マインドフルネスが怒りに対する効果
あなたは、怒りの感情が出やすいですか?
人類学的にみると「怒り」という感情は社会適応能力の発達に大きく影響をしている一方で、健康面で見れは怒りを体験する頻度が高い場合、高血圧や心疾患の罹患率を高めることが、多くの研究により確かめられています。
怒りがストレス反応を引き起こすことにより、間接的に心身の健康に悪影響を及ぼす可能性があると言われています。
それほど、メンタルヘルスと怒りは密接な関係にあるということです。
では、どんなときに怒りを覚えることが多いでしょうか?
過去の経験のフラッシュバック
思考の癖
怒り感情が起こりやすい人の傾向とは
過去の経験のフラッシュバック
怒り感情のメカニズムとして、過去の似たような経験も思い出させて余計に怒りを増幅させることもあります。これは、まさにフラッシュバックのようで、同じ体験ではないのに過去の出来事にも感じたような怒りを思い出してしまうのです。
とても不思議な現象ですね。
思考の癖
これは、相手の立場に立って考えることが苦手な人が「どうしてわかってくれないの?」「こっちは〇〇してるんだから、そっちも△△してよ!」「いつも私ばっかり考えて損してる」などと一方的なベクトルを多用している人にとっては傷つき体験が多くなり、イライラすることも増えていくでしょう。
自分も相手の考えていることがわからないのと同様に、相手も自分の考えていることやして欲しいこと・して欲しくないことなんて分かるはずもないのです。
矢印やベクトルというのは一方的なもので、どちらに向きを変えても怒り、または自信喪失・不安・挫折感といったネガティブ感情のどちらかを背負うことになるでしょう。
怒り感情が起こりやすい人の傾向とは
怒り感情は、反すう傾向が強いほど怒りが持続しやすく、怒りが持続しやすいほど特性怒りが高いという因果モデルが提唱・確認されています。
このことから、反すう傾向の強い人や怒りが持続しやすい人ほど怒り感情を起こしやすいということになります。
マインドフルネスとは
一方で、マインドフルネスは、今まで慢性的な痛みやうつ病、摂食障害、がん、喫煙などの生活習慣といった様々領域においてその有用性が認められています。
そのメカニズムの基盤として、抑うつや不安症状の”反すう”作業を軽減させる要素があると実証されています。
その要素とは、マインドフルネス瞑想で抑うつや不安の原因となるネガティブな感情や思考に気づき、それから距離を置いて対処するスキルが新たに獲得される事により、反すう傾向が軽減すると考えられています。
怒りも、過去の経験や感情を反すうして起こる傾向が強いため、この反すう傾向を軽減させる効果のあるマインドフルネス瞑想を活用して怒りを抑えられるのではないかとも考えられています。
みなさんもマインドフルネス瞑想を毎日の生活に取り入れて、不安や怒りの反すうを抑えて穏やかな日常を手に入れてください。