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編集者・ライター | 発言は個人の見解です

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  • BTS(防弾少年団)

    BTS(防弾少年団)関連の作品の考察やレビューをするマガジンです。

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    GRAPEVINEに関する考察やレビュー、ただの愛を語るマガジンです。Header: Photo by rawpixel on Unsplash

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メイクのトレンドが韓国から中国へ移るとき

2019年6月7日、スパイラルで開催されたトークイベント「『盛り』の誕生 ー女の子のビジュアルとテクノロジーの平成史ー 【第3回】『盛り』サミット《MORI 3.0》」の記事が、ログミーでアップされた。 このなかで、昨今注目を集めている中国メイク、中国美女を指す「チャイボーグ」のハッシュタグなどに触れるシーンがあった。そして、韓国好きの日本女子たちが、中国好きに変わる可能性についても示唆されていた。 これを読んで、今年5月にある動画を高評価していたことを思い出した。ビ

    • 西山宏太朗さんのネイルから考えた "選択肢を奪わない"という多様性

      最近、ネイルにハマっている。現在主流のジェルネイルではなく、市販のマニキュアを使ったセルフネイルだ。 きっかけは声優・西山宏太朗さんのSNSだった。 西山さんは昨年の春頃からセルフネイルを投稿している。丁寧に塗られたワンカラーもあれば、複数色を混ぜたニュアンスネイル、グラデーションやアートを楽しんでいるものも。持ち前のセンスや器用さ、凝り性の側面が存分に発揮されていて、個人的にはマニキュアの固定観念が塗り替えられたと思っている。 西山さんの美しいネイルは各所で話題になり

      • #13.自死して、自分の葬式に出た話。

        とても哀しい夢を見て、泣きながら目が覚めた。 哀しい夢というのは大抵、目が覚めれば忘れてしまうものだ。夢と現実の間にいるのはおそらく寝起き3秒未満。その間に哀しい記憶はさらさらと消え失せて、涙や息苦しさだけが現実に残る。思い出せた試しはない。 ただ、今回の夢は少し異なるものだった。寝起き数時間は体のなかに残っていた。 今から書く内容は、その日の朝にnotionに書き留めていたものだ。 *** 夢の中で、私は地元にいた。人口3000人ほどの小さな町だ。 私の実家は国

        • “完璧なセットリスト”とは何か──200曲以上の引き出しを持つGRAPEVINEが設計した今

          7月8日、Zepp DiverCityで行われた「GRAPEVINE tour2021」を観た。 この日は、東京に4回目の緊急事態宣言発令が宣言された日。適用は7日12日以降ではあったものの、「もしかするとライブがキャンセルになってしまうのではないか」という直近の不安と、「いつまでこんな日々が続くのか」という将来への不安を改めて覚えた瞬間でもあった。 雨のなか、お台場へ向かう。なんとか無事にライブが開催されるという安堵もあったが、私にはなぜか疲弊感のほうが大きかった。天気

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          「これは水です」 ウォレスの卒業式スピーチの要約と考察

          GRAPEVINEの15thアルバム『ROADSIDE PROPHET』に、「これは水です」という曲が収録されている。 「これは水です(原題:THIS IS WATER)」は、作家のデヴィッド・フォスター・ウォレスが2005年、ケニオン大学で行った卒業式スピーチのタイトルだ。 このスピーチは2010年、タイム誌で「ベストワン」と評されたことで有名になった。また、GRAPEVINEファンであれば興味をそそられること間違いなしだろう(私もそうだった)。 どんなスピーチなのだ

          「これは水です」 ウォレスの卒業式スピーチの要約と考察

          社会の痛みはどこにあるのか? 女性蔑視発言、BLMから考える"文脈の解釈"

          森会長の問題発言、そして謝罪会見からおよそ1週間が経過し、2月12日、辞任を表明するに至った。 関連ニュースをチェックするなか、私が時折利用しているニュースサイトのコメント欄では、ある一定数の同意見があることに気づいた。 それは「“老害”というくくりをやめろ」という、ある種の抗議意見だ。 もちろん、不必要に無関係の人間を傷つけるべきではない。また、あらゆる意見はインクルーシブされるべきだと考えているので、その意見の存在自体を否定するつもりもない。 ただ、その上で、私に

          社会の痛みはどこにあるのか? 女性蔑視発言、BLMから考える"文脈の解釈"

          #12. くだらない未来だってわかってるけど

          7月に「男性脳・女性脳とジェンダーの関係」という記事を書いた。 SEO効果もあって(現時点で「男脳 女脳」で検索順位1位)、今私が公開している記事では、直近1ヵ月で最も読まれているものだ。 この記事は、「話を聞かない男、地図が読めない女」に代表されるような、従来の男脳・女脳の価値観に疑問を呈す内容になっている。そして、先人の研究結果などを引用させていただくかたちで、男脳・女脳は生来的なものではなく、おもに生育環境に起因する「ジェンダー化された脳」という結論を出している──

          #12. くだらない未来だってわかってるけど

          #11. 女性が主体性を持つと叩かれるのか

          先週、ATSUGIと日本モンキーセンターのSNSが炎上した。 前者は、タイツフェチイラストを使ったプロモーションで、後者は、女性の来場客の年齢差にふれる投稿をしたことで、それぞれ「性的搾取」「女性蔑視」と紐づけられ広まっていった(ただし、個人的には大多数がいわゆる“ツイフェミ叩き”のツイートだったように思う)。 この件に関してはさまざまなテレビ・ネット番組で取り上げられているが、今いちしっくりきていないので、私なりに整理してみる。 ◆ATSUGI:ターゲットと施策のズレ

          #11. 女性が主体性を持つと叩かれるのか

          Snow Manに沼落ちした理由

          自粛期間中、ジャニーズの新人アイドルグループ「Snow Man」にハマった。 気づけば頭のてっぺんまで“Snow Man沼”にズブズブだった。いわゆる“沼落ち”である。 生まれてこのかた、ジャニーズアイドルにハマったことは一度もなかった。ジャニヲタの友人もいたのだが、どんなにヲタ直伝のレクチャーを受け、曲を聴き、出演番組を見ても、まったく感化されなかった。なので「一生ジャニーズにハマることはない」という確信すらあった。 それが今や沼落ちである。 しかし、なぜ私はSno

          Snow Manに沼落ちした理由

          #9. あなたには答える義務がない

          先日、ロリエの炎上について記事を書いた。 このような記事では、できるだけ客観的事実に基づいて書こうと思っている(結論の部分などにはどうしても主観が入るが...)。ただし、もちろん個人的に思うところはたくさんあって、そういう主観的意見を垂れ流す場として「10分でnote」の枠を使っている。 というわけで、ロリエ炎上の件について、思うところを徒然と書いていく。 まず、今回の炎上は「やっぱりな」に尽きるものだった。 プロモーションの全容を知るために、関係者のインタビューが掲

          #9. あなたには答える義務がない

          ロリエ炎上から考える “個性”の定義

          花王の生理用品ブランド「ロリエ」が炎上している。 事の発端は8月18日、Twitterで新プロジェクト「kosei-ful」を告知したことにあるようだ。このツイートは8月23日現在、8,000回近くリツイートされており、リプライは700件を超えている。 今回のnoteでは、炎上の経緯・理由、問題となっている“個性”というワーディング、そして、過去に炎上したキリン「午後の紅茶」のプロモーションを引き合いに、今回の炎上の本当の問題点について考察してみたい。 ロリエ「kose

          ロリエ炎上から考える “個性”の定義

          私は笑わないことにした

          1年ほど前だろうか。Twitterでとあるリプライを見かけた。何に対してのリプライだったのか定かでなはいのだが、確かフェミニズム的な文脈だったと思う。 そのリプライは、このような内容だった。 「そんなに嫌だったなら、その時直接言えばよかったじゃないですか」 私はこの言葉を、今も事あるごとに反芻している。なぜならこれは私にあてられた──いや、おそらく"空気を読む"ことと引き換えに、何かを犠牲にしたり見て見ぬふりしたり、「これでいい」と言い聞かせたりしてきたことがある人、全

          私は笑わないことにした

          #8. 人類最大の敵は“二項対立”だ

          ダイバーシティという言葉が世に広まって、もう3年くらい経つだろうか。 その概念に出会い、多様な人々を目の当たりにするなかで、個人的にはかなり意識的に訓練したことがある。 それは“二項対立からの脱却”だ。 正義と悪に落とし込まないこと。いいか悪いかで話さないこと。YESかNOかだけで終わらないせないこと。理解できないことの先へ行く勇気と知性を持つこと。 当初は気を抜くと、すぐに二項対立の考え方に戻ってしまっていた。それほど、私の脳に染み付いていた考え方だった。 だが振

          #8. 人類最大の敵は“二項対立”だ

          #7. 思い出装置としての「ギリちゃんねる」

          片桐仁さんのYouTubeチャンネル「ギリちゃんねる」が好きだ。 片桐家の父・仁さん、長男・太朗くん、次男・春太くんが、「片桐家の男3人で何かやる」をテーマに、絵を描いたり工作をしたりするチャンネルである。 一人称が“兄(あに)”の優しくて聡明な太朗くん、素直で自由でちょっとアバンギャルドな春太くん、そして、ときに息子に罪をなすりつける大人気ない仁さん(笑)など、個性が立っていておもしろい。また、主に声だけの出演なのだが、母・ゆきさんが男3人をいい感じに中和したり、笑いを

          #7. 思い出装置としての「ギリちゃんねる」

          #6. 脳の性差とテクノロジー

          先日、「男性脳・女性脳とジェンダーの関係」という記事をアップした。5500字くらいあるのだが、ここに書かなかったことがある。 それは、博報堂DYメディアパートナーズがなぜこれを研究したのかーーつまり、なぜ未来に“男女差”の価値を見出したのか、という疑問である。 確かに「これは女用!」とシステムを一括設定するほうが簡単(=低コスト)だろう。しかし、時代と市場はパーソナライゼーションに向かっている。というか、博報堂DYメディアパートナーズは実際に、メディアサービスのパーソナラ

          #6. 脳の性差とテクノロジー

          男性脳・女性脳とジェンダーの関係

          博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所は5月21日、VRデバイスを使い、IoT環境における人とモノとのコミュニケーションのあり方を調査するプロジェクト「ゴーグルで覗く みらい情報生活調査」第2弾の調査結果を発表した。 第2弾のテーマはモノと会話するときの男女差。男⼥20〜40代のスマートスピーカーユーザー30名に、仮想空間のリビングで、鏡や冷蔵庫などさまざまなモノと会話してもらい、その最中の脳波をモニタリングした。 その結果、脳波の感情スコアは以下のようになっ

          男性脳・女性脳とジェンダーの関係