辻堂形式(つじどうけいしき)」で建てられている「城堀不動堂」をご紹介します(⋈◍>◡<◍)。✧♡

城堀不動堂の詳細

神秘的な1本杉が目印の城之堀不動堂は、熊野町の癒しのパワースポットになっています♪

ご本尊

城之堀不動堂には、不動明王が祭られています。

城之堀不動堂から500mほど城山を登ったところにある「そら不動(空不動)」も同じく不動明王が祭られています。

そのため、城之堀不動堂を「出不動」、そら不動を「奥不動」と呼んでいたようです。

辻堂(つじどう)形式の建築物

城之堀不動堂は、文化3年(1806年)に再建された江戸時代の辻堂形式で建てられた建築物です。

熊野町内では唯一の辻堂形式の建築物ということで、平成12年(2000年)2月1日には町指定の有形文化財に登録されています。

高さ:5.5m
幅:1.8m
奥行き:3.6m

建造当時の茅葺屋根が鉄板になったなどの変化はありますが、建築材の多くは当初のまま残されている大変貴重な建物なんです( *´艸`)

【辻堂ってなに~?】
辻堂は、江戸時代、備後地方(広島県東部)に多く建てられた木造建築物で、街道沿いや麓の里辺りの四辻(よつじ)によく見られます。

~辻堂の特徴~
・四隅に柱を配置してある
・休憩などの目的で設置された簡素な形状の建屋
・壁はあっても1面だけ
・床は2畳ほどの板張り

辻堂は主に以下3つの役割を担い、人々の心の拠り所となっていました。

・旅人の休憩所
・信仰の場
・地域住民の日常生活で利用する広場

城堀不動堂の場所

城堀不動堂は、広島県安芸郡熊野町城之堀にあります。

Google mapの住所では、広島県安芸郡熊野町城之堀8218−5になっていました。

まとめ

広島県安芸郡熊野町には、町内唯一の辻堂形式の建築物「城堀不動堂」があります。

建築材の多くが当時(江戸時代)のまま残されている貴重な建物で、平成12年(2000年)2月1日には町指定の有形文化財に登録されました。

西日本豪雨で土石流が流れ込んだものの、地域住民の方の力で復旧作業が完了し、今でも癒しの空間が広がっています。

目印の1本杉が神秘的な熊野町有数のパワースポットです♪






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