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隠れ虐待サバイバー。

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自分のこれまでをまとめます。私は自分を隠れ虐待サバイバーの一人だと思っています。大きな事件にならなくても、誰にも気づかれなくても、自覚がなくても、実は自分も虐待を受けていたのだと…
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#こども

四. 最悪な出来事の後に現れた救世主。

私が大学生だったある日、帰宅するといつものように些細なことから母と口論になった。その頃は毎日喧嘩ばかり。だけどその日は特別だった。口論の末、母からこんな事を言われたのだ。

「あんたなんか産むつもりなかったんだから!」

この言葉を聞いた瞬間、頭が真っ白になった。何も考えられなくなり、すぐに自分の部屋に籠った。最悪な気分だった。

何でこんなことを言われるんだろう。私が悪いんだろうか。どうすれば良

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三. インナーチャイルドで気づいた事実。

私は、とある田舎町で生まれた。両親と5歳上の兄の4人家族。私が物心つく頃には市の中心部に近い所へ引っ越していた。都会寄りではあったが、田んぼが広がり、まだ空き地などがあるほのぼのとした地域で育った。

私の子どもの頃の記憶はどれもどんよりしていた。悲しかったこと、悔しかったこと、イヤだったことばかり。あそこへ行って楽しかったなとか、あの人に会えて嬉しかったなとかの記憶が、いくら思い出そうとしても出

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二.私がずっと求めていたもの。

職場で倒れて数か月後、予定していた通り私は彼氏と入籍した。

結婚することは、子どもの頃からの私の夢だった。それはウエディングドレスや結婚式への憧れからではなく、「ペア」になりたかったから。

私はずっと、たった1人の、私だけの完全なる味方が欲しかった。私の味方になってくれるのは、親でもなく兄弟でもなく、友だちでもなくいつか出会うはずのパートナーだけなんだと、子どもの頃の私はなぜか信じて疑わなかっ

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一.体からのメッセージ。

朝、腰が痛くて目が覚めた。かなりの激痛だった。

「今日は誕生日なのに...」

その日は私の38回目の誕生日だった。38回も誕生日をやっていても、誕生日はやっぱり特別な日だ。

ベッドから起き上がるのも大変な位の痛みだったけど、仕事を休むわけにはいかなかった。その日は鍵当番で、会社の鍵を私が開けなければならなかった。

痛みを我慢しながら何とか服を着替え、壁づたいに歩きながら家を出て地下鉄に乗り

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