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「書くこと」のハードルを下げよう

最近、前から気になっていた本、『書く習慣』を読みました。
私はもともと書くことが大の苦手で、noteをはじめた理由の一つがその苦手意識を克服することでした。
しかしながら今でも記事を書こうとする際は「さあ頑張って書くぞ!」と気合を入れて書くことが多いです。
なので、まだ記事を書くことに高いハードルを感じますし、まだ書くこと自体を「好き」にはなりきれていません。

この本は、文章をうまく書くためのノウハウではなく、「書くことを習慣にして好きになる」ためのヒントを与えてくれる本です。
これまでいろんな文章に関する本を読んできて、良い文章の書き方は理解しても、そもそも「書こう」という気持ちがなかなか生まれなくて困っていました。
そんな自分にとって、この本の「書くこと」のハードルを下げようというテーマは、今の自分に刺さるものがありました。

今回は、この本を読んで自分の中で特に響いた3つのポイントとともにこの本の魅力をお伝えしたいと思います。

①書くことを習慣にすることで感情や思考の解像度が上がる

まず書くことのハードルが上がってしまう理由として、思っていることや考えをいざ書こうとしても言葉が出てこないということがあります。
本書では感情や思考の解像度をあげるために、日々生活していて心に沸き起こる「楽しい」「好き」「嫌い」「つらい」のようなぼんやりとした感情や思考に対して「なぜそう思う?」と掘り下げ、それを書き出す(可能ならSNSで発信する)ことを習慣にすることを勧めています。
それを繰り返しているうちに日々のどんなことにも感情が動くようになり、それを言語化する力が身につくと教えてくれています。
私たち日本人は何かを感じても黙っていることが美とされてきました。
そのため感情表現が苦手な人が多いようです。
私も普段から「楽しい」「良いと思う」のような薄っぺらい感情だけでやり過ごしてきてしまいました。
感情や思考が薄っぺらいから、いざ書こうとしたり意見を述べたりしようとした時に止まってしまうのです。
この方法を試して、自分の感情や思考に深みをもたせ、スラスラと言語化できるようになりたいものです。

②完璧主義を捨てよう

文章を書こうとするとき、どうしても完璧な文章を書かなければと力んでしまいませんか?
私はもともと完璧主義なところもあり、仕事でも文章でもなんでも完璧にして自分が納得しなければ気が済みませんでした。
そのため時間もエネルギーも費やすことになるため、気軽に書くということができませんでした。
「書く」こと自体のハードルが高かったのです。
しかしこの本では「良い悪いを決めるのは受け手側の問題で、自分で良し悪しを評価することほど意味のないことはない」と伝えています。
自分が完璧だと思ってもそれが他人にとっては完璧とは限らないし、逆に完璧じゃないものでも他人にとっては心に響く文章だったりすることもあるのです。
完璧な文章にする必要はないと最初から思い切ってしまうことで、書くことに対するハードルを下げ、気軽にたくさん書いてどんどん発信していった方が良いということなんだと思います。

③書くことは種蒔きである

最後に、書くことで自分の世界が広がるという話です。
本書では、どんどん自分の本音や想いを書いては世に晒すことで、誰かが読んでくれて共感してくれる仲間が集まるということを、筆者の経験談とともに伝えてくれています。
筆者のいしかわゆきさんは、中学生時代に親の都合での海外生活で感じたつらい思いをブログで日記として発信し続けていたら共感者が増えて世界中に友達ができたり、日々の日記を記事として毎日発信し続けていたらそれが本の企画者の目にとまって本を出すことになったりと、書くことで世界が広がったという実体験を提示してくれています。
書くことで誰かの目に止まって何かが始まるかもしれない。書かなければ、すべてあなたの中で終わってしまう。と本書の中で書かれています。
「書くか、書かないか」の違いは雲泥の差なのです。「書く」ということは種を蒔くということなのです。この気づきはまさに目からウロコでした。
私のモットーである「毎日を蒔いた種で判断せよ」にも通じるところがあります。

終わりに

この本を読んで心打たれるものが多く、少々長文となってしまいました。
この本は、私のように書きたいという気持ちはあっても気軽に書くことができない、書くことに対してハードルを感じているという人に特におすすめです!
ぜひ読んでみてください!