堀江敏幸『雪沼とその周辺』その他いろいろ(毎日読書メモ(326))
3回連続堀江敏幸。たまたま図書館で手に取った『雪沼とその周辺』(新潮社、新潮文庫)に圧倒され、その後むさぼるように読んだ時期の記録。
『雪沼とその周辺』:いきなり堀江敏幸に圧倒される。なんで今までこの人の作品を読んでこなかったんだ! どの短編もしっくり腑に落ちて来ました。最初に読んだせいか、「スタンス・ドット」が特に印象的。(2008年8月)
『熊の敷石』(講談社文庫):芥川賞受賞時に読みそびれたことが悔やまれる。もっと早くから親しみたかった作家。フランス文化のエスプリの断片を愉しむ。(2008年8月)
『いつか王子駅で』(新潮文庫):競馬雑誌に掲載したエッセイだそうだ。本とか文化とか、本人の体験した様々なことに思念が広がっていくのが面白い。(2008年8月)
『河岸忘日抄』(新潮文庫):たゆたう舟で暮らす、というのが、まるでアーサー・ランサムの小説のような。フランス的エスプリはこの作品でも心地よい。(2008年9月)
『回送電車』(中公文庫):装丁も、中身もおしゃれ。読んでいて愉しい。(2008年9月)
『もののはずみ』(角川書店→小学館文庫):お買い物エッセイ。買うことの至福。買ったものをわたしにも見せて!、と思いながら読む。(2008年9月)
『一階でも二階でもない夜 回送電車(2)』(中央公論新社):うつくしい本。読む前から読書が始まっている感じ。淡々と知らないことを教えて貰う。(2008年9月)
『アイロンと朝の詩人 回送電車(3)』(中央公論新社):回送電車の世界とはお別れだが、まだまだ堀江さんの本はある、少しずつ見つけて読むぞ!(2008年10月)
『バン・マリーへの手紙』(岩波書店):フランス文化を中心としたエッセイが量産されているが本によってちゃんと色合いが変わっているところがすごい。(2008年10月)
他の本も読んでいるのだが、合間に必死で探して堀江敏幸を読んでいた時代だった。なんて幸せだったことか。そして、青山ブックセンターでサイン会があって、文庫になった『おぱらばん』にサインをいただいたのだった。
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