
チョコレートと、憧れの人。
最近、チョコレートにまみれています。
働きながら、常にチョコレートを見てるし、気付けば腕のどこかについてるし、毎日何らかの形でチョコレートを摂取している。
まぁ、この時期はしょうがないよね、という感じ。(言い訳。)
今日も店で、大好きなオランジェットにいちばん合うコーヒーはどれか、を見つけるべく、あれこれコーヒーをいれては、そのチョコをポイポイ食べていた。
来週のセミナーのネタを練っているところ。
なのに、晩ごはんを食べてひと息つき、タンブラーに入れて帰ったコーヒーを飲みながら、また結局チョコを食べている。
ほぼ無意識に。こわい。
思い返すと20代のころ、マニアックなまでにチョコレートの世界が好きでした。
大学生のとき。
一冊の本の中で出会ったショコラトリー、ジャン=ポール・エヴァンに憧れ、ひとりでドキドキしながらパリの店を訪れた、遥か遠いきらめく思い出。
日本に出店されたのは、そのすぐ後でした…。
そして20代半ば、関西に住んでいたころ。
京都の伊勢丹で開催されるサロン・ド・ショコラのイベントで、ジャン=ポール・エヴァン氏本人が来日されると知ったとき。
その当時の職場で下っ端だった私、どんな勇気だ、って思うとほどの熱さで休みを懇願し、雪舞う中、始発で京都駅に向かった2月のあの日。
氏のチョコレートのセミナーに参加するためでした。
自分でもすっかり忘れていました。
久々に開いてみたチョコレートの本のそのページに、サインを発見。
これ、持っていってサインもらったのか、当時の私…。
そのあと、2万円ぶんくらいチョコレートに散財して帰った記憶あり。

その当時、興奮しながらその話をした私に、周りは割と冷ややかで…。
なんで!!と思っていたけど。
今思うと。
あのときの、チョコレートと、(今で言うところの…)推しショコラティエへの熱すぎる思い、自分でもちょっとこそばゆい。
でも、確かに今でも好きなんです。
その土地の空気と職人の思いと、そんな背景と物語をもったものに、弱いのです。
味以上に、夢に払う値段、ですね。
そして、そんな思い出をまるっとひっくるめて。
どこでも手に入る、気負わずぽいっと食べられるチョコレートがいちばんや、と思える今の自分がうれしくもあるのです。

ほんとは、コーヒーの話をしようと思っていたのですが。
完全にチョコレートまみれになってしまいました。
ハッピーバレンタイン。(まであと1週間)