■大河ドラマ『光る君へ』第4話を深掘りしたい人のための参考本
今日は日曜日! ということで、『光る君へ』第5話が放送されますね。まひろちゃんと三郎の関係に早くも転機が訪れそうな予告編でした。
その前哨戦となる?第4話では、とうとう師貞親王(本郷奏多さん)が即位なさいました。
のちに「花山天皇」と呼ばれる帝。超絶なほどおなご好きですが、まひろちゃんの父である藤原為時(岸谷五朗さん)から学問を授けられ、いろいろがんばろうと張り切ります。
主人公まひろちゃんたちをさておき、そんな花山天皇にズームインした感想がこちらです。
タイトルは完全に、藤原義懐さま(高橋光臣さん)に寄せてますが(笑)花山天皇のご様子を拝見して感じたことでもありました。
さて、そんな花山天皇が勅撰した歌集があります。それがこちら。
『古今和歌集』『後撰和歌集』に続く、3番目の勅撰和歌集『拾遺和歌集』です。
■角川ソフィア文庫/ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
■川村裕子 編
■2023年11月
■960円+tax
まだ、記事にはできていませんが、こちらを読むと花山天皇の和歌への造詣の深さや、文化を醸成していくことへの積極的な姿勢などがじんわり感じられます。「狂気の帝」と言われがちな方ですが、その言葉に引きずられて解釈してしまうのは少し勿体ないようにも感じられる和歌集です。
また、花山天皇が「狂気の帝」との評価を得ることになった背景を知るにはこちらの本が分かりやすと思います。
■『敗者たちの平安王朝【皇位継承の闇】』
■倉本一宏 著
■角川ソフィア文庫
■1120円+tax
■2023年11月
こちらの本については、この記事に詳しくまとめてあります。
「歴史」とか「評価」とかいうモノが、いかにそれを描く人の現在に囚われるものかが深く理解できますし、私たちがいかにイメージという型にはめた見方をしているかが身につまされる本です。
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また、大河ドラマ『光る君へ』は毎話『源氏物語』のどの巻かに寄り添った場面が入っています。第4話は「絵合」巻でした。
駄菓子菓子。
「若紫」や「帚木」あたりまでならともかく、「絵合」と言われても…と思ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方におすすめなのがこちらです。
角田光代先生訳の『源氏物語』です。
■河出文庫/古典新訳コレクション
■角田光代 訳
■2023年10月より順次刊行
*現在3巻まで刊行済
■(1~3巻)各800円+tax
第4話で用いられた「絵合」巻は3巻に所収されています。もうすぐ4巻が発売になる予定です(2024年2月現在)。
『源氏物語』の現代語訳はとてもたくさん出ています。ですが、その「現代語訳」を読むこと自体が「これ、古文…?」のように感じられるものもあります。それはそれでとても豊かで楽しいのですが、まずは、すんなりと『源氏物語』の世界に浸るのであれば、現在刊行中の角田光代先生の訳がもっともよいと感じます。
そこから別の訳に行くもよし、原文や角川ソフィア文庫に行くもよし。出発点としては、『あさきゆめみし』と共に、角田先生の訳がいちばんとっつきやすいのではないでしょうか。
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さて、今回は3冊の本をご紹介いたしました。
大河ドラマ『光る君へ』はこれからますます「藤原の人」は増えていきますし、人間関係は錯綜していくでしょう。それでも、大河ドラマ史上2番目に古い時代という、相当にレアな映像を毎週見られる愉悦を存分に味わうために、これからもさまざまな本をご紹介できたらと思います。
ちなみに。先月末に大河ドラマ『光る君へ』のスペシャルトークショーへ馳せ参じました。そのときのことをまとめた記事がこちらです。
これからご登場の清少納言役ファーストサマーウイカさんに一目ぼれし、制作統括の内田ゆきさんのお話にじんわり胸をアツくし。ドラマのことがますます好きになる時間でした。
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