側からはうかがい知れぬもの『二月三十日』
昭和一桁生まれの作家、曽野綾子氏の短編集。
夜中1時にふと目が覚めて、暗い明かりの下で一気に読了。
・家族の今まで見ていた景色が、がらりと音を立てて崩れていく瞬間
・途上国での壮絶な宣教活動
を2大テーマとした13編が、内容の苛烈さを抑え、日常の中に出会った景色として一人称で淡々と進められます。
遠藤周作氏、三浦綾子氏・・・終戦を多感な青少年時代で迎えたクリスチャンの作家たちの持つ共通の空気を改めて感じる作ですが、今読むと改めて面白かった。
というのは、たった一部