潰れそうなタピオカ屋さんがやっぱり潰れてしまいました・・・
あるタピオカ屋さん
私が「あ~残念だな~」「ひょっとしたら潰れてしまうかもしれない」と思ったお店は今流行のタピオカ屋さんです。
立地条件は大通り沿いで可もなく不可もなくというところですが、実際に来店するお客様はほとんど車で来られるような場所なので、その割には駐車場が少し狭いという感じです。
しかし私は不動産のプロではないので、この話題はこの辺にしておきます(笑)
このお店がターゲットとしている顧客層は10代から20代の女性のようで、店内の雰囲気から30代は視野に入れていないのかなと感じるお店でした。
そして当然男性はターゲットに入っていないし、女性が行きたいと言ったらおまけでついてくるイメージで、私も実際に妻と娘が行きたいということでついていきました。
このような場合、私はめったについていかないのですが(笑)純粋にこのお店に興味があったのです。
なぜならば、こんな時期にタピオカ屋さんを出店するなんて、どんな作戦があるのか知りたかったからです。
しかし、初めてお店に入ると「あっこのお店ヤバいな!」と思ったのです。
つぶれそうな理由
ではなぜこの店が「つぶれるかもしれない」と感じたのかをご紹介しますと、顧客満足度が低いだろうと思ったからです。
その理由は大きく2つあります。
1つ目の理由は「時流」です。
このお店は2020年の7月にオープンしたのですが、以前この場所にはラーメン屋さんがありましたが、新型コロナウィルスの影響もあり経営が厳しくなったと思われます。
そんな人が外出しにくい状況であることを考えると、飲食業界にとって外部環境では逆風が吹いているといえるでしょう。
そこでテイクアウトやデリバリーを考えたり、知恵比べの状況が続いています。
もう1つの理由は「基本の不徹底」です。
私はこのお店に1度しか行ったことがありませんが、その時に気づいた5つの不徹底がこちらです。
挨拶がなっていない
床が汚れている(ネチョネチョしている)
お店の角に埃(ほこり)がある
厨房が整理整頓されていない
テイクアウト用の気配りがない(待つスペースに椅子がないなど)
この時の店内を見る限り、若い夫婦と旦那さんのお母さんが3人でやっている様子でしたが、私が気づいた5つのことは、この3人にとって「できないこと」ではなく間違いなく「できること」なのです。
そんなことを伝えようか一瞬迷ったのですが、一抹の罪悪感を抱きながら何も言わずに帰ってきました。
つぶれそうな根拠
私が先ほど感じた5つのことは、もちろん悪い印象ですが、なぜそれで「つぶれるかもしれない」とまで感じたのかと言いますと・・・。
こちらの図をご覧ください。
客数の自然増は、先ほど書いたように外部環境で追い風が吹いているとは言えないのであまり期待できません。
客単価についても同様で、タピオカ屋さんは決して真新しいものではなく、同じようなお店が今はたくさんありますので、この時期に出店するのはいわゆる後発組になります。
だから商品力を上回る付加価値がないと他の店と差別化がしにくく、客単価は上げにくいのです。
そこで大切になってくるのが、目の前のお客様です。
外部環境で向かい風が吹いている中で、わざわざ来てくれたお客様の事前期待を超える事後評価を与えることで、顧客満足度が上がり、リピーターになっていきます。
詳しくはこちらの「AIDMAの法則とAISASの法則 / 事前期待を考える」をご覧ください。
ではどうやったらリピーターになってもらえるのでしょうか?
ここにしかない行きやすさ
ここにしかない商品
ここにしかない価格
ここにしかない接客
ここにしかないお店の雰囲気 など
ここに挙げた中で「最もハードルが低いもの」は何でしょうか?
そして間違いなく「自分たちだけで実現できるもの」は何でしょうか?
その答えとなるものの中に含まれているのが、私が感じた5つであり、これができていないとリピーターが増えないのです。
だから顧客満足度は低いし「つぶれるかもしれない」と思ったのです。
「そんな風に思っているんだったら、なんとかしてやればいいじゃないか?」という心の声があります。
一方で「そんなおせっかいなことをするなよ~」というもう1人の自分も心の中にいます。
「それを踏まえてどうするのか?」考えた末に、運を天に任せることにしました(笑)
私は週に1~2回はジョギングをするのですが、そのルートを変更してこのお店の前を通るようにしました。
そしてもし何かのご縁があれば、その時には顧客満足度について、もう少し踏み込んだ話をしようと思っていました。
しかし、先日お店に「テナント募集」の看板が掲げられていました。
ちょっと切ないジョギングとなりました・・・