シェア
カサカサカサ 耳をすますと森の中で音がします。 野ネズミの親子が、落ち葉を踏んで、ど…
ルカは、海を見ていました。 仕事帰りに、いつも道路から眺めているだけの海に寄ったのです。 …
ひろし君は、光の速さで地球から遠ざかっていた。ロケットに乗って。たったひとりで。 ロケッ…
ゆうちゃんは、いいやつらに囲まれている。 ペットボトルは「飲み残しても大丈夫ですよ」。マ…
鳴かない鈴虫は、飛ばない蝶に、出会った。 うろこ雲が広がる空の下だった。 「なんで鳴けな…
澄んだ冬の空のようなブルーのマフラーを手に、お母さんは、ニコニコしている。わたしの大好き…
風が気持ちよく頬をかすめる春の日、 ちーちゃんは、お父さんお母さんと公園にお花見にやってきた。 お父さんが手作りしたサンドイッチをほおばっていると、鳥の鳴き声がした。 ホーホケキョ! 「ウグイスだわ」 お母さんが言った。 「どこどこ?」 と、ちーちゃん。 でも、ウグイスの姿は見えない。 ホーホケキョ! 「どこで鳴いているのかな」 お父さんもきょろきょろ。 「いい声だね」 ウグイスの声が気に入ったちーちゃんは、おうちに持って帰ろうと思った。 ホーホケキョ! 「今だ
小さな池の岩かげから飛び出したのは、大ブナ。銀紙をパンっと張り付けたようなからだで、小ブ…
いつも読んでいただき、ありがとうございます。私は現在、未完成の物語を公開し、みんなの感想…
小さな村の小さな家に男の子が生まれました。ずっと子どもがほしかったお父さんは大喜びで、「…
下人は今、朝露の中、京の都を歩いていた。すると、前から托鉢の坊主が近づいてくるのが見えた…