決断
久しぶりにアルジェリア人の友達から、フランスの息子さんのところに来たという知らせがありました。
彼女は私とオステオパシー3を学んだ人です。
知り合ってから約一年後に彼女の旦那様のスペインの赴任が終わり、アルジェリアに帰ってしまいました。
たった一年ほど一緒にオステオパシーの授業の復習をしたりしただけなのに、六年前に離れてからもずっと連絡をとりあっています。
こういう時、スマホがありがたく感じます。
昨年旦那様をマラリアで亡くし、お葬式の時には、出席した人たちの誰かから3人でコロナに感染してしまったり、昨年は本当に大変な年でした。
それでも、そのあとはヨーロッパに住んでいる二人の子供さん(と言っても、30歳位。アルジェリア人の結婚は早い)のところに行ったり来たりして、気を紛らし、悲しくても前進してきました。
彼女はとても明るく、ポジティブ。
電話で話すと笑ってばかり。
ちびくろさんぼがビデオ電話でうつると大喜びで、「さんぼぉ〜、見えてる〜?私はさんぼのこと大好きだよ〜!アルジェリアにおいで〜」としゃべります。
若い頃の写真を見せてもらったら、「女優さんだった?」と聞いてしまうくらいに美しく、今も、誰に対しても優しいため、スペインでもスペイン人の若い男性達数人にナンパされてました🤣
誤解されてしまうのに気づかない優しい彼女・・・
きれいなので仕方ないのだと思います。
ただ、旦那様がそんなこと知ったら大変じゃないのかと私は心配していたのですが・・・
大丈夫でした。
私が「フランスも暑いだろうけど、楽しく過ごしてね!!」
と返信すると、ボイスメッセージが返ってきました。
最初まじめな声でしゃべっていたので、ちょっと驚きましたが、ただ単に電車の中でしゃべっているので、小さな声😅(電車の中ではしゃべらない方がいいと思うのですが・・・)
彼女には決心したことがあったので、連絡してきたのです。
それは、アルジェルアからの脱出。
彼女は若い頃から外交官の旦那様とあちこちの国に行って、異なる文化の中で生活してきました。
なので、広い視野を持っていて、偏見もなく、誰とでも問題なく付き合うことができます。
アルジェリアの公用語はフランス語で、彼女は英語もスペイン語も話す国際人で、親善大使みたいな感じもしました。
そんな彼女の旦那様ももういないし、子供たちも他の国に暮らしている。
自分のこれから残りの人生のことを考え、このままずっとアルジェリアで暮らしていくのかと思ったら、疑問を感じてきました。
色々な国を知って、自由に暮らしてきた彼女は、自分の国が窮屈に感じてしまったのだそうです。
そして、
「人生一度きりなのだから、やりたいことをやりたいし、後悔したくない。」と言っていました。
彼女の力強さが伝わってきました。
行き先も、いつ移動するのかはまだわからないですが、親戚がいるカナダに決めています。
私に「ひまわりん子も一緒に行こうよ~!」と誘っています。
カナダもいいですよね。
スペインより広いし・・・・
だけれど、すごい決断だと思いました。
アルジェリアに住んでいる他の家族たちには絶対に反対されると思います。
旦那様を亡くしたのだから、再婚するために他の男性を探さなければならないと考えているようですし、そんな女性が一人で他の国に行くなんてダメだと言われるでしょう。
彼女はきっとそういう古くて狭い考えにもついていけないのだなと思います。
この記事に書きましたが、
他の人たちは何をすべきか、
何をすべきでないかを教えてくれるでしょうけど、
その結果に耐えられるのは自分だけ。
ということを彼女はしっかり理解しているのですね。