
親切にできてうれしかったけど、改めて言葉の大切さを知った話。
こんにちは、eringishimejiです。
今日は、ちょっとした電車の中での出来事を。
*
その日、私は新千歳空港から札幌に向かう電車に1人で乗っていた。
遠征(推し活)の帰りだ。もちろん自由席。
始発列車の発車待ち。
電車はやや混雑していたが、1番前の車両まで行くと、空席もあって、運良く座ることができた。
うちに帰れば、日常が待っている。
だから、せめてこの車内までは存分に想い出に浸ろう、そう考えながら座っていた。
あと1分くらいで発車する、とその時。
大きなスーツケースを抱えて、数人の方が乗り込んで来た。多分、観光客。
そのうち、2人は多分カップルか夫婦。20代後半くらいだろうか。
横一列に8人くらい座れる座席で、ちょうど私と、とあるおばさまが座っていた両隣りが空いていたので、2人は離れて腰掛けた(○のとこ)。
●○●●○●●●
↑私
左の○に女性、右の○に男性。
ーーあ、離れちゃった。
私も経験があるが、旅先で、連れと離れるとちょっと心細い。
しかも札幌までは40分くらいかかるので、その間に行き先など話し合いたいこともあるだろう。
それで、横に座った女性に声をかけてみた。
ーー席、変わりましょうか?
すると、女性は2秒くらい考えて、ちょっと申し訳なさそうに、こう私に言った。
「ウーン、ワカリマセン。」
それで気付いた。
あ、日本の方じゃないのか!
お顔立ちでは分からなかったので、アジアの方なのだろう。中国とか韓国とか。
その瞬間、私は、
ーーあ、大丈夫ですよ。
とにっこり笑って、会話を終わらせてしまった。
何が大丈夫なんだ?
と同時に動き出す列車。
動いた車内で席を立つのは危険なので、次の駅に着いたらもう一度話してみよう。
うーんと、なんて話せば伝わるのだろう。
どこの国の方かわからない。
そうだ!こんな時はやっぱり世界共通語、英語だ!!
というか、それ以外の言語で文章作れないじゃないか!
ガタゴト電車に揺られながら、考える。
席を変わるはチェンジ(change)でいいよね?
いらっしゃいませは「May I help you?」だったから、これを変えればいいんじゃない?
所詮私が組み立てられるのは中学英語レベル以下だ。
でも、とりあえずそれでもいいか。
そうこうするうちに、次の駅に到着した。
車体が停止したら話してみよう、と思っていたら、女性の席の左側が空いた(私と反対側)!
男性に目配せする女性。
「ほら、ここ空いたよ、移動してきな。」
心の声が聞こえる。
よかった、私が変わらなくても隣同士に座れる!
とほっとしたのも束の間、乗ってきたおじ様がその空いた席に座ってしまった!!
あちゃ〜。
やっぱり私の出番だな!
それで、女性に言ってみた。
「May I change the seat?」
すると、女性はちょっと考えて、
「ア、ハイ!」
と言った。
やった!通じた!
それで席を立ち、男性にこちらにどうぞとジェスチャーした。
男性は、
「Oh!Thank you!!」
と言って、私が座っていた席に移動し、私は男性が座っていた席に移動した。
無事にチェンジ。
そして座ってからもこちらを向いて、2回、「Thank you」と言ってくれた。
それで私もにっこり笑って返した。
うれしかった!!
よく分からないが、多分旅行で来られた2人。
私も独身の頃はあちこち旅行した。
ヘルシンキ(フィンランドの首都)のトラム(路面電車)にスーツケースを抱えて乗ろうとしたら、2人の若い男性がさっと手伝ってくれたこと。
台北(台湾の首都)で、行き先の寺院が分からなくて若い女性に尋ねたら、親切に目的地まで案内してもらえたこと。
彼らからするとちょっとした事かもしれないが、旅先での親切は骨身に染みるほどありがたい。
そして、その親切が、その街を、その旅をより思い出深いものにしてくれる。
だから私も同じような場面に遭遇したら、恩返しじゃないけど、彼らにしてもらったように親切にしたいなと常々思っている。
日本のことも好きになってもらいたいから。
ただ、やっぱり言葉の壁はある。
帰ってから調べたら、こういう場合は「change」よりも「swap」を使うそうだ。
え、知らない、その単語。
「席をかわる」と聞くと、
「change」を思い浮かべるかもしれませんが、ネイティブは「change」を使いません。
その代わり「swap」を使います。
「swap」【他動詞】:〜を交換する
【自動詞】:場所(もの)を交換する
【イギリス発音】: swɔp | スウォプ
※イギリスでは「swop」とつづることもあります。
Would you like to swap sheets?
(席かわりましょうか?)
やり取りイメージ
------ On the train ------
------(電車内にて)------
A : Excuse me, are you two together?
(お二人はご一緒されてるんですか?)
B : Yes, we are.
(はい、そうです。)
A : Would you like to swap seats with me so you
can sit together?
(一緒に座れるようになるので、私と席かわりますか?)
なるほど、なるほど。
私の英語は正解には程遠かったんだなあ。
でも、その気持ちが通じて、彼らがちょっとでも「助かった!」と思ってくれたならうれしい。
電車を降りる時、後ろ姿を見送りながら、「Have a nice trip! 」
と心の中でつぶやいた。
札幌を、北海道を満喫してくれることを祈ってます!!
*
困った時には翻訳アプリもありますが、やっぱり、とっさの一言がスマートに話せる方に憧れます。
まだまだ旅行したいし、海外の方とも交流したいので、人生の目標として言語を勉強したいな、と改めて思った出来事でした!
最後まで読んでいただきありがとうございます♪
みなさんのスキやフォローに励まされてます。