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障害者がプログラミングを学ぶことを勧める理由について

こんにちは。
この前、プログラミング的思考のときに触れた、障害者にプログラミングをすすめるという文章を少し掘り下げてみようと思い書いてみました。

障害者がプログラミングを学び、スキルを身に付けてから就職することにはさまざまなメリットがあります。
ここでは、そのメリットについて解説していきます。

キャリアアップの可能性が広がる

障害者が就職する際には、事務職が一般的なので専門的なスキルを身に付ける機会はあまりないのですが、プログラマーとして就職することで今まで持っていた物よりさらに高いスキルを身に付けることができるため、キャリアアップの可能性が広がります。

在宅ワークが可能など働き方を選びやすい

近年ではコロナ禍の影響もあり、在宅ワークで働く人も珍しくありません。
プログラマーとして就職することで、基本的には在宅ワークで働くことができる企業もあるため、移動が困難な障害者でもプログラマーとして活躍することができます。

副業で稼げるようになる

プログラミングのスキルを学ぶことで、サービスや商品を自分で作ることができるようになるので、副業として稼げる可能性も広がります。

給料が多くもらえる

一般的に障害者雇用で再就職した場合10万~20万ぐらいが相場です。
これは正社員としてではなく、契約やパートが多いことにも付随していると思われます。(疲れやすく時間的に長く働けないなど)
プログラミング系の仕事は出来高制が多いので、短時間高収入が見込めます。

障害者にプログラミングの仕事が向いている理由

他者とのコミュニケーションが必要となる機会が少ない

プログラマーは、その仕事時間のほとんどをコーディングに費やします。

コーディングとは、パソコンに向かってコードを書き込んでいく作業です。仕事の依頼を受ける際にシステムの仕様を確認したり、把握したりする際にミーティングなどを行う必要がありますが、これが終わってしまえば基本的に仕事はコーディングのみとなってしまいます。

そのため、他者と関わったりコミュニケーションを取ったりするのが苦手という人には、非常に向いている仕事であると言えるでしょう。


多様な働き方ができる

依頼を受けた際に、相手方と交渉しながらではありますが、納期を自分の希望に近い時期に決めることができます。
そのため体調に波があったり、通院の予定がある場合でも納期さえ守ればいつ仕事をしてもいいので、障害者でも働きやすい職業であると言えます。


こだわりが強く細かい作業が得意な特性とマッチしている

プログラマーの基本的な業務は、コーディングです。
コーディングを行う際には、コーディングに集中する必要があるためひとつのことに集中して業務を行うことになります。
そのため、発達障害などこだわりが強く細かい作業が得意な特性の障害を持っている人に向いている仕事だと言えます。


障害者のプログラミング学習における課題


障害者がプログラミングを学習する際には、いくつかの課題があります。
ここでは、その課題について解説していきます。

1.アクセシビリティーの問題

障害者には視覚的な問題、聴覚的な問題、身体的な問題、認知的な問題など、さまざまなアクセシビリティーの問題があります。
学習するための教材やツールが、障害者にとって扱いやすいものである必要があります。
パソコンには元々読み上げなどの機能も多くありますので、それを活用していきましょう。

・視覚障害者における課題

視覚障害の方の場合は、「聞く」「触れる」「感じる」といったことで物を認知します。
そのため、一般的な障害者にできるディスプレイを「見る」ということが難しく、場合によっては見ることができません。
視覚障害者がディスプレイに表示された情報を認知するためには、その内容を読み上げる必要がありますが、パソコンやスマートフォンに読み上げ機能があるので利用しない手はないです。
また、音声入力なども利用できるかと思います。
点字の教材は少ないですが、YouTubeなどを駆使するのも良いかと思われます。

・聴覚障害者における課題

聴覚障害者とコミュニケーションを取ったり、情報を伝達する際には音声ではなく手話や筆談、字幕など情報の可視化を行う必要があります。
コードを書くことのみに関しては聴覚障害者でも問題なく行うことができますが、打ち合わせなどの口話を用いたコミュニケーションを行う場合には、上記のような情報の可視化を行う必要があります。
ここも最近は柔軟になっており、アクセシビリティ機能やAIを駆使すれば字幕などに対応できると思います。
またコミュニケーションもメールなどを用いた手法を取り入れてくれている会社も多くみられ、安心できる環境が増えてきています。

・身体障害者における課題

四肢などに障害があり一般的なキーボードなどを使用できない場合には、それぞれの特性に合わせてカスタマイズしたり、音声によってテキストを入力したりすることができるソフトを利用するなどの工夫が必要になります。
世の中には色々な機能を持つものが多数あります、調べてみるのも良いと思います。スイッチ式やレバー式、電気感知式のものもあります

2.難易度の課題

プログラミングは、全くの初心者にとって難しいものなので、学習を始めるのは敷居が高いと感じることもあるでしょう。

加えて、障害の種類や程度により生じるプログラミング学習の難易度の差というものがあります。

一般的に考えた場合に、障害の程度が重いほどプログラミング学習の内容を理解するための時間が多く必要となるため、難易度が高くなると考えたほうが良いでしょう。

ですが、他の資格を取るよりも体で覚える部分も多く、勉強を続ける(本を読む)のが困難な精神障害系の方にも続けられる要素も多いです。
少し理解できると色々作る楽しさなどが体験しやすいため、めげずに頑張りましょう。
少しずつでいいんですよ、一日10分とかそれぐらいでもOKです。
自分はそんな感じでやってました。
目標がないと頑張れないという人はプログラミング言語の資格取得を目指してみるというのも一つの手です。

プログラミングを仕事にするためのステップ


障害者がプログラミングを職業とするためには、7つのステップがあります。ここでは、そのステップについて解説していきます。

STEP1.興味がある職種を探す

プログラマーと一口に言っても、プログラミングによって作り出す物やその際に使用する言語にはさまざまな物があるため、どのようなものを作るプログラマーになりたいかということを自分の中である程度明確にすると良いです。
漠然としててわからない人は、覚えやすい言語を精査して簡単に思えたものから始めると良いかと思います。

STEP2.必要なプログラミング言語やスキルを知る

自分が目指すプログラマーの業種が定まったら、その仕事に就くためのプログラミング言語や必要なスキルについて調べます。
Webアプリケーションを作りたいならRuby
データ分析やAI関係ならPython
ゲーム作りならUnityC言語系
iPhone系アプリならswift
android系ならKotlinJava
Webページ系ならJavaScriptHTMLCSSPHP
など、まだまだ多岐にわたります。
また、一つの言語で色んなこともできる言語も多いため、思い描くことに対しての選択肢も広がります。

STEP3.プログラミング学習をする

ここで初めてプログラミング言語の学習を始めることになるのですが、学習の方法には独学、プログラミングスクール、就労移行支援、職業訓練の四つの方法があります。
これらの中には、現在の自分の経済状況や就労状況により受けられないサービスもあるため、注意しましょう。

STEP4.ポートフォリオを作る

ポートフォリオとは、いわゆる作品集のことで自分の希望する職種における実績や力量を評価してもらうために作成する資料のことを言います。
これまでに学んだ知識やスキルを十分に活かして、自分の力量を評価してもらえるポートフォリオを作成しましょう。

STEP5.求人を探し、応募する

企業側に対して自分の実績や力量をアピールできるポートフォリオが完成したら、実際に求人を探して応募しましょう。
求人を探す方法には、ハローワーク・転職サイト・転職エージェント、就労移行での紹介などがあります。
障害者が就職または転職をおこなう際には、障害者向けの転職エージェントがおすすめです。
障害者向けの転職エージェントは、障害者ならではの悩みに寄り添いながら企業とのマッチングを進めてもらうことができます。

STEP6.選考を受ける

次に、選考を受けます。

基本的な選考の流れは、書類選考、一次面接、二次面接、条件交渉・内定となっています。

STEP7.内定・入社

選考を通過したら内定となりますが、その前に年収や入社日、などに関する交渉があります。
転職エージェントを利用した場合には、この交渉を本人に代わって担当のキャリアアドバイザーが行ってくれます。

障害者のプログラミング学習を支えるサービスには、以下のようなものがあります。


就労移行支援

就労移行支援は、障害者または難病を抱えていて、失業している方のみ利用できる制度です。
就労移行支援は障害者や難病を抱える方向けのサービスなので、障害と向き合いながらスキルを身に付け就労したいと考えている方におすすめです。
まずは体調や生活リズムの安定を目指しつつ、自己管理能力を身に付ける、協調性やコミュニケーション能力の形成などの段階からサポートを受けることができます。

プログラミングスクール

プログラミングスクールはサポート体制が充実しており、就職や転職するのに十分なレベルのスキルを身に付けることができるので、一番おすすめの学習方法であると言えます。
目的に合わせた言語を効率よく学べ、就職支援も受けることができます。

職業訓練センター

職業訓練センターには、希望する仕事に就くために必要なスキルを身に付けるためのさまざまなコースがあります。
プログラミングに関するコースも複数あることが多いため、自分に合ったコースを選ぶことができます。

オンラインプログラミング学習サービス

オンラインプログラミングスクールは、インターネット環境さえあればいつでもどこでもプログラミングを学習することができ、一般的なプログラミングスクールと比較しても費用を安く抑えることができます。
また、自分のペースにあわせて学習することができるため、体調が安定しにくい方にもオススメです。


まとめ

ここまで、障害者がプログラマーを職業とすることのメリットや、プログラマーになるためにはどうしたらよいかといったことについて解説してきました。
プログラマーという仕事は、障害の有無に関係なく高いスキルを持っていればキャリアアップを目指すことができます。
また、一般の就職では厳しい40代の方でも、障害者雇用枠の場合は勝手が違い比較的就職しやすい傾向にあります。
特に道がきまってない場合はプログラミング学習も視野に入れてみてはいかがでしょうか?

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