マガジンのカバー画像

同じ場所から

17
日々思うことはここにありけり。俗に言うエッセイ。
運営しているクリエイター

記事一覧

大人であるということ

大人とは、どういう状態を指すのだろう。 成人の日を迎えてからだろうか。「脳が完成する」と…

enni
1年前
6

「あなたは私の定点」という告白は最高

昨年、東京に数日間滞在した。久しく会っていなかった旧友と再会し、凱旋パレードよろしく行脚…

enni
1年前
12

ほどほどに見る公園のひとびと

公園には出会いが多い。さまざまな人生が、毎日のんびりと歩き回っている。平日の夕方。だいた…

enni
2年前
4

評価についての持論

ひょっこり現れて、知らぬ間にまた姿を消す、そのようなミステリアスな女になりたいと思う夜も…

enni
3年前
7

7月は栞

7月が終わろうとしている。 1年、12ヶ月の中で7月が一番好き。7月は梅雨が明けるまでは暗く、…

enni
3年前
3

身体に引っ付く泡をどうする

日々、色々思うことはある。ご飯が美味しい、天気が良い、面白い出来事があった、悲しい気持ち…

enni
3年前
12

川と自転車と太陽

取り掛からないといけない作業があるにも関わらず、今日感じたことをどうしても記憶として残しておきたく、己のやばさを感じながら本日もキーボードを叩き始める。 公園の正しい愛され方と愛し方今日は、洗濯機を回してる間に近くの公園に散歩に出かけた。地元の住民だけが利用するには十分すぎるほどの広さを持つこの公園には、老若男女が様々な目的でここに訪れている。この公園の良いところは、無理なくアクセスすることができる人々が、のびのびと各々の時間を過ごしているところ。 ある老夫婦は、ゆっくり

息をするたび考えよ。

こちらは、義務教育時代にSNSを覚え、公共の場とネット上との境目が分からないまま大人になっ…

enni
4年前
20

静かに叫ぶプラットフォーム

学生の頃からそうだった。政治に関する発言の仕方がわからない。そんなの自由だと言われればそ…

enni
4年前
6

ボタンのかけまちがいのあいだで

大学生時代の数年間、青いなりに真剣に付き合っていた年上の人がいた。私にとって本当に人生で…

enni
4年前
18

崩れる砂場の城を守りたい

例えば目の前にやらなくちゃいけない仕事があるとする。同時に無関係の淡い考えごとが浮かぶと…

enni
4年前
19

無の海に浮かぶボート

不健全な感情や関係。それは居心地の良さと引き換えに戻ってこれないという取引に近い。 その…

enni
4年前
10

記念日だった日に一人でソファを迎えたり。

何年か前のこの日。「付き合おうか」とかなんとか言われて、ドキドキソワソワしてたんだろうけ…

enni
4年前
5

虚無の箱のコレクション

出会いなんて息をしている限り山ほどあるのに、惜しいと思った回数は片手に収まる。不思議だと思う。 惜しく思わなくなるところまで、その人の生活の線に触れられない遠い場所まで、私が離れてしまったのか。 それでも生活は続く。時間は流れる。 小学校にある、ズタズタに落書きされた学習机。 日曜日の教室で、朝日に当たって輝いている机と空気中を漂う埃。 誰もまだ降りて来ていない、朝のリビングの静けさと暗さ。 誰にも座られていない、ジェットコースターの座席の真夜中の冷たさ。 アパートの横に