書評:人間関係が楽になる神経の仕組み脳幹リセットワーク 藤本靖著
様々なストレスによって、身体や気持ちがピリピリ、カチカチになっていることってありませんか?
今回読んだのは、そんな身体の状態を簡単なボディーワークでリセットしましょうという本です。
キーワードは、「身体をゆるめること」、「身体のつながりを意識」することです。
身体が慢性的にカチカチでピリピリしていると、自分でも気づかぬうちに疲弊が蓄積され、機能不全になってしまう可能性があります。
著者曰く、例えるならば、うだるような暑さの中で、エアコンの調整装置が壊れてしまい温風を送り続けるというような厄介な状況になっているとのことです。
エアコンの調整装置を人間の部位に当てはめると、脳幹になるそうです。
緊張とリラックスの調整装置であるこの脳幹が壊れてしまうと、心がけや精神論でいくら頑張っても人間関係がうまくいくはずはないのです。
脳幹は、目、鼻、口、耳、のど、顔の表情筋などの神経とつながっています。
これらの部位に働きかけるボディーワークをすることで脳幹をリセットすることができる。自分を落ち着かせ周りにも安心感をもたらすことができるという人間本来の神経の仕組みを取り戻すことができるのです。
紹介されているのワークは1分もかからないようにできる簡単なものが多く手軽に取り組めることができると思いました。
特に、私がこの本の中で一番印象深かったのは、のどに関してのワークです。
みなさんは、身体の部位を意識して、呼吸をしてくださいと言われてたら、どの部分を意識しますか?
多くの人は、鼻や口もしくは、下腹を意識して腹式呼吸などを行ってみる方々のようです。
私は、お腹を意識しました。
しかし、多くの人があまり意識を向けていない部位があります。
それがのどだそうです。
外の空気の出入り口である鼻と口、そして空気を体内に取り込み循環させる肺のつなぎ目である気管があって、初めて呼吸は成立します。
にもかかわらず、呼吸を意識する時に気管のあるのどが無視されていることが多いのです。
呼吸を意識したり、呼吸法を行った時に息苦しいと感じた場合、気管を息が通る感覚が無視されて、のどが詰まっている可能性があります。
これは自分で自分の首を絞めているような状態とも言えます。
腹式呼吸や胸式呼吸など様々な呼吸法がありますが、とにかくまず大事なのは、のどが息が通る感覚を持つことなのです。
もちろん、のどが息を通るという感覚を手に入れるためのワークも掲載されています。
このワークを実践すると、何となくですが、呼吸がしやすくなったなーと感じました。
こんな感じで手軽にできて効果を体感できるワークがたくさん掲載されています。
本書のタイトルは、「人間関係が楽になる」ということですが、単に身体をゆるめる感覚を身に付けて、リラックスした感覚を身に付けたいと考えている人には、一読の価値があるかと思いました。
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